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第69話:寄り道バニラの町

 オーク達がランスとアクシヴィルの国境を越えたことを確認してライセンの町を出た。

 本来なら真っ直ぐランスに帰る所だがバニラの町に寄る事にする。


 5日ほど魔法の絨毯で移動するとバニラの町が見えてくる。

 現在は俺達パーティメンバーにバニラが加わっている。


「空を飛んで移動すると異常に早いわね、それに快適過ぎて徒歩での旅行なんて考えられなくなるわ。」


 しきりに褒めるバニラに「やらんぞ。」と釘を刺しておく、それでもドサクサにまぎれて持っていきそうだが。

 門の前に着くと神官や戦士達に囲まれた。

 バニラは絨毯から降りると、羊皮紙を渡す。


「ハーイ、マインちゃん久々ね。」


 フレンドリーに話しているが相手は迷惑そうだった。


「こちらがリクさん、オークの軍勢を退けた立役者よ。」

「マイヨールだ、よろしく頼む。」

「ヒツマ リクです。よろしくお願いします。」


 マイヨールはライセンの領主の紹介状に書かれている内容を確認していた。

 7人でオーク5000人を退けたとか書かれているようで「流石に誇張しすぎです。」と言ったら安心したようだ、「3000人ですよ。」言ったら顔色が変わった。


 太陽神の教会に通される。


「ここが見捨てられた町バニラだ。」

「見捨てられた?」


 昔話をされた。

 100年ほど前にレッドドラゴンがこの地に住み着いた、最古の竜がこの地を支配して幾つもの町が滅んだ。

 見かねた太陽神のドワーフの司祭がアーティファクト『支配の王笏』を使って竜を封印した、封印したといってもその地に縛っているだけで時折ドラゴンに咆哮が町に響く。

 レッドドラゴン管理をするために作られた町、不可侵を貫くのは誰も管理をやりたがらない為。


「ドラゴンは見ることが出来るのですか。」

「神殿の許可を得れば見る事は出来る。」


 許可を取りマイヨールは従者に案内させる。

 ステータスを確認するとマイヨールは聖戦士Lv11、従者は腹心で金竜?モンスターレベル9って見なかったことにする。

 神官や戦士達のチェックを受けて神殿の中央の部屋に通される。

 ドーム状の大きな部屋に入ると中央に強大な赤い竜が鎮座していた。


『GURURU』


 一言唸っただけでスカーレット以外は逃げ出した。

 心臓を握られたよな恐怖、あれは無理だ絶対死ぬ、モンスターレベルで26、完封負けした悪魔将軍のモンスターレベル20よりも強力なモンスターだった。


「大丈夫ですか。」

「精神の修行を積んでいますが、抵抗のマントが無ければ恐慌状態になったでしょう。」


 マイヨールと従者そしてスカーレットが共に出てくる。


「恐怖に体勢がある聖戦士か高レベルの者でなければ戦う事も難しい。」


 先に教えてくれ、マイヨールはこのドラゴンを倒す事ができる者を探して各地を旅しているようだ。

 ライア庄の領主とも友人で一度この竜の討伐を依頼したが断られたとか、まああれは無理だよな。


 『支配の王笏』を手に入れたければ『支配の王笏』の能力で閉じられた空間のに入りドラゴンを倒せば手に入るとか。

 空間は一方通行でドラゴンを倒さないと出る事ができない、今の俺達では無理ですが倒せるようになったらチャレンジしますと言ったら「何時でも歓迎する」と言われた。

 アーティファクトの場所も分かっているので他の7つのアイテムを集めながら強くなってから出直す事にした。

 後でバニラに「他の所も同じようなモンスターが居るんじゃない。」と言われたが俺はあれをラスボス認定しておいた。

 あのドラゴンにラスボスのフラグを立てておけば、あれより強いボスは出ないだろう、きっとそうだ今決めた。  


 マイヨールに別れを告げてバニラの町を後にする。


異世界冒険 143日目

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