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どうする!?










「魔導人形?」

魔導人形:Lv31、━━━━━

通路を進んでいるとカタカタカタと音を鳴らしながら、胸に赤い玉を嵌め込んでいる1メートル程の大きさの傀儡人形と、赤髪をカチューシャで留めている男性プレイヤーと戦闘していた。


「うらぁ」

男性プレイヤーの槍が魔導人形の胸の玉に突き刺さり魔導人形は消滅した。

「ふー、やっと終わった。

あいつらは大丈夫かな?ん?」

男性プレイヤーが後ろにいた俺達に気付き槍を背中に背負い歩いて近付いてきた。

「あれ?こっち来るんだけど」

「あわわ、どうしてでしょう?」

「なんで隠れるんだよ」

ユラとシズカさんが男性プレイヤーから逃げるように俺の背中に隠れた。



「おいあんた、頭から足までプレート装備の重装備の奴と褐色の肌が似合う女を見なかったか?」

俺を指差して聞いてくる男性プレイヤー。

…なんて質問だよ。

「いや見てないです」

見てないから手を振るがこの男、俺の背中に隠れているユラを見ているようで話を聞いてない。

「おー可愛い!お嬢さん、俺と冒険に明け暮れませんか?」

「ひっ…」

男がユラに両手を拡げて近付いたので、ユラは小さい悲鳴を上げる。

「いてっ」

つい…男に対して手が出てしまう。

「人の妹に下手なアプローチかけるんじゃねー」

「えっ妹、でしたらあなたはお兄様?うっ!」

あっいかん、お兄様と呼ばれて足がむず痒くなったから男の腹に蹴りをかましてしまった。

男は地面で2回バウンドして地面に伏せる。

「ナイスですコウさん、ユラさん大丈夫ですか?」

シズカさんは俺を褒めてくれ、ユラの背中を擦っている。



「なんなんだコイツは?」

「…あにぃ、もう行こうよ」

「そうだなユラ」

倒れている男の隣を通り奥に向かおうとしたが、男に右足を掴まれた。

「お兄様!俺は『カチカチ山』って名前でプレイしてます。種族は魔人種です。…是非妹さんとの交際を…」

ユラの代わりに無言でシズカさんと共に倒れているカチカチ山という男を蹴り続ける。

「…なら、友だ…ぐふ、から」

無言で蹴り続ける。

「あ、の、きいて、まふ?」

蹴り続ける。

カチカチ山は静かになった。

俺達は足早に奥に進む。






絶牙(ぜつが)ー!」

魔導人形:Lv31、━━━━━

魔導人形:Lv31、━━━━━

魔導人形:Lv31、━━━━━

魔導人形:Lv31、━━━━━


通路を進んで2つに別れていた道を右に進むと拓けた空間があり、体格が2メートル以上のフルプレートのプレイヤーと魔導人形が戦闘していた。

数体の魔導人形をフルプレートのプレイヤーが野太い声を挙げながら、身の丈ほどの大剣で同時に細切れにした。

絶牙ってのはスキルか?


「くそっ足留めにあった、カチカチ山と露出狂は無事か?ん?」

フルプレートのプレイヤーは俺達に気付き近付いてくる。

あれ?デジャブ?しかしユラとシズカさんが俺の背中に隠れることはない。

カチカチ山と違ってこのプレイヤーからは、紳士的な雰囲気を感じるからかな?



「あなた達に訪ねたいことがある、よろしいか?」

「はい」

代表して俺が答える。

「カチカチ山という名前の変態と黒髪ショートの女性を知らないか?

実はトラップの強制ワープにより、はぐれたのだ」

探しているのは変態と女性か。

「この遺跡トラップがあるの?」

ユラが手を挙げて質問する。

「あぁ、他には落とし穴や天井に押し潰される罠がある」

「うわ、怖い。あにぃ気をつけなきゃ」

「女性は知りませんが、あなたが探しているカチカチ山と言う男は赤髪にカチューシャをしていますか?」

「おぉ、合っています、どこにいましたか?」

「向こうです、ここを進んで左に曲がると通路で倒れています」

「倒れている?」

フルプレートのプレイヤーは顎に手を当て考えるポーズをした。


「えぇ、俺の妹に手を出そうとしたので蹴り倒してきました」

「なに!?」

フルプレートのプレイヤーはワナワナと震え出す。

カチカチ山とフルプレートが仲間なら蹴り倒したと言ったのは、まずかったか?


