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第61話:異世界探索-狭間-

 宿に帰るとマリーヌがスクロールを持ってきた。


「幽体投射のスクロールが手に入りました。」

「この呪文を使用すれば安全に異世界を旅できるぞ。」


 大司教が興奮気味にスクロールを手にする。


「早速使用してみるか。」

「あの、教会帰らなくても良いのですか。」

「ワシ一度帰ったら当分出られんぞ。」


 どうやら、戦争の準備で部下の僧侶が出払っているようだ、仕事が一気に増えて帰ったら地獄だと言う。


「全然かまいませんが、何処に行くのですか。」

「次元の町、交易の町など呼ばれている所じゃな。では早速出発するぞ。」


 この世界の肉体に危険が及ばないように厳重に鍵をかけることが出来る場所は在るか聞かれ地下金庫部屋に行く。

 魔法のアイテムの在庫を置くために作った部屋だ、今は空っぽだが安全ならここが適任だろう。

 行く前に地図をダウンロードする、2つのマップで金貨1000枚と3000枚の計4000枚と高額だった。


 命に危険が少ないので、ボニーも呼んで、ビッキーとベニー、メルカバと俺、大司教の6人で異世界に飛ぶ事にした。

 金庫の中から閂をかける。


 大司教はスクロールを読みながら呪文を唱えるが不発。


「流石最高レベルの呪文難しいわい。」


 判断力+6の護符を渡して再度唱えると魔方陣が浮かび上がる。

 そのまま強引に魂を引っこ抜かれる感覚、肉体がどんどん小さく離れていった。

 気がつくと白い空間が上も下も無く何処までも続いている。


「ここは何処ですか。」

「次元界と次元界の境目の空間だ。」

「ここからどうやって移動するんですか。」

「ただ念ずればよい。そうすれば魂が引き寄せられる。とりあえずワシに付いて来い。」


 時間間隔が狂ってきているのでよく分からないが、10時間ほど何も無い空間を移動していると大きな塊が浮かんでいる。


「あれはなんですか。」

「あれは、見捨てられた神じゃな。」


 神話の巨人や信仰を失った神の亡骸と教えてくれる。


「ここで休憩をするので食事を用意するのじゃ。」

「神様の上に降りて大丈夫ですか。」

「信仰を失った神は簡単に復活する事はないじゃろう。小さな種族の神などその種族が滅びれば力を失い哀れなものじゃ。」

「神様って信仰が無ければ生きられないんですか。」

「信者からの信仰が糧となっておる。」


 信者からの祈りが神様のエネルギー源で、神によっては激しく敵対して信者を取り合い戦争が起こる事もあるとか、神様の生きに死にが関わっているだけに地球の宗教戦争より激しい戦いが起こるようだ。

 無限のバスケットからパンを取り出す、電気ケトルが有ればコーヒ飲めるんだけどと思いながら魔法の水差しからコップに水を注ぐ。


 よく見ると空間から頭に糸が伸びている、何これ。


「この頭から生えてる糸は肉体に繋がってるんですか。」

「そうじゃ、それ切れたら死ぬから気をつけるんじゃぞ。」

「怖ぇよそれ。」

「普通の武器では切れないから大丈夫じゃ。ただこいつを切る怪物がいるのでそいつに出会ったら直ぐに元の世界に引き返すぞ。」


 幽体を食べる怪物が存在していて、こいつに会ったらかなり危険だと言われたそんな事言われると戦う事に成りそうで怖い、頼むからフラグ立たないでくれよ。


 休憩を終えて再度旅に出る。

 風が出てくる。


「嵐に巻き込まれると何処に運ばれるか分からないので迂回するぞ。」


 本当に迂回しているのかよく分からないが嵐を避けて移動して一日を終える。

 5時間ほど移動して浮遊している破片を発見したので携帯要塞を設置して休憩する。


 朝も夜も無いのでよく分からないが非常に疲れた。

 朝?になりアラームが鳴り飛び起きる。俺しか聞こえないのでメルカバ以外は寝ている。

 メルカバは俺達が寝ていても起きて見張りをしていたようだ。


「どうした主よ敵か。」

「まだ遠いが敵が接近している。」


 直ぐに全員を起こして武装させる。


「敵です。悪魔が6体接近しています後800m。」


 大司教はそんな距離で敵の接近を知る事ができ驚いているが説明する余裕は無い。

 携帯要塞を収納して破片に隠れる。


「出て来い、隠れているのは分かっている。」


 悪魔の声に俺達は悪魔の前に姿を現す、鎖をジャラジャラ纏わせた悪魔、見た目も怖い。


「幽体の身じゃ、我らを襲っても何も得るものは無いぞ。」


 悪魔のステータスを確認する、5体はレベル6相当、体格の良い個体1体だけ11レベル相当。

 悪魔たちはゲラゲラ笑っている。


「苦痛の顔でのたうち回れ。せいぜい楽しませろ。」


 襲い掛かってくる、狙いは大司教で攻撃を受け吹っ飛ぶ。

 いや違った、自分で吹っ飛び距離を取ったのだった。

 呪文を素早く唱えている、4体を炎の呪文が襲う。


「ぐ、信仰の炎か。しかし効かぬ。」


 メルカバが大司教の前に立ちふさがる、しかし、3次元の空間での戦いに慣れてない為苦戦している。

 俺の前には体格の良いやつが立ち塞がる。

 ボニー達にも1体ずつ悪魔が行く。


「可愛子ちゃん良い声で鳴いてくれよ。」

「女だからと舐めないでください。」


 ボニーは両手にダガーを持ち切りかかる。

 ダガーが鎖の鎧ごと腕を切り飛ばす


「ギャァー、腕が再生しねぇ。こいつ神聖武器を持ってやがる。」


 俺って神聖の武器持って無いじゃん積んだな。

 稲妻の杖を構え稲妻を発生させる、直撃したがまだ余裕のようだ。。


「ちっ、魔法の杖か。そんなに何度も使用できまい。」


 正解です。

 悪魔は鎖を振るう、盾を弾き飛ばして指輪の力場を貫通鎖帷子にも穴を開ける、やばかった強化された外皮で何とか止まった。

 鎖を掴み帯電効果を纏わせ杖で殴るが、帯電効果のダメージしか与えていない。 

 後は、2人で不毛な殴り合いが続いた。

 1分ほど殴り合っていると周りが急に静かになった。


「お前1人になったけどどうする。」

「驚いた、お前ら異常に強いの。」


 周りを見ると5体の悪魔は倒されている。


「そんな馬鹿なこんな短期間で全滅だと、こいつだけでも道連れにしてやる。」


 道連れって俺の事でですか、冗談じゃない鎖から手を離して最後の攻撃を防ぐ。

 メルカバとボニーに切り裂かれて悪魔は動かなくなった。

 悪魔は宝石や魔法のアイテムを持っていたが持って帰ることが出来ないので、浮遊する破片に隠しておいた。


 それから半日ほど移動して、アラジンの魔法のランプから出てくるような風の精霊の集団と遭遇したがその後は何事も無く目的地に着く事ができた。


「この池に飛び込め」

「凄い色してますけど大丈夫ですか。」

「大丈夫、肉体は元の世界にあるから何かあっても死ぬ事は無い。」


 空間に浮かんでいる淡く光る池に全員で手を繋ぎ飛び込んだ。



異世界冒険 108日目


取得経験点


経験値:2200を得た。


総計経験値:32746



マリーヌ:Lv5

ビッキー:Lv5→6Lv

スカーレト:Lv5

ボニー:Lv5

メルカバ:Lv5→Lv6

ベニー Lv3→Lv4

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