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イノシチ 旅に出る  作者: 宮本小鳩
14/20

第14話 事件

 秘境の温泉の宿は、思いのほか快適だった。毎食ごとに、ウリ山博士が飛び上がって喜びそうな豪華なキノコ料理やら山菜やらのフルコースが出てくるし、温泉には入り放題、敷地内であれば自由にうろうろ歩き回れる。タダで泊めてもらうのはさすがに気が引けるので、一泊だけしてお暇しようと思っていたのに、帰ろうとするとなぜか従業員さんたちにまあまあまあ、いいじゃありませんかもう少しばかり、とやんわり引き止められ、結局もう三日ばかりズルズルと滞在してしまっていた。

 女将さんことスルメおばちゃんは、なんだかとても忙しそうだったけれど、朝と夜の二回、必ず僕らのところに挨拶に来てくれた。もちろん、そのたびに補充用のスルメを携えて。

 四日目の朝、なんでそんなにスルメ好きなんすか? と、無神経にもシシゾーが尋ねたところ、おばちゃんは静かに微笑みながらこう話し始めた。

「昔、私がもっと若く駆け出しだった頃、とある仕事のために遠出をしていたのです。その際、思いのほか仕事が長引いてしまい、手持ちの食料が尽きてしまいました。己の情けなさを恥じながらも、私はどうにかして生きて帰ろうと必死でした」

 そんなに危険な仕事をしに行ったのかな? と内心ちょっと恐怖を覚えつつも、僕はふむふむとおばちゃんの話に耳を傾けた。

「食料を求めて私はずいぶんさまよい歩き、いつの間にか、東の海岸沿いにまで出ていました。どこまで行っても、砂浜が延々と続くばかり。しかもその時、季節は冬になり始めていました。冷たい風の吹きすさぶ中、凍える手をさすりながら歩いていると、なんと、奇跡的に一軒の風変わりな建物を見つけたのです! 

 そこには、いかにも不愛想で周りと打ち解けにくそうなおじさんがたった一人、広い家の隅っこで黙々とスルメをこしらえていたのです。疲れ果てて今にも倒れそうな私の姿を見たおじさんは、少し面倒くさそうにため息をつき、けれども私にこう言ってくれました。

『おい、そこに突っ立ってねえで、こっち来い。さみいだろうが』そして彼は私をストーブの前へ座らせてくれ、温かいお茶と炙ったスルメを振る舞ってくれたのです。あれほど美味しいスルメは、それまで食べたことがありませんでした」

 そう話しながらおばちゃんは、懐かしそうな目をして遠くに想いを馳せた。

「……ですから私は、あの時の御恩を決して忘れまいと、それ以来自分でもスルメを作るようになったのでございますよ」

「なるほど。そうだったんですか」

 僕が深くうなずいている横で、シシゾーが相変わらず遠慮なしに、今日のスルメもうまいッすね、ともしゃもしゃ口を動かしていた。

 その時、ちょうど僕らのすぐそばに、あのいたずらっ子たちが駆け寄ってきた。

「あの、ヤナ……おかみさん」ちょっとどもりながら、子どもたちの一人が言った。

「そうじと、ゴミすてと、まきわり、おわりました」

「そうですか。ご苦労でした。では、日課の素振り百回と走り込みを終えたら、あとは自由に過ごして構いませんよ」

「わあい! やったー」

 子どもたちは飛び跳ねながら、山の方へ駆けていった。

「イノ、オレさ、あの子たちにちょっとついてってみようかな」

 と、スルメをたいらげたシシゾーが言い出した。

「意外と悪い子じゃなさそうだし、ちょっと気になるんだよな。お前も来る?」

「え、えっと……ちょっと今日は、のんびり過ごしたいな」

「そっか! じゃ、また後でな!」

 そう言うなりシシゾーは、あっという間に子どもたちの去った方へと走っていってしまった。それを見たスルメおばちゃんが、思わず目を丸くした。

「まあ! なんて足の速いこと! そういえば、小柄ながらいい身体つきでいらっしゃいますねえ、シシゾーさんは」

「ええ、そうなんですよ」と僕は言った。

「昔から運動神経抜群でしたから、彼。何しろ、スポーツジムのインストラクターをやっていましたし、それに米俵だってひょいひょいかついでしまうんです」

 まるで自分の自慢でもするみたいに、つい口を滑らせてしまった。話しながら僕は、そういえば確かにそうだった、と心の中で再確認した。

「なんという逸材! ぜひ我らの仲間に……いえ、何でもありません」

 不自然な咳払いで何かをごまかしながら、おばちゃんは口に手を当てた。

「そうそう、スルメはいくらでも食べ放題ですから、もしご希望の際は遠慮なくお申しつけくださいませね。では」

 言い終わるとほぼ同時に、スルメおばちゃんは風と共にサッと姿を消した。まったく、この秘境には素早いひとたちが多過ぎる。

 ようやくひとりきりになって、僕を取り巻く空気がさわやかに僕を包み込んだ。僕は木陰に腰を下ろし、リュックサックから愛用の絵描きセットを取り出した。久しぶりに、のんびりと気の向くままに絵を描くことができるぞ。

