ここは魔界
引きずりこまれて俺は前のめりに転倒した。
「いってぇ。。。」
顔をさすっていると黒い腕に肩を叩かれた。
「何すんだお。。。。い?」
目の前にいた生物に俺は言葉を失った。痩せ細った真っ黒な体にしっぽ。ついでに頭から矢印型の角が2本生えていて、邪悪なにやけ顔をこちらに向けていた。
どうみても悪魔だった。
「カカッ!面白いオモチャが釣れタ!」
どう考えてもやばい。
急いで前の空間に戻ろうと振り返ると、もうそこには何もなかった。
「カカカッ!無駄無駄!もう狭間には戻れない。お前は魔界にきてしまったんだからなァ!」
魔界?え?なにこれ?
「あのー。これってもしかしてなんだけど。俺魔界に連れてこられたの?」
戸惑いすぎて悪魔に話しかけてしまった。
「カカッ!そうだと言ったはずだガ?」
おお普通に答えてくれた。あまりの意外さに少し落ち着きを取り戻す。
「はぁ。んで俺これからどうなるの?」
「カカッ!そんなの俺が知るわけないだろ」
知らない?もしかしてこの後怖い悪魔に引き渡されてしまうのか?恐怖と焦りで更に質問を繰り出す。
「え?もしかして突然腕を切り落とされたり、闘技場で一生殺しあいをさせられたりするの?それともわざと急所をはずして、槍でめった刺しにされたりするの」
「カッ。。。お前よくそんな恐ろしいことポンポンでてくるナ。そんなわけないだロ」
凄い呆れた顔で見られた。
「え?なんで俺のこと魔界に連れてきたの?」
「カカッ!面白そうだったからに決まってル!」
「。。。えーーーーっと。。。暇つぶし?」
「オウ」
。。。。。。。。なるほど。。ね。
「カカッ!せいぜい俺を楽しませてくレ!それじゃーナ!」
そういって悪魔は楽しそうに空間を歪め、その中の消えていった。
「ふーん。はいはい。なるほどね。おけおけ。バイバーイ」
「いやいやいやいやいやっ!いやぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ」