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第58話:日常へ

 パーティメンバーが集結する。

 華麗とは遠く離れた名前の『リクと愉快な仲間達』のメンバーはベニーも加わり総勢7人になった。

 今は、それにキャッシーとフレデリックが参加している。


 議題は今後の動向だ、マリーヌが司会進行を勤める。

 カッカッと黒板に議題を書き込むマリーヌ。


 一番にライア庄に貸してある魔法のアイテムの話が出る。


「別にこれ最重要事項じゃないよね。」

「ぽんぽんと国家予算規模のアイテムを貸し与えていると目を付けられるわよ。」


 ドラッデンヘイル(又の名をライア庄)から船に乗って帰ってきたビッキーは魔法の武器防具を回収してない。

 魔法の武器防具45人分や、長い武器を背負い袋に収納出来なかったので預けたままだった。

 城をも建設できる金額の魔法の品を1人で運ぶのは襲ってくださいと言っている様な物だ。


「では今度取りに行くとしよう。次の議題に移ってくれ。」


・宿屋の引越し、内装が終わるまでにもう少し時間が必要だ。準優先事項とする。


・従業員のレベルアップ、簡単にレベルが上がるLv3までは全職員含めて上げる事が出来たので完了と。


・オークの動向、着々とオーク達が集まっている。要注意


・行方不明者、犯人は地下に帰って行ったのでしばらく事件は起きないだろう。保留


・異次元の旅行、太陽の教会の大司教と仲良くなったので宿の引越しが終わったら一度お願いしたい。

 教会の一部補修も約束したので、宿の工事が終わったら宮廷建築士のカザードに相談してみよう。優先事項


 異次元旅行を大司教にお願いするのに教会の補修を形だけでも着工したい。

 それには、宿の工事を早く終わらせる必要がある。

 知性ある竪琴のライアに話をする。


「おいライア、相談があるんだが。」 

「なによ。」


 ビッキーの楽器入れから、もそもそ顔を出す。


「お前に新しい能力を付けたいんだけどスロットマシーンに入らない。」

「絶対に嫌。」

「あーあ、『創造の竪琴』の能力を合成できる能力が手に入ったけど無駄になったな。残念だな。」

「ちょとまってよ、凄いじゃないそれ、少し我慢すればいいの?」

「ほんの1分ぐらい我慢すればいいんだけど、嫌なら他を考えるよ。」

「やるやる、ちょっとぐらいどうって事無いわ。」


 よし、乗ってきた早速スロットマシーンに行く。

 まずは、『創造の竪琴』を作成する。


 『創造の竪琴』を作成するには創造の呪文が封印されたスクロールを使う。この創造の呪文やたら高い割りに効果がショボイ。


 物質を何かに加工できる呪文だ。

 材質を変化させるスクロールは何種類かあるが、泥を土に土を泥に変化させる呪文以外は何のために存在しているか分からない。

 鉄を剣や盾に変える事もできるのだが、高品質の武器を作成するには作成のスキルが高いレベルで必要。

 それなら買ったほうが早いし、作成スキルが高いなら時間をかけて工房で作ったほうが利益が出る。

 当然売れ残っていたので、まとめて購入してあった。


『チャラリー♪チャラリー♪ピ♪ピ♪ピ♪』『チャラリーリー♪』


 それほどレベルの高いアイテムじゃないので15個出来てしまった。

 それでも金貨13000枚と高級品だ、特殊能力が『創造の竪琴』を高額にしている理由か。


 『知性ある竪琴のライア』を基礎材に選択、『創造の竪琴』と合成する。


 成功の確立が4段階下がってリールの中の成功が10個中5個、失敗成功が交互に並んでいる。

 面倒なので、Lv4呪文を3回使う、1回に付きリール1列が全部成功に変わるので3リールの全部が部成功に変わった、オールレッドで実に爽快だ。

 ついでに装飾も変更できるので豪華にしよう、自動演奏の歌の追加も出来るようだ、アニメソング、懐かしのヒット曲、歌謡曲・・・面倒だ全部追加してやる。


『チャラリー♪チャラリー♪ピ♪ピ♪ピ♪』『チャラリーリー♪』


 当然成功、アイテムを取り出す。


「めちゃくちゃいじられた気がするわ。」


 確かに色々改造した。

 その後、『自動演奏の竪琴』を作り『創造の竪琴』と2つのアイテムで、竪琴のライアを複製を作ってみたが知性は宿っていなかった。

 自動演奏と創造の2つの機能を持った竪琴が6台作成出来ただけだった。


 ビッキーにライアを渡すと装飾の豪華さに同じ竪琴かと聞かれた。


「失礼ね、私は私よ。」

「ライアなのね、ほら見て。」


 手鏡で姿を見せるとライアも自分の変化に同じ竪琴なのかと聞いてきた。

 自分を自分ですかって聞いてきたので記憶障害が起きたのかと思ったが問題は無かった。


 喜んでいる2人?を建築中の建物の前に連れて行く、工事は現在養生解体中。

 内装材がどんどん運ばれて山に成っている。


「カザードさん、ちょっと手伝っていいですか。」

「おう、何をするつもりじゃ。」

「ビッキー竪琴の効果で養生したコンパネを解体してくれ。」

「私がやるわ」 


 ライアが名乗り出る。


「じゃあ頼む。」


 ライアは、ノリノリでかき鳴らす、アニソンじゃねえか。

 コンパネがとことこ歩いて足場から続々と降りてくる。