「すまない!」

「え?」

フルプレートのプレイヤーは地面に頭を擦り付けて土下座をした。

「私の仲間が不快なことを…申し訳ない!」

「あにぃ…」

「コウさん…」

ユラとシズカさんは冷たい視線を向けてきた…俺に。

俺が悪者みたいじゃん。

「大丈夫ですから、頭を上げてください」

「かたじけない」

ガチャガチャと音を鳴らしながら立ち上がった。

「私の名前は『死霊(しりょう)』種族はアンデットだ。今回の礼はいずれ返させてもらう。失礼する」

死霊は俺達が来た道を戻っていく。

「変な人の仲間は変なのかな?」

ユラ直球すぎるよ。




「それにしてもどうしましょうか?また分かれ道ですよ」

「確かに、今度は3つに分かれてるな」

この空間に入ってきた道から左に3つの通路がある。

「困ったらこれだね」

ユラは地面に手に槍を取り出した。

「それは?」

「ヘビィスピアだよ、1番出来が良いのは取ってあるんだ。

これをね…」

ユラは3つの通路を前に地面に槍を立てる。これはまさか…

ユラが槍から手を離すと自然に槍は倒れて真ん中の通路を指す。

「よし決定!」

ヘビィスピアを回収しながら通路に指差すユラ。

「昔ながらの方法だな」

「なに?いいじゃん」

「いや悪いとは言ってないからごめん」

じろりと睨んできたユラに謝る。

「ふふふ、仲が本当に良いですね。

あっ魔物(モンスター)です」



魔導人形:Lv31、━━━━━

魔導人形:Lv31、━━━━━

魔導人形:Lv31、━━━━━

魔導人形:Lv31、━━━━━

魔導人形:Lv31、━━━━━

魔導人形:Lv31、━━━━━

魔導人形:Lv31、━━━━━

魔導人形:Lv31、━━━━━



「死霊さんが倒した魔物(モンスター)が復活したみたいだね。

私が2体、シズカさんが2体にあにぃが4体ね」

「はい!お願い聖霊達」

「あれ?多いなー」

「さぁ行くよ『マジックウィップ』」

あのユラ…俺の声は聞こえてますか?

ユラは魔法の鞭を出して、魔導人形が繰り出す黒色の塊を弾きながら、ファイアーボールをまじえて攻撃を加えている。

シズカさんは弓を構えると魔導人形の足が凍り、身動き出来ないところに矢を撃ち込んでいる。

2人とも戦いが様になってるな。

よし俺も…

魔導人形の1体に近付き、体当たりの要領で剣を突き刺すと魔導人形は消滅した。

『ソードスラッシュ』

スキルで2体を片付けて、残り1体も斬り倒す。


「2人はどうなったかな?」

2人の姿を確認すると、ユラの魔法の鞭とシズカさんの矢が刺さり最後の魔導人形が消滅した。



「うん、シズカさんと私の連係プレーが決まったね」

「はいユラさん!」

いつの間に練習したの?

