表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

3/9

猫耳美女

 公衆便所の女子トイレに入るといくつかの個室に分かれて区切られている。

 なんとなく、一番奥の個室に忍び込むことにした。

 どうやらこの世界のトイレはボットン便所のようだ。

 深く掘られた穴の上に便器が置いてあり、和式便器のような形の上をまたぐことになる。

 俺はその便器の上に立って、人化の術を解いた。

 一瞬で俺の体は便器へと戻る。

 もともとあった便器がどうなったのかよくわからないが、今この場は俺が便器として主役に立っている。


 転生直後はおっさんたちしか来ないトイレにいたため、ずっと心を無にして念仏を唱え続けていたものだ。

 だが、今は違う。

 さっき見た西洋美女がまた来ないかとワクワクしている。

 誰でもいいから早く来てほしい。

 便器の体では心臓などないはずなのに、興奮してドキドキしているように感じた。


 しばらくすると、足音が聞こえてきた。

 誰かがトイレに来たようだ。

 軽い足音を聞く限り、少なくとも大きな荷物を持っていたりはしないのだろう。

 もしかすると体重の軽い小柄な女性の可能性もある。

 いつでも来い。早く来い。

 そう思っていたが、なんとその女性は一番奥にいる俺のところではなく、違う個室へと入ってしまった。

 入口に一番近いところのほうが良かったのだろうか。

 心の底からがっかりしてしまった。


 その後も何人かの足音が聞こえてきたのだが、なかなか俺のところまではやってこない。

 諦めて人の姿に戻って出るほうがいいかと考えているときだった。

 ガチャリと音がして誰かが入ってきた。


 その人物をよく見ようと目を凝らす。

 スラリとした細い体型だが、胸は大きめだ。

 だがそれよりも特徴的なところがある。

 猫耳だ。

 頭には猫耳がついているのだ。

 個室に入ってきた猫耳娘をガン見する。

 俺の知る人間ならば耳がついている頭部の横側にはなにもなく、それよりも上の方に黒い毛の生えた猫耳が付いている。

 どう見ても作り物ではない。

 やはり獣人がいる異世界なのだろう。

 その顔をみると眼が少し暗い個室内でキラリと光った。

 猫のような眼をしている。

 青っぽい瞳でクリクリとした丸い可愛らしい目をしている。

 スッと通る鼻筋とプリッとした唇。

 美人さんだが、ニッコリと笑えば可愛らしい顔になりそうな顔立ちをしている。


 その猫さんがすっとズボンをおろし、便器である俺をまたいだ。

 そして、おもむろに腰を下ろす。

 みると猫のしっぽがお尻から生えている。

 ちょっと俺の位置から見えにくくなってしまったが、どうも骨盤の一番したあたりから生えているようだ。

 真っ黒な毛並みの尻尾が地面につかないように力を入れているのだろう。

 右に左にとフリフリ動いている。

 今の俺に腕がないことが残念で仕方がない。

 もし自由に体を動かせるなら、猫耳と尻尾の感触を楽しんだのに。


 「ふう…………はぁ…………」


 俺が尻尾を見ていると、プシュッという音がして猫さんが黄金水を放出した。

 ここにくるまでに少し我慢していたのだろうか。

 たくさん溜まっているようだった。

 勢いよく出るのがしばらく続いていた。


 そして俺はといえば感動していた。

 美人の猫耳女性から放出される甘露はものすごく芳醇で味わい深い液体だったからだ。

 便器に転生してからこれほどの味を感じたことはない。

 いや、生前の17年間でもここまでおいしいと思ったものはなかったかもしれない。

 まさに天に上り詰めるかと思うほどで、この感覚は快感と言っても問題ないくらいだ。

 うますぎる。

 もっと、もっとほしい。

 そう思ったが、次第に勢いはなくなったいき、チョロチョロという音を最後にピタッと止まってしまった。

 美人猫はそれを最後にすぐに股間を拭き清めて個室から出ていってしまった。


 言っておくが俺は決して変態などではない。

 だが、あの味を知ってしまった以上、もう一度味わいたいと思うことは当然であると思う。

 決めた。

 ここをキャンプ地とする。

 ここをねぐらとして、さらなる美女から俺の全身を魅了する甘露をいただくことにしよう。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