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第40話:ハーピーとの遭遇

 朝食を準備しているスカーレットとボニー、しかし俺はのんびり見ていられなかった。

 少々離れた所でハーピーが集まっている。 

 何に集まっているか調べると、暁の傭兵団となっていた。

 なんか聞いたことがある名前だな、確かコブリン退治の時に一緒に行動したパーティだったな。

 異常状態『歌:魅了』となっている人が10人中7人、おいこれ詰んでないか。


「ハーピーに襲われている人がいる。」 

「何処ですか。」

「2Km先ぐらいかな、敵の数は4匹。」

「間に合いますか。」

「見殺しにも出来ないので助けに行こう。」


 問題は他にも3匹いる事がマップ上で確認できる事だ。

 一般人を置いて行って襲撃を受けたら間違いなく全滅だ。

 

「スカーレット、マリーヌ、2人は護衛を頼む。」

「メルカバ、ボニー、ビッキー付いて来てくれ。」


 魔法の絨毯に乗って向かう。

 その間に飛行のマントを作成する。

 スロットマシーンの近くではないと音が無いので、寂しいな。


○○赤

赤赤赤

○○赤


 3着作成、俺の運が無さ過ぎて倒れそうだ。

 抵抗+3魅力のマント+2と合成する。


青○赤

赤赤赤

赤○赤


 抵抗+4魅力+4飛行のマントを9着作成する。


「メルカバ得意な武器はなんだ。」

「武器なら何でも。」


 シミターを魔改造する事にした。 

 スロットを回す、音が無いので作業感バリバリなのと目押しが出来ないので外ではあまりやりたくないな。

 神聖シミターを15本作り、その内3本に爆炎効果をつける、また15本出来たので、その内3本に鋭刃効果をつける。

 このようにして、シミターを作成した。


神聖・シミター+1が12本

神聖・爆雷・シミター+2が12本

神聖・爆雷・鋭刃・シミター+3が9本

神聖・爆雷・鋭刃・シミター+5が15本

 

 シミター+3以上は買い手が付かない。また不良在庫を作ってとマリーヌに怒られるな。


 同じように盾を作成する。


自律・ミスリル大盾+1が3個

自律・耐火・ミスリル大盾+2が3個 ここで、再リールの呪文を使用。


 自律の能力を先に付けるのは失敗だった。

 高い能力の魔法のアイテムは成功率が下がるからだ、リールの中の成功が7から5に一気に減った。

 目押し無しでやるには成功率が低すぎる。


 メルカバに、盾と剣を渡す、鎧は天使の鎖帷子の在庫を装備させている。

 ステータスを確認するとAC22まだ安心出来るレベルではないな。

 着陸付防御の指輪+4を渡すとAC26まで上がる、まあこれで攻撃がヒットすることは無いだろう。


「時間が無いからこれで我慢してくれ、あとは帰ってから装備を整えよう。」

「これで臨時の装備、驚いた。」


 盾を使うとACが4も上がるのか、俺も使おう。


「魔法で浮く効果もあり両手が使えるからね。」

「こんな強力な盾、見るの初めて。」


 そりゃ自律は+2相当の魔法の効果、その分値が張るから見かけないよね。

 この盾は+4相当の魔法の効果が掛かっていて値段も金貨16,000枚で高い。

 ボニーも盾を使うと言うので渡した。

 ビッキーは魔法の阻害に成るので使わないと言った。


「あれ、魔法って使ってましたっけ。」

「リクのアイテムが強力すぎて使う機会が無いだけです。」


 おっと失言をした、今度魔法を阻害しない、ミスリル製の小盾を今度作ると約束させられた。


「やばいな、間に合わないかもしれない。」

「どうしましょう。」


 傭兵団の残りは5人になっている。


「マントの効果を使用するぞ。」


 合言葉を唱えると飛行のマントが変化する。

 イメージ通り2枚の翼になる。

 ボニーはあげは蝶の羽、ビッキーは極楽鳥のような綺麗な翼、メルカバは薄黒色の翼になった。

 4人は魔法の絨毯から飛び立つ。


 限界スピードで飛ぶ、マーカは残り4人に成っている。  

 指輪の効果を使って不可視の状態だが、風切り音から気づかれているようだ、全ハーピーがこちらを見ている。

 ハーピーの呪歌効果で一瞬意識が飛びそうになる。


「ビッキーは呪歌を相殺してくれ、このまま突っ込むぞ。」

「はい。」


 ビッキの『打消しの歌』によりハーピーの呪歌が相殺される。

  