「これから進むけど、死霊さんが言ってたトラップには注意して進もうな」

「はーい!」

「はいコウさん」

ユラとシズカさんは手を挙げて返事をしてくれた。

ユラの選んだ真ん中の通路には、魔導人形に加えてグランドマウスと言う1メートル程の体長の白ネズミが出現した。

このネズミが厄介だった。…数が異常に多い。



グランドマウス:Lv30、━━━━

グランドマウス:Lv30、━━━━

グランドマウス:Lv30、━━━━

グランドマウス:Lv30、━━━━

グランドマウス:Lv30、━━━━

グランドマウス:Lv30、━━━━

グランドマウス:Lv30、━━━━

グランドマウス:Lv30、━━━━

グランドマウス:Lv30、━━━━

グランドマウス:Lv30、━━━━

グランドマウス:Lv30、━━━━

グランドマウス:Lv30、━━━━

グランドマウス:Lv30、━━━━

グランドマウス:Lv30、━━━━

グランドマウス:Lv30、━━━━

グランドマウス:Lv30、━━━━

グランドマウス:Lv30、━━━━

グランドマウス:Lv30、━━━━

グランドマウス:Lv30、━━━━

グランドマウス:Lv30、━━━━

グランドマウス:Lv30、━━━━

グランドマウス:Lv30、━━━━

グランドマウス:Lv30、━━━━

グランドマウス:Lv30、━━━━



突如、上から降ってくるように現れたグランドマウスから、逃げるように奥へ奥へと進む。

「うわー!どうする!?どうする!?あにぃ!」

「数が多すぎます!あっ!MPが…雪の聖霊に命令できません!」

ユラとシズカさんも取り乱してしまっている。

『ソードスラッシュ』

後方に向けて剣を振るうと、数体のグランドマウスは倒せたが数が減ったようには見えない。

むしろ増えてる。



「こっちへ!」

進行方向途中の横壁が開き、女性が顔を出し俺達を手招きしていた。

「ユラ!シズカさん!」

「うん!」

「はい!」

俺達は顔を見合せ、即座に判断して女性のいる所に流れ込む。

ガタンと壁が閉じられると、ドドドドとグランドマウスが走り去る音だけが響いた。

「死ぬかと思った」

「私、ネズミ…嫌いになりそうです」

「助かった、ありがとうございます。えーと…」

「どういたしまして。

私はアニマ、種族はダークエルフよ。」

助けてくれた黒髪ショートで褐色の肌を持つ女性は、閉じた壁を背もたれにして自己紹介してくれた。

ユラが着ぐるみを着ているから何も言えないんだが。

アニマは、白のTシャツに、ホットパンツという冒険者らしくない格好をしていた。

「俺はコウです、こっちがユラ、そしてシズカさんです」

こちらも自己紹介をすると

アニマは、地面に寝転ぶユラ、シズカさん、それに俺と順番に顔を眺める。

「あの?なにか?」

「うん決めた、あなた達パーティー組んでいるんでしょう?

だったら私を仲間に入れてよ、決定」

アニマは仁王立ちでそう宣言した。




「「「…は?」」」

俺達はアニマの急な提案…いや決定に驚いた。









 






 コウ:人族Lv38

 職業:剣聖(ソードマスター)Lv6:聖職者(クレリック)Lv2:冒険者Lv34

 HP:13180

 MP:4820

 STR:673

 INT:472

 VIT:634

 AGI:712

 DEX:548

 LUC:846

 スキル:光の剣Lv1(2/100)、聖なる光Lv1(1/100)、剣匠Lv1(36/100)神速Lv1(35/100)ヒールLv1(2/10)キュールLv1(2/10)瞑想Lv24(6/10)ソードスラッシュLv27(3/10)ファイアーエッジLv1(1/10)ウォーターエッジLv1(1/10)

 称号:創造の女神リアルの加護:剣豪に認められた者


 装備

 頭:

 右手:ロングソード

 左手:

 上半身:駆け出し冒険者の服

 下半身:駆け出し冒険者のズボン

 足:シューズ

 装飾品:羽飾り

 装飾品:

 所持金8880G







 ユラ:ドワーフ族Lv40

 職業:魔法使いLv13:商人Lv16:冒険者Lv35

 HP:4500

 MP:3920

 STR:178

 INT:382

 VIT:200

 AGI:286

 DEX:223

 LUC:181

 スキル:ファイアーボールLv28(4/10)、ウォールLv1(7/10)、瞑想Lv27(9/10)、ヒールLv1(1/10)商品配送Lv16(3/10)目利きLv7(5/10)商人の資質Lv13(3/10)鍛冶Lv28(3/10)鑑定Lv2(4/10)生産強化Lv14(8/10)フライLv1(1/10)解体Lv16(9/10)マジックウィップLv3(2/20)ウォータースライサーLv2(19/20)マジックアップLv1(1/20)

 称号:

 装備

 頭:

 右手:魔法使いの腕輪

 左手:火伝の指輪

 上半身:着ぐるみ『ベンガル』

 下半身:着ぐるみ『ベンガル』

 足:シューズ

 装飾品:羽飾り

 装飾品:商人バッチ

 所持金113672G




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