「何時見ても凄いな。」


 カザートはビッキーの師匠の『創造の竪琴』の効果を見たことがあるようだ。

 30分もしないうちにコンパネが外されしまった。


「まだ他にやる事ある。」


 俺が寝る前にコツコツ作った窓を取り出す。


「これを取り付けお願いできるか。」

「ガッテン承知。」


 何処でそんな言葉覚えたんだ、ライアはガンガン弦を弾く曲名を思い出せないがロックだな、それに合わせて窓は各部屋の開口部に収まる。


「なんだか、ライアの曲のレパートリーが増えてない。」

「創造の竪琴を合成するときに俺の世界の曲も追加してみた。」

「リクの国って面白い曲が多いのね。」

「日本に戻れたら好きなだけ聞かせてやる。」

「楽しみにしてるわ。」


「私のやる事が無いんだけど。」

「ライアのレプリカ使ってみるか。」


 流石ビッキー吟遊詩人の職業だけ有る。

 作業していたドワーフ達は手を休めて聞き惚れている。

 気分を良くしたのかライアと歌も歌いだした。


 2時間ほどして演奏していると宿の従業員や通りの通行人も集まりだし、人集りが出来た。

 いつの間にか小さな種族がくるくる踊っている。

 ビッキーは指を痛めて演奏が止まった。


 しかし、拍手喝采、コインも投げられる、金貨6・7枚分はあるだろう。

 ドワーフ達も喜んで何処から持ってきたのか酒樽まで有るじゃないか。

 今日の作業は終わりだな昼前だけれど酒盛りにする。


 後の建物を見ると驚き止ってしまった、山のように積まれていた資材が跡形もなく内装も完成している。

 足場も綺麗に積まれていて運ぶだけだ、この酒盛りは少し気の早い竣工式になりそうだ。

 演奏で集まっていた人達も気が付いたようだ。

 建物が完成していて驚いている人や、建物あったっけと首をかしげている人でザワザワしている。


「リク殿完成しているじゃないか。」 

「よく見ると内装の一部が完成してないです。」


 まだ用意していない建具なども取り付いていない。


「もう材料さえあれば明日にも完成できるんじゃないか。」

「では今日中に用意しておきます。」


 カザードはそのまま楽しそうに酒盛りに戻っていった。

 俺の仕事が増えたな、洗面台やシステムキッチンなどを作る必要が出てきた。

 夜にシコシコ作ろう。


「ビッキーこの竪琴すごいな。」

「でも演奏の難易度がかなり高いわ、ね、ライア。」

「そうそう、失敗すると1週間は再度使用できないから緊張するわ。」


 1フレーズでも間違えると効果が切れるとか、俺では一生使いこなす自信がない。

 ライアも1時間過ぎた頃に間違えてビッキーのサポートに回っていた。


「でもさ、この竪琴はまだ18個あるから再度チャレンジはできるよ。」


 ライアのレプリカ5台と、創造の竪琴13台を並べた。


「これだけ有ればいくらでも、って過労死させる気かい。」


 ノリツッコミするとはお笑いのセンスを磨いているのか、やるなビッキー。

 グラバーが顔を出したので、資材を至急追加してもらう。

 次の日には必要な資材を用意すると言われた、地味に優秀なやつだ。

 『創造の竪琴』の効果の検証を終えたので本日は解散する、ビッキーは王立図書館へ行き、俺は、衛生陶器やアイテム作成を行う事にした。


 あらかた建屋内のアイテムを作り終えたのでマリーヌに渡されたノートを取り出す。

 アイテム作成願いと書かれたノートの上から順に作っていく。


 まずは、ノート15000冊、鉛筆100ダース、石鹸1500個、トイレットペーパー・・・。

 1時間もしたら飽きた。

 

 適当に気分でアイテムを作っているから偏りは有るのは分かっているので頑張って作ろうと思ったが、これだけ日常品を作らされると飽きる。

 入り数が多いセットアイテムが有るのを発見してからは作業が楽になった。

 気になるアイテムが『万年自鳴鐘』こんなの買うやついるのか。


「おーい、マリーヌ。」

「はーい、今行きます。」

 

 トタトタ割烹着を着たマリーヌが階段を登ってくる、エプロンの方が可愛いのに「こちらの方が機能的だ」と言って譲らない。


「万年自鳴鐘があるけど、こんな大きな物が売れるのか。」

「2個あった在庫は既に売却済みです。予約も既に片手の数以上あります。」


 時間を正確に計れる事と、細かなギミックが人気らしい。


「壊れたら直せないぞ。」

「説明済みです。」


「あと、鉛筆など日常品はギルドに卸すなりしてここでは売らないように。」

「え、何でですか、結構利益が出ますよ。」

「1本ずつ売っていたら従業員に負担がかかるだろ、ギルドやグラバー商会にちゃっちゃと売ってしまえ。」

「分かりました。」


 1日中アイテムの作成をした疲れで直ぐに寝る。


 あー肩がこったな。


異世界冒険 77日目

人物紹介

キャッシー:貴族の娘、オークに捕まりリク達に救出される。オークにより滅ぼされたバード家を復興するため奮闘中。現在『鋼鉄の拳亭』に居候中

フレデリック:オークに捕まりリク達に救出される。商人としての力量を売り込みリクの店で従業員になる。

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