 雷の杖の帯電効果を発動して歌っている2匹のうち1匹を殴る。

 かなり効いたようだ。

 メルカバは俺の攻撃で硬直したハーピーを攻撃する。

 兜割りの要領で全体重を乗せた攻撃だ、爆雷効果も発動して上半身が消し炭に成って落ちていった。


 ボニーは歌っているもう1匹の背後から急所を攻撃する。

 2つのダガーを器用に扱いハーピーを倒す。


 残り2体が襲ってくる。

 俺は、ハーピーの攻撃をひねって避ける、ハーピーは飛ぶスピードは早いが俺達のように空中でホバリングできないようだ。

 常に進んでいなければ飛ぶ事ができないので上手く交わせば避けられる。

 スピードは向こうが速いので、追っかけっこでは勝てない、だがこちらは小回りが利く。


 ビッキーは1匹の攻撃をまともに受けた、呪歌の阻害を狙ったようだ。

 ビッキーは額から血を流しながらも歌を続けている、根性だな。


 ハーピーは旋回してもう一度攻撃してくる。


「メルカバ、ボニー、ビッキーの援護を」

「了解。」


 俺は、回復ポーションを取り出して、暁の傭兵団長の前に降立つ。


「天使が助けに来てくれたのか。」

「気は確かですか?一度会ったことありますよ、死んでなければこいつで仲間を回復してください。」


 低級ポーションを8本渡す、指に挟んで取り出せた数が8本だったからだ。


「おう感謝する。野郎ども、さっさと魅了から目を覚ませ。」

「押忍。」


 ハーピーの1匹は執拗に俺を攻撃してくる。

 しかし、俺の周りに浮遊している盾が攻撃を防ぐ、次ぎ来たらライトニングで打ち落としてやる。


 メルカバが、もう1匹のハーピーの胴体を横薙ぎにする、上下二つに分かれて下に落ちていく。

 俺を狙っていた一匹は逃げて行くようだ。


 回復した傭兵団の反撃が早い、2人が矢を放つとハーピーの翼に当たった。

 バランスを崩しながら逃げて行く。


「メルカバ、ボニー追わなくていい。」

「良いんですか。」


 速さではハーピーに分があるので深追いして残りのハーピーに待ち伏せされてもつまらない。

 それにハーピーの巣を探り当ててから襲撃して財宝を手に入れた方が良いしな。


「皆さん大丈夫ですか。」

「死者を出さずに済んで助かった。」


 倒れていた人はポーションで一命を取留めたようだ。

 ビッキーは自分のお傷を呪文で直している。


 傭兵団長は俺に話しかける。


「『真夜中の焚き火』のメンバーの・・・。」

「リクです。あのパーティには臨時で入っただけでメンバーでは無いのですよ。」

「では、パーティ名は。」

「まだパーティ名決めてないんです。」


 名前が無いと不便じゃないかと、メルカバ達も便乗して言うので何か考えよう。


「うーん、『リクと愉快な仲間達』でどう。」

「締まらない名前だな。」

「私はそれでいいです。」


 評価は分かれたが好きにしてくれ。


 茂みの影から馬車が出てきた。


「助かりました、私はランスの商人のグラバーです。」

「リクです、私も商業ギルドに所属してるんですよ。」

「アラビア文字の伝道師リクさんですね、リク製作所は良い品を作っているとも聞きます、王室御用達もしているのでうちにもぜひ品物を卸してください。」


 知らない所で俺の名前が売れているな、俺の評価はどうなってるんだろう。

 そのマント素晴らしい一品ですねとか、杖や剣を見せてくれとか言ってくる、見せると褒めちぎってくるので何だか居辛くなってきた。

 マリーヌが魔法の絨毯に乗って迎えに来てくれたのでやっと開放された。



 後で、マリーヌに聞く。


「俺の名前や、店の名前が知られてるけど有名なのか。」

「有名ですよ、メインストリートから離れていて、人が3人も入れない売り場で城塞都市の商業ギルドの1%を稼いでいるんですから。」

「ふーん1%か、たいした事ないじゃん。」

「あのですね、1%の金額を売り上げている事がどんなに凄い事か分からないのですか。」

「分からん。」

「あれだけ商品が偏っていても、1人あたりの客単価が郡を抜いて多いのです。」

「もっと売り上げを上げようとしたら、幅広く商品作る必要あるな。」

「今度リストを作ってもよければお出ししますが。」

「頼む。」


 やはりマリーヌは仕事の出来る従業員だな。

 宿に昼までに到着して休むことにしたが、実際は色々あり休めなかった。

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