 いつもはみんなの似顔絵ばかりを描いているから、たまには背景の練習もしないとな、と思い、秘境の温泉があるあたりの山並みの景色を描いてみることにした。

「よし、このへんに決めた。さあ、じゃんじゃん描くぞ」

 自分の独り言さえも、どこか明るく聞こえた。僕はいそいそと色鉛筆を手に取り、真っ白いスケッチブックに少しずつ色を添えていった──




 一方こちらは、トロッコで追いかけっこを繰り広げた子どもたちの後をついていったシシゾー。

「あれ、おかしいなあ。確かにこっちの方だったんだけど」

 見失わないうちに走ってきたから、道を間違えたなどということはないはずだ、とシシゾーは思った。けれども、子どもたちの姿はどこにも見当たらない。変だなあ、とシシゾーが周りをキョロキョロ見回していると、突然、モクモクモク……と目の前に煙が巻き起こり、その中からあの子どもたちの姿が現れた。

「うわあ!」

 思わず大声を上げたシシゾーに気づいた子どもたちも、ほぼ同時に驚きの叫び声をあげた。

「わああ! な、なんでここにいるんだよ」

「なんでって、お前らの後をついてったら面白そうだな、と思って」

「おもしろそう、って……あっ!」

 子どもたちのひとりが、ほかの子たちにこしょこしょと耳打ちをした。するとたちまち彼らの顔がこわばった。

「もしかして、おにいちゃん、いまのみてただろ」

「今の、って? 煙がもくもくしてたヤツか? 何だったんだ、一体」

「け、けむりなんかでてないからな!」

「えっ、だって確かにオレ見たぞ」

「みたとしても、でてなかったの!」

 あんまりムキになって否定したがるものだから、シシゾーはつい笑いだしてしまった。

「なんだよ! わらうなっ」

「アハハ、わりぃわりぃ。そうまで言うんなら、そういうことにしようぜ。はい、おしまい」

 パン! と手を叩いて、シシゾーは子どもたちに大きくうなずいてみせた。

「そうだ、自己紹介がまだだったよな? オレは、シシゾー。一緒にここに来た友達は、イノシチっていうんだ」

「シシゾーに、イノシチ……うん、おぼえた」

 賢そうな子どもたちは、すぐに理解したようだったが、どこか落ち着かない素振りでまた相談し合った。

「それよりさ、さきにいつものあれ、すませちゃおうぜ」

「そうしようぜ」

「ん? いつものあれ、って?」

 好奇心いっぱいのシシゾーは迷うことなく聞いた。

「あのね、いつもまいにちやってるトレーニングだよ」

「へえ、なんか知らないけど面白そうだな! なあ、オレも一緒にやってもいいか?」

「えっ? うーん、べつにいいよ」

 突然の提案にやや戸惑いながらも、たまには違うやり方もアリかもしれない、と子どもたちはシシゾーと一緒に日課のトレーニングをすることにした。何しろ、毎日毎日決まりきったことばかりやらされて、正直な所あきあきしていたから。

