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第37話:ライセンの町

 朝になり夫婦二組を住んでいた村に届ける。

 村はオークの略奪に遭っていたが復興しているようだった。


 オーク一団の宝箱に金貨1500枚とオークボスの魔法の武器を手に入れていた。

 分かれるときに1人あたり金貨100枚を渡すと泣いて感謝された。

 虐殺された非戦闘員がまだ目に焼きついている。

 気分が乗らない俺は「お幸せに。」としか言えなかった。


 ライセンの町に4人届けるとそこで問題が起こった。


「いきなり保護してくれと頼まれても困るんです。兵士長の所まで来て説明してください。」

「説明する気力が無いんだがね。」


 こう押し問答をしていると、連れてきた貴族の女性が。


「キャサリン・ド・バードだ、この方は町の救世主です、もっと礼儀を尽くしなさい。」

「貴族か、でもバード家って8年前に村ごと消滅したんじゃ。」

「やはり、父も母も亡くなっているのですね。」


 キャサリンは崩れ落ち座り込んだ。


「とにかく申し訳ございませんがお話を聞かせてください。」


 兵士達の話し方は丁寧に成ったが内容は変わらなかった。


 ここからは殆どマリーヌと、キャサリンが対応してくれたので、何もしていない。

 夜になり豪華な屋敷に泊まらせてもらう。

 オークの一団を壊滅した事は直ぐに確認され、4人の保護も領主の了承を得ることが出来た。

 この町の兵士長にも会って感謝をされたが余り覚えていない。


 屋敷では、領主と兵士達とうちのパーティメンバーが話をしている。

 俺は、1人でポツンといる、誰にも話しかけられたくないオーラ全快でだ。

 そこに、ため息をつきながらキャサリンがやってくる。


「リクさんずっと浮かない顔だよね。」

「オークの女性や子供を焼いた時の映像が頭から離れなくてね。」

「あれは私がやったの、貴方が気に病む事は無いわ。」

「オークを襲撃しなければ良かったな。」

「そんな事を言わないで、私を助けてくれたのは本当に感謝してるんだから。」


 キャサリンは、今までの自分の事を話してくれた。

 18歳のときに村を襲撃されてから囚われて8年、オークボスの妾として暮らした日々の事を。

 3度妊娠して、1人目の男の子は戦士として教育する為に直ぐに引き離され、2人目は死産、3人目は小さい内に病気で亡くなった。

 そして弱い子供を生んだ事にオークボスは激怒して動けなくなるまで殴られた事。

 

「貴方がオークボスを倒さなければ同じような境遇の人を増やしたわ。あと、父と母の仇を討ってくれて感謝してる。」

「俺は、キャサリン君の子供を殺したかも・・・。」

「それは無いわ、私が殺したから。」


 それを聞いて俺は、泣きそうな顔をしていたようだ。

 囚われていた人達が俺の表情を見て集まって来た、俺を囲う。


「「ここにいる全員感謝してる。」」


 メルカバは、俺の前にひざまずき。


「貴方の剣となり盾となり生涯を捧げます。」


 どうすればいいんだ、俺貴族じゃないし。

 部屋の奥から見ていた領主と、この町の兵士長が俺に声を掛ける。


「本来なら、騎士が剣を君主に捧げて主はその剣を受け取り、叙任の宣言を言えば終わりだ。」


 メルカバは剣を持って無いので形だけをまねしているようだ。

 爆炎付きロングソード+2を取り出し肩に剣を置く。


「我、汝と共に生きよう。我が剣となり盾と成れ。」


 メルカバは剣にキスをして受け取る。

 領主が拍手をしてくれる。


「俺は貴族じゃなんですがね。」

「キャシーと結婚すれば貴族になれるそ。」

「おじ様嫌ですわ。」


 キャサリンがめちゃくちゃ赤くなって喜んでいる。

 この領主とは親戚だと説明してくれた。

 俺が気になるのはそちらよりも。


「キャッシーってお前かよ、キャサリンて名前も似合わないのに、あっ!」

「名前負けして悪かったわね、どうせ私はブサイクよ。」

「ごめんごめん。」

「やっと笑ったわね。」

「顔芸が役に立ったね。」

「人に言われると腹が立つわ。」


 俺のほほが千切れるほど引っ張られて、周りに笑いが起こる。

 ちょっとだけ気分が良くなったな。


「キャサリンありがとう。」

「これからはキャッシーと呼んで。」


 キャサリンの名前はこの国の聖女の名前で、親が聖女の様に成るのを願って付けたそうだ。

 貴族は、聖者や聖母から名前を貰う事が多く、女性の姉妹に全部マリーが付く事もあるそうだ。

 これ、俺の居た世界と被っている気がする。

 まあ、名づけなんて何処の世界でも一緒な気もするが、時間があれば調べたい。

 どちらかと言うと、聖女や、聖母の名前が被っている事の方が気になる。


「キャッシー、いや、キャサリン何年も救い出せずに申し訳ない。」 

「オーク達に追撃部隊を出したのだが、数が多くてどうしようもなかった。」


 領主と兵士長はキャッシーに謝罪する。


「おじ様のせいでは無いのは分かっています。」


 普通の町は常駐の兵士が1%いるのが普通だが、この町は2%と倍はいるようだ。

 人口3000人規模の町なので、60人の兵士が常駐している。

 しかし、オークの一団は250人規模でオーク兵士は約40%で100人になるので手が出なかったようだ。

 緊急時には民兵を集める事も出来るが、それでも300人が限界のようだ。

 敵兵の3倍を揃えるのが戦闘の基本である。 

 町の全兵力を出動させる分けにも行かないので手が出せなかったようだ。

 しかし、オークの戦闘員の割合は異常に多い経済的に成り立っているのか疑問だ。


「リク殿にまだ一度も礼を言って無かった、キャッシーを救うだけでなく、町をも救って頂き感謝する。」

「いえ、そこまで高尚な気持ちで行動した訳ではありません。」


 思いつきでオークに拉致された人を助けようとした事、怒りからオーク達を倒したが、非戦闘員のオークがいるとは思っても無く、覚悟が出来ても無く、オークの一般人の死に衝撃を受けてしまった事を領主に話す。


「それでも、この町の英雄には違いがない。」


 それからは、領主と握手をして兵士達と立食パーティを行った。


 兵士達は皆若く話を聞くと、貴族の三男、四男で家督を継ぐ事が出来ないのでここで、身を立てる為に志願した者達だった。

 ライセンの町より南下した地域は文化的ではないとされていてブルグント王国の南にある文化的な唯一の都市である。

 内陸部で荒地や岩砂漠を南に抱えている為、他の種族の進行は南からはないので発展してきた。

 ただし、魔物の襲撃が頻繁に起こっていた為、その襲撃を防ぐのに30人の兵士を王が派遣している。

 ここの町の兵士30人と手を取り合い発展してきた町だ。


 なんか兵士達は皆活力に満ち溢れていると言うか、ギラギラしているな。

 給料は、王都から出ているので常用兵士を多く抱えていても負担は無いとの事だ。


 酒も振舞われたが、いつも缶ビール1本で十分満足できる俺には辛かった、ここの世界の人は酒が強すぎるんだよ。

 途中で護符の耐毒の効果を起動するが遅かった。

 飲みすぎて潰れてしまい泥のように眠ってしまった。



異世界冒険日33目

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