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第26話:下水道

 朝起きて、フィギア袋を作る。(3つ作成)

 動物のフィギアが入った袋で投げると動物そっくりに大きくなる。

 最大数は10体で毎日フィギアが補充される、何故か中身は見る事ができない。


 1個は店用にして残り2つをベルトに吊るした。

 前衛が不足しているので、これで補おうかな。


 昼飯を食べながら早番のマリーヌの仕事が終わるのを待つ。

 仕事が終わり完全装備したマリーヌは美しいな。

 ソーサラーは魅力が呪文に影響するので魅力のマント+4を至急作り渡したからだ。

 俺と同じ装備をしているのにマントだけでこんなに違うように見えるのは何故だ。


「で、どこ行くの。」

「下水道に行ってみようと思います。」

「本気なの。」

「本気です。」


 実は、地下洞窟があるのはマップ上で確認できていたので、調べてみると盗賊の隠れ家になっていた。

 城塞都市ランスは遺跡の跡地に城を構えており、下水は遺跡に流しているとビッキーが教えてくれた。


 さらに下の階は(追加マップで金貨30枚かかったが)モンスターが弱肉強食の戦いを繰り広げている場所であった。


 場内にも入り口はあったのだが、盗賊が多くいるので入るのを止めた。

 城壁の門を通り東北の湿地の途中にある入り口を目指す。


「こんな所にも入り口が有ったなんて。」


 下水道というので、匂うかと思ったが、都市から離れているので匂わないようだ。

 予想以上に暗いので対策が必要だなメモメモ。

 2人とも不可視の指輪を起動して見えないので、手をつないでいる。

 手袋をしているのがとても残念だ。


 水路を進み脇道へ行く、この辺から下に降りれるがロープが必要だった。

 指輪の着陸効果で落ちても死なないが帰れなくなるのも面白くない。

 天使の鎖帷子のフライの効果で登ることも出来るが、1日1回なので他の方法で昇り降りしよう。

 指輪の効果を解除して可視化してアイテムを取り出す。


「すいません、この靴に変更してください。」


 壁歩きのスリッパと俊足のブーツを合成して壁歩き付俊足のブーツを渡す。

 まだ途中作りで、エルフの靴も合成しようと思っている。


 歩幅が大きくなり遠くまで歩けるようだ。

 ちょっとコツがいるな、練習が必要とメモる。


「今日は地下を歩く練習のために来たのね。」


 いやいや違うから、壁も上れるようだな。

 天井も登れるようだ。


「面白い靴ね、扱った事は有るけれど装備したのは始めてよ。」


 マリーヌはあっちこっち登り降りして楽しそうだな。

 練習も終わり地下に降りて行く、目指す場所は降りて直ぐ先の所だ。


 マップ上にはエネミーマーカーが多数あり、巨大ネズミと標示されていた。

 巨大ネズミ、魔力の影響で巨大化、雑食性で凶暴、群れで襲ってくる。

 ステータスはゴブリンぐらいの強さなので、大丈夫だろう。


「下水道と言うより地下迷宮って感じね。」

「マリーヌ、もう直ぐ敵に遭遇します。」

「作戦通りに行動すればいいのね。」


 マグネシュウムの矢を取り出す。

 適当に狙わずに矢を射る、照明弾の代わりだな。


 バチバチ燃える矢のおかげで敵の動きがよく分かる。

 計6本ほど矢を放った所でモンスターに動きが起こった。


「敵が良く見えるので、慎重に狙ってくれ。」

「はい。」


 モンスターが10mまで来たところで、稲妻の杖の能力を開放する。

 2人同時に雷を放つ、「ギー」通路のネズミ9匹を倒したのを確認した。

 通路に並んでライトニングを放てば逃げ場が無いので射程範囲内の全てのネズミを倒せるだろう。


 大型犬ぐらいの黒こげネズミがごろごろ転がっている。

 第二波が来るので、もう1本予備の杖を取り出しライニングを放つ。


「1匹抜けたぞ。」


 マリーヌはフィギア袋から人形を投げると虎になった。


「ネズミから守って。」

「ガウ。」


 一声ほえて走っていく、人形に見えない何処を見ても本物の虎だ。

 残りのネズミは奥の部屋から出てこないのを確認して、フィギア袋から人形を投げると大型の熊が出現した。


「ネズミを倒せ。」


 熊も走って行く、俺の命令は返事無しか。


 全部のネズミが襲ってくる訳じゃないようだな。

 奥の空間にまだ、16匹いるようだ。

 待ち伏せしているのでフィギアを部屋に突入させる。


 入り口に虎と熊が入ると一斉に襲ってきた。


「入り口を塞いでネズミを出すな。」 


 稲妻の杖の雷鳴の効果を発動する、轟音が発生してネズミは殆どひっくり返っている。

 エネミーマークは数体残っていたが、虎と熊が残りを倒して終わった。


「マリーヌ楽勝だったね。」

「これ2人で相手をする数じゃありませんから。」


 呆れ顔だが、まあいいや


「お宝お宝。」

「宝があるの?」


 ここは盗賊が放棄した場所で、マジックアイテムが地図上に標示されていた。

 ネズミにかじられて宝箱の横に大きな穴が開いている。

 よっほど急いで逃げたようで、金貨銀貨も落ちているようだ。


「宝箱の外の貨幣は糞で汚いから宝の中だけ持って帰ろうか。」

「いやいや拾いましょうよ。」


 汚れた貨幣は拾ったらあげると言ったら必死に拾っている。

 耐病気効果のお守りを付けているからいいけど帰ったら手を洗ってくださいね。 

「銀貨までは拾わなくてもいいのでは。」

「銀貨だけでも私の月給ぐらいはあるわよ。」


 鋼鉄製ヘビーシールド+1を手に入れた。

 