「まずは、いつもどうやってるのか、やり方を教えてくれないか?」

「うん」

 シシゾーは、子どもたちがいつも使っている木刀のうちの一振りを借りて、早速見様見真似で一緒に素振りの練習を始めることにした。

「あのね、しせいをピン! てするんだよ。エーイ! っておおきなこえでね」

「よーしわかった、じゃあいくぞ……エエェエーーーイ!!」

 どうせいつもの繰り返し、と思いながら木刀を構えていた子どもたちは、シシゾーのあまりの声の大きさに仰天して動きが止まってしまった。

「……ん? なんだ、どうした? お前らも一緒にやるぞ、ほら! エエェーイ!」

「え、エエーイ」

「声がちいさぁい! もう一回!」

「は、はいぃぃ」

 思いもかけずスパルタ教師がついたおかげで、子どもたちの退屈な日課はたちまち刺激的なレッスンとなった。

「エーイ! エーイ!」

「よし、いいぞ、もう少しだ。……九十九、百! よーし! そこまで!」

「わー! おわったー」

 同じ運動なのにいつも以上にきつく感じられ、子どもたちは木刀を投げ出して地面に座り込んでしまった。

「はあ、はあ……もうつかれたよー」

「ちょっとタンマ、きゅうけいー」

「よし、じゃあ水を飲んだら三分後に走り込みだ、いいな」

「……は、はい」

 いつの間にかすっかりシシゾーの熱のこもったペースに乗せられて、子どもたちもだんだんやる気が湧いてきた。

「おっ、なんかいい顔になってきたな! いいぞ、その調子で続けるぞ」

「はい!」

 やる気が乗っかると、自然と声も大きく元気になるものだ。いつもはあんなにきつくて退屈なはずの走り込みも、この日はなんだか年に一度のイベントみたいだった。

「そうそう、そのまま最後まで気を抜くなよー! そうだ、いいぞ!」

 元気に声を出して子どもたちを指導しつつ、シシゾー自身もまた一緒に短距離のダッシュを繰り返してすっかり絶好調だった。ヒャッホー! だの、オラオラオラー! などといった奇声を上げて、いかにも楽しそうに走り回るシシゾーの姿に、子どもたちの内なる闘争心が芽生え始めた。

「くそー、オレだってまけないんだからな!」

「シシゾーにいちゃん、かくごー!」

 子どもたちが、必死についてこようと全力で腕を振りながら走ってくるのを見て、シシゾーはふと、故郷の家族のことを思い出した。にいちゃん、にいちゃーん、といつもうっとうしいくらいに後をついてくる小さな弟や妹のことが、なんだか急に懐かしくなってきた。

(アイツらも、今頃こんなふうに、元気いっぱいに走り回ってるんだろうな)

 そう思う一方で、かれはまたこうも考えた。

(でも、今は目の前のコイツらが弟みたいなもんだからな!)

 シシゾーはいきなり加速し、ここまでと決めたラインをはるか遠くすっ飛ばして、バビューン! と数百メートル先の崖下まで突っ込んでいったかと思うと、またバビューン! と光のごときスピードで折り返して戻ってきた。

「ふぃー! やっぱ思いっきり走るのって、気持ちいいよなあ!」

 あれだけ動き回った後で、息一つ乱すことなく、あっけらかんと言ってのけるシシゾーに、子どもたちはすっかり圧倒されていた。

「……すっげー」

 ぽつりと、子どもたちのひとりが呟いた。

「シシゾーにいちゃん、めちゃくちゃあしがはやいな」

「そうか? オレは別に、そうでもないかなって思ってたんだけど」

 何気なく言ったシシゾーだったが、んなわけないってー! といっせいに子どもたちから激しいツッコミを受けた。

「にいちゃん、もしかしてりくじょうのせんしゅなの?」

「いや、違うよ。オレは、スポーツジムで働いてたんだ。ちょっと運動したいなーって思ったひとたちが、たくさん集まる場所だよ」

 ざっくりとシシゾーが説明すると、子どもたちはジム? と何回か繰り返して、不思議そうに言った。

「ねえ、それってたのしい?」

「ああ、楽しいぜ」とシシゾーはためらうことなく答えた。

「ほんとかなあ? オレたち、まいにちまいにち、おんなじことばっかりくんれんしてさ、なーんかつまんないんだよね」

「ホントだな! それに、キツイし」

 なー、と子どもたちが同時にうなずき合った。あれ、さっき少しだけ楽しそうに見えたんだけどな、とシシゾーは思った。毎日ずっと、同じ訓練を続けているというのは、何か特別な事情があるのかもしれない。でも、どうせやるのだったら、少しでも……どうにかして、この子たちをやる気にさせたい、と彼は考えた。根っからの単純明快で無邪気な男だけど、スポーツジムで生徒を教えるようになってから、彼はだんだんそのようなことも自分なりに考えるようになっていたのだった。

 シシゾーは、子どもたちを自分のそばに呼び寄せ、みんなで輪になって座り込むと、自分なりの言葉で話し始めた。

「あのさ。訓練、っていうと、まあ中には楽しくないものもあるけど、それが終わった後にはきっと、楽しいことが待ってるんじゃないかな。これが終わったらジュースが飲める、とか、そういうことでもいいんだ。何かこう、ごほうびみたいなものを用意しておくと、そのためにだったら頑張れるんじゃないか?」

「それはいつもやってるよ。くんれんのあとに、やさいジュースもらうの」

「ヤナギせんせいが、しぼりたてをつくってくれるんだ」

「マジで! しぼりたての野菜ジュースがごほうびなんて、ぜいたくじゃないか」

 本気で舌なめずりしたシシゾーに対して、子どもたちは意外と冷静だった。

「でもさ、たまにつちくさいし、いつもおんなじだからあきちゃった」

「あと、ちょっとぬるい」

 意外なところでこの子たちはグルメ志向なのかも、と思いつつ、素早く気を取り直してシシゾーは話を続けることにした。

「じゃあ、そうだなあ──例えばさ、その訓練を毎日頑張ったら、お前たちはどうなるんだ?」

「えっ?」

 キョトンとした顔で、子どもたちがシシゾーを見つめた。ちょっと質問が難しかったかな、とシシゾーは反省した。

「えーと、じゃあ、言い方を変えよう。お前たちはこれから先、どんなふうになりたいんだ?」

「どんなふうに……あのね、もっとつよくなって、カッコいいにんじ……カッコよくなりたい!」

 オレも! ぼくも! と、子どもたちがそろって手を挙げたのが、シシゾーにはとてもほほえましく思えた(彼らが微妙に言いかけた言葉を飲み込んだことに、シシゾーは幸いにも気がついていなかった)。そこで彼は、次の段階に移ることにした。

