第29話:家宝の剣
昨日タルトに剣の魔法強化をお願いされた。
スクロールを3本買ってくるなら能力を付けますよ言ったら、朝一番で宿にやって来たよ。
火の剣を作る魔法か。
問題は物品1つでスロットを回すと失敗率が多いことだ。
装飾がちょっと凝っている。
他の剣と混ぜて合成して装飾が消滅したら嫌だな。
複製の項目が増えているのでタップする。
複製:材料鉄2Kg、金とプラチナが少々、材料的には問題ないな。
3本分を消費してスロットを回す。
『チャラリー♪チャラリー♪ピ♪ピ♪ピ♪』『チャラリーリー♪』
ロングソードが3本できた。
剣3本とスクロールを合成する。
『チャラリー♪チャラリー♪ピ♪ピ♪』お、青リーチ、Lv1呪文を使って青成功枠を増やす、『ピ♪』『チャラリーリー♪』
爆炎のロングソード+2が出来た。(3振り作成)
ちょっと強くしすぎたかも。
「マリーヌ、これ2振り余ったから商品棚に置いて。」
「今持っている1振りはどうするんですか。」
「タルトに返します。」
「了解。でも武器を無料で作るなんて感心できません。」
「でも2振り余分に出来たから、売れば元は取れるよ。」
よく気が付く従業員だ。
「タルトできたよ。」
「相変わらず凄く早いな、この剣は我が家に伝わる家宝だからリクに頼んだんだ。」
マリーヌはショーケースに飾ろうとしていた剣をあわてて布に包んだ。
後に隠したままバックで二階に上がっていく。
本当によく気が付く従業員だ。
後で何かと合成して処分しておこう。
「危ないので、試し切りは広い所でやってくださいね。」
「おう、兵士の訓練所で試してくる。」
「火を纏わせる合言葉は、エルフ語で(剣よ燃えろ)です。」
「え、エルフ語なの。」
「何かの拍子に剣の機能が発動しない様にです。」
タルトは剣の合言葉を教えると喜んで出ていった。
慌しい朝が終わりいつもの朝の雰囲気の中で遅めの朝食を取る事にした。
スカーレトさんも朝の仕事が一段落したようで朝食を取っている。
手招きをされたので、同じ席にすわる。
「リクさんおはよう。」
「スカーレットさんて、昔冒険者をやっていたんですか。」
「冒険者をやるほど腕が無かったから冒険に出ず結婚しちゃったわ。」
「うちのパーティ前衛が居ないのでやりませんか。」
「直ぐに死んじゃうから。」
パタパタと手を振る。
「魔法のアイテムで強化したらどうでしょうか。」
スカーレットさんのステータスを確認する。
空中を操作してる姿をじっと見られると恥ずかしいな。
スカーレット
筋力12(+1)
敏捷8(-1)
耐久力15(+3)
知力9(0)
判断力17(+3)
魅力15(+2)
Lv1
武道家
HP11
基本命中±0
AC12
「素早さが低いだけで後は優秀のようですが。」
「よく分かったわね。でも鎧が装備できないモンクには致命的よ。」
自分的には、ふくよかな感じがいいのだが素早さが防御力に直結しているので、欠陥モンクと師匠には言われていたらしい。
魔法のアイテムを用意するので、一度一緒に探索をすることを約束した。
「あと、アイテムを売るスペースが手狭になったので何処か店を借りようかと思っています。」
「それは絶対駄目よ。」
いきなり否定されるとは思ってなかったので、反応が遅れた。
珍しく早口で捲くし立てられる。
「借金を返せたのもアイテムの売却代金の一割を宿に入れてくれてるからだし。」
「どうしても他で店を構えるなら、ボニーをあげるから一緒にここで暮らしなさい。」
「スカーレットさんちょっと待って、ボニーの気持ちも考えずにあげるなんて言ったら怒られますって。」
「大丈夫よ。」
「大丈夫じゃありませんまだ子供ですし、これから好きな人が出来て恋に落ちるんですから。」
「ボニーはもう大人よ。」
「16歳はまだ子供です。20歳いや18歳までは子供です。」
いやいや、ちょっとあせりました。
「ボニーよりもスカーレットさんの方が年も近いし魅力的ですよ。」
「リクさん何歳でしたっけ。」
「33歳です。もう直ぐ34ですよ。」
「28・9歳だと思っていたわ。」
「29歳も33歳も変わらんでしょ。」
日本ではおっさん臭いと言われていたが、こっちでは童顔に見られるようだ。
平たい顔の民族のせいか。
「じゃあ、私を貰って。」
「なら貰っちゃおうかな。」
「「ダメです。」」
「いででて、痛いですって。」
マリーヌとベニーに左右の耳を引っ張られる。
「私はどうなるのですか。」
ベニーが怒る。
「冗談でも辞めてください。」
マリーヌもなんで怒ってるんですか。
大人の冗談だから気にするなと二人をなだめて早々に立ち去ることにした。
明日の朝に出発するための準備をしよう。




