どうやら転生したみたいだ①
軽いノリのものを考えてみました。
そんなに難しく考えずに読んで下さい。
俺は水上蒼太(92歳)
記憶が確かなら、正月で息子夫婦や孫たちと一緒に雑煮を食べていた筈なんだが・・・
確か餅を飲み込んだ時に急に息が出来なくなって気が遠くなったまでは覚えている。
気が付くとギリシャの神殿みたいな場所に1人立っていた。
昔、ギリシャへ観光に行った時に遺跡の神殿は見たが、この目の前に広がっている光景はアレとは全く違う。
正に、厳かな雰囲気を出している現役の神殿だ。
そして気が付いた事だが、自分はちゃんと立っている。
意識が無くなる前までの自分は普通に立つ事も出来ず、杖をついてやっと立っていた筈なんだが・・・
何気なく自分の手を見ると息が止まった!
あのシワシワでヨボヨボだった手が、まるで昔に戻ったような張りのある若い手になっていた。
そして理解した。
「やっぱり死んだのかぁ・・・」
「ここはあの世か?」
ボソッとそう呟いた時に、
「そうです。あなたは残念ながら亡くなりました。」
後ろから声が聞こえてきたので、声の方に振り返ってみると・・・
この世とも思えない美貌と抜群のスタイルをした美女が佇んでいた。
「えっと・・・、あなたは誰でしょうか?」「神様ですか?」
女性はこの世の全ての男性を虜にするくらいの微笑で話し出した。
「そうです。」「私はこの世界の女神です。」
「残念ながらあなたは亡くなってしまったので、魂を私の世界に運んで転生させる事にしました。」
「そろそろ寿命でお亡くなりになるかと思っていましたが、まさか餅を喉に詰まらせて死んでしまうと思ってもいませんでしたが・・・」
「私個人としてはもっと昔にあなた様から魂を抜き出してこの世界に持ち帰りしたかったのですが、さすがに他の世界に干渉する訳にもいきませんし、そんな事をしたら地球の神から何て言われるかもわかりませんからね。地球の神からのクレームが創造紳様のところに行くと私の立場もマズイですし、私のこれからのイチャラブ生活にも支障が出ますから、断腸の思いであなた様の生活を見続ける事しか出来ないこの辛さを・・・、しかも結婚されて幸せな家庭を築いているのに、私は未だ独り身で早くあなた様をこの手に入れたいけど何も出来なく、この日を今か今かとどれだけ待った事やら・・・」
んっ!
ちょっと待て!
何かヤバイ気がする・・・
「もしもし・・・」「ちょっと教えていただきたいのですが、私をこの世界に連れてきた目的は・・・?」
女神は満面の笑顔で、
「もちろん!あなた様、蒼太様と結婚する為です!」
「え~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~っ!」