「そうかあ、強くてカッコよくなりたいのか! いいじゃん、それ! じゃあさ、〝強くてカッコいい〟と、どんな気持ちになる?」

「えっと……カッコいいとね、うれしくなる」

「うん、うん」

「それでねー……たのしいきもちになる」

「そう! それだよ!」

 根気強く子どもたちの話を聞いていたシシゾーは、突然バッと指先を天に掲げた。

「ほら、つらい訓練が、ちゃんと〝楽しい〟ってことにつながってるだろう?」

 その瞬間、子どもたちの表情が一気にパッと明るくなった。

「あっ、ホントだ!」

「カッコよかったらたのしい!」

 手応えあった! とシシゾーは嬉しくなった。この子たちの未来をずっと応援していきたい、と彼は心から願い、つい言葉にも力と熱がこもってきた。

「そうだぞー! だから頑張れよ、お前たちならきっとできるぜ!」

「うん! オレたち、がんばるよ!」

 やる気に満ち溢れた子どもたちがピョンピョン跳ね回るのを見て、よかったよかった、とシシゾーは孫を見守るおじいちゃんのように目を細めた。

(オレもこうやって誰かの役に立てるんだなあ。それも、こんな旅先の秘境でとはね。……ああ、ホントはまたキノコ町のあのスポーツジムで働きたいんだがなあ! 運動したくて集まってくるみんなと喋ったり、色々教えたりするの、オレ大好きだったんだけどなあ)

 彼には珍しく、そんな感傷にひたっていたところ。

 突然、シシゾーたちの周辺だけ、日がかげったように暗くなった。元気にはしゃいでいた子どもたちがハッと動きを止め、そのあどけない顔立ちに緊張感が走った。

「あれ? みんな、急にどうした?」

 のん気にシシゾーが尋ねる間もなく、子どもたちが一斉に叫んだ。

「にいちゃん! 後ろ、後ろー!」

 子どもたちがあまりに必死なので、何の気なしに、ん? とシシゾーが振り返ると、彼のすぐ目の前には巨大なクチバシが開かれていた。鳥か? と思ったその瞬間、パフッ! とクチバシが勢いよく閉じ──気がつくとシシゾーは、背中をクチバシでつままれ、一気に空中へと持ち上げられてしまった!

「わー! シシゾーにいちゃーん!!」

 あわてふためく子どもたちの絶叫が、辺り一帯にむなしくこだました──




 一時間。いや、二時間ちかく経っただろうか。

 僕がひとり、のんびりと木陰で風景をスケッチしていたところ、山の向こうのあたりで甲高い叫び声がいくつも聞こえた、ような気がした。

「ん? 何だろう」

 さっき、子どもたちの後を追ってシシゾーが向かった方角だ。何かあったのだろうか? ……いや、まさかね。そう思えば思うほど、なんだか妙に嫌な予感がつきまとった。そしてその予感は、あながち外れてはいなかったのだ。

「イノシチさん! ご無事ですか」

 ハッと気づけば、さっきまで女将の仕事着だったスルメおばちゃんが、なんだか忍者みたいな格好に着替えて、しかも同じような格好をした仲居さんたちを引き連れて僕の目の前に現れた。

「ええ、僕は何事もありませんが……もしかして、何かあったんですか」

「そのもしかして、なのです」

 いっそう声を潜めて、おばちゃんが深刻そうな表情で言った。

「落ち着いてお聞きください。先ほど、シシゾーさんが何者かにさらわれました」

「え? ……エエェェエーーー!!」

 一瞬、何を言われたのかよく分からなかったけど、それは後からどんどんボディブローのごとく僕の心に効いてきた。僕は震える手でどうにか散らばした色鉛筆を拾い集め、バラバラのままケースにも詰めずにリュックにぶち込んでしまった。

「ちょ、ちょっと待ってください、なんでまた、シシゾーがそんな」

 驚き過ぎて腰が抜けて立てなくなった僕を、忍者姿の仲居さんたちが両脇から支えて起こしてくれた。

「ひとまず、宿まで戻りましょう。ここは危険です」

 早口でそう伝えたおばちゃんの横顔は、もはや穏やかな女将さんではなく、厳しい指導者の顔そのものだった。



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