第38話:アンドレ再び
朝からボーと過ごす。
完全に二日酔いだ、昼に成っても治らないなら毒消ポーションを飲んで出発しよう。
マーリヌ、スカーレットさんはテキパキと聞こえそうなぐらい出発の用意をしている。
昼飯を食べ終わった頃に出発する。
領主と兵士長も見送りに来てくれた。
二日酔いで挨拶するのもどうかと思って毒消ポーションを飲む事にした。
「リク殿それは何ですか。」
「毒消ポーションですよ、二日酔いが完全に治ります。」
「もったいないでしょう。」
「少し分けて欲しいですな。」
「こんな品なら幾らでもありますよ。」
確か30本作ったな、普段は耐毒のお守りをしているので毒消ポーションは必要ないもんな。
昨日は、毒消しの効果を停止していたため二日酔いに成ってしまった、酔いたい気分だったのだ。
10本ほど渡す。
「すぐにはお金を用意出来ないぞ。」
「今度来たときに貰えればいいですよ。」
「では、出来るだけ期間を空けてから来てくれ。」
わっはっは、と笑いながらポーションを受け取った、結構気さくな領主だな。
「あと、これ当面の生活費に。」
保護してもらう人に、1人あたり金貨100枚を渡した。
「リク殿は大盤振る舞いだな。」
「そうですか、魔法のグレートアックスを金貨500枚で買い取ってくれた分を当てただけですよ。」
マリーヌが、耳打ちする。
『この規模の町ですと月の流通量は金貨450,000枚です、税金が月45,000枚ですから給料等の支払い後の残るお金は金貨4,500枚も無いと思います。』
さすがマリーヌ、通貨の流通量も把握しているとは、そうすると毒消ポーション10個で金貨7,500枚、魔法のグレートアックスが金貨500枚で購入したので両方金貨8,000枚で2ヶ月分近い予算を使ってしまたんだな。
『あと、経済が混乱しますので買い物にも気をつけてください。短期的に使用できる金額の上限は金貨3,000枚としてください。ですから余り無茶な買い物はしちゃ駄目ですよ。』
人聞きが悪い事もさらりと言う、あと、金貨3,000枚以上のアイテムは販売してないようだ。
マップに10人の集団がライセンの町に入って来たのが確認できた。
あれ、先頭の人物の名前に見覚えがあるな、以前俺の販売所でクレームを付けてきたアンドレだな。
少しするとパカラパカラ馬に乗ってやって来た。
「親父、大変な事になっている。」
「どうしたアンドレ。」
「オークの一団がこの近辺に陣地を作っているんだ。」
どやらアンドレは領主の息子らしい、ボンボンだったんだなこいつ。
「ああ、それならこの方々が排除してくれた。」
「え、あれ?リク製作所のリクさんじゃないですか。」
「知り合いか、世間は狭いな。」
「この鎧を作成した人物です。」
「お前が鎧の金額を借りに来た商店の主人か。」
アンドレは魔法の鎧の代金を親に借りたようで、今は頭が上がらないと教えてくれた。
「リク殿うちの領地でも店を構えないか。」
「親父、リクさんの店の品揃え見たら同じ事言えなくなるから、こんな田舎では無理だって。」
「何かの縁です、必要な品があれば作成しますよ、今後も御ひいきにお願いします。」
「親父、オークの一団を排除したってのはどうゆう事ですか。」
「文字通り、オーク兵100人をこの方達が倒したって事だよ、確認もしているから間違いは無い。」
「信じられない。」
「確かに6人でオーク兵100人を倒した事は信じられないが、この町を救った事は事実だ。」
「ちょっと大げさ過ぎます。」
突っ込みを入れたが、2人はそんなことは無いと否定した。
この町だけでも3000人いるのでオーク100体ぐらい問題ないのではと思っていたが、根こそぎ徴兵しても600人ぐらいが限度で、実際の運用としては300人だと教えてくれた。
この規模のオークの一団はかなりの脅威になるらしい。
先にランスに戻りますと挨拶して魔法の絨毯を3枚広げて飛んで帰った。
領主とアンドレは俺が見えなくなるまで見送ってくれたよ。
ただ、手も振らずに口を大きく開けて突っ立ってるだけの見送りは威厳も無くどうかと思いますが。
夜になりキャンプをする、人数が多かったので岩場の高台で休息する事にした。
ここなら空を飛ぶモンスター以外は簡単に襲ってこないだろう。
近くに飛行モンスターが居るか確認したがエネミーマークが無いので大丈夫だろう。
マリーヌが暖かい飲物を持って来てくれた。
「リクさん魔法の絨毯を見せても良かったのですか。」
「田舎の町だから大丈夫でしょう。」
「リクさんが良ければそれで良いですが。」
季節は夏のようだが、夜風が冷たくマントだけでは少々寒い、至急毛布を作成して皆に配った。
雑魚寝しているが、寒いのか俺の周りに固まるの辞めてもらえませんか、寝返りができない。
夜に気が付くとメルカバは俺を抱えて寝ていた、ハーフオークのメルカバは大柄で身長が2m以上、抱きつかれていると脱出は不可能だ。
背中にでっかい胸を押し付けられて気持ちが良いのだが、トイレに行けないので俺は朝まで我慢して寝る事になった。
異世界冒険日34目