 不味いな、貨幣を拾うのに時間がかかり過ぎたようだ。

 掃除屋が来た。


「採集は中止だ。粘体生物が接近して来てるぞ。」

「嘘やばいじゃない。」


 この世界ではスライムは強いモンスターに入る。

 準備が無ければダンジョンで会いたくないモンスターランキングで上位だ。

 今迫っているタイプは洞窟の全てを塞ぎ迫ってくるトコロテンのお化けみたいなやつだ。


 透明で麻痺毒もあるので、不注意に突っ込んで麻痺してそのまま消化される事もあるようだ。


 迷宮の掃除屋の名に相応しい奴で全ての有機物を飲み込んで消化していく。

 移動スピードは遅いので十分逃げられるが、逃げる方向に100匹ぐらいネズミがいる。

 さらにその先には盗賊のアジトがあるので今回は戦うことにした。


「電気は効果が無いので、火で攻撃します。」

「了解。」


 火玉の数珠を使用する。

 使い捨てアイテムだが、玉にファイヤーボールが封入されているので、投げるだけのお手軽アイテムだ。


「攻撃開始。」


 玉を投げると、ボンボンと爆発する。

 投げては逃げるの繰り返し、計4発でエネミーマークが消えた。


 粘液だらけの中、被害者の白骨死体があった。

 皮製の防具は解けて無くなっているようで、武器だけが残っていた。

 マリーヌの鑑定では高品質のランスのようだ。


 粘液で気持ち悪いので置いていこうと思ったら、持っていくと言ったので、スロットマシンの挿入口を出して入れてもらった。

 あとで、宿屋で出して綺麗にして売ろう。


 その後はモンスターに出会うことなく無事に門まで戻る事が出来た。

 門で兵士と談笑しているタルトが居る。


「リクじゃないか、あれマリーヌも一緒にどうしたのか。」

「ちょっと宝探しに行って来ました。」

「宝ってそんなに簡単に見つからないだろう。」

「まあそうですね、この盾が1つ見つかっただけですね。」

「おいこれ、魔法の盾じゃないか。」

「重いし誰も使う人がいないので売ろうと思います。」


 タルトは魔法の盾を金貨500枚で売ってくれと頼んできた。

 普通に売っても500枚以上で売れるので、金貨600枚と言ったら直ぐにお金を払ってくれた。


「リクさん、ちょっと交渉が下手すぎます。」

「そうか?」

「1000枚まで値段を上げても売れたと思います。」

「お金困ってないし、売りに行く手間が無くなったと思えばいいんじゃない。」


 後ろで、普通に買うと1300枚はするのに・・・と、ごにょごにょ言ってる。

 マリーヌは商業ギルドに所属したからかお金に厳しい。

 これからは、お金の管理はマリーヌに任せよう。


 宿に戻ってスロットマシーンからランスを取り出す。

 粘液は付いていないので洗う手間が省けたな。


 ちょっと実験をする事にした。


「今日手に入れた金貨銀貨を全部貸してくれ。」

「いいわよ。」


 スロットマシーンに入れる。

 取り出そうとしたが、どの金貨か銀貨か分からなくなったので全部取り出す。


『ジャラジャラジャラジャラジャラ・・・・』


 長いな、マジックアイテムの売り上げとか全部入れているから時間がかかる。

 金貨はピカピカになって出てきた。

 銀貨は、黒ずんでいた物もピカピカだ、うーん違和感を覚える。

 銅貨もピッカピカだ。


「マリーヌちょっと見てくれないか。」

「はーい、今行きます。」


 マリーヌが来たのでコインを見てもらう。


「何ですかこのコインの山は。」

「今日手に入れたコインがどれか分かるか。」

「うーん、全部新品みたいに見えるんだけど。」


 そうだよな、すり減った銀貨も有ったけど今は無いんだよな。

 コインの投入枚数とカウントした枚数が違う事が有ったのだが、磨耗した分は他のコインで補って作り直しているようだな。


 何故こんな面倒なことをしているのか。

 嫌な推測をしてしまったが今はいいか確かめようが無い。


「ほい今日の稼ぎ」


 金貨400枚を渡す。


「ありがとうって、どんな計算してるのよ。」

「ん?盾が金貨600枚で売れたろ、ランスが税金引かれて146枚、合計の半分は373枚だろ、ウンコまみれの拾ったコインの価値が27枚ぐらいだから400枚じゃん。」

「あきれた、拾った金貨だけくれるのかと思ったら盾と槍も半分いただけるのね。」

「あと、金貨36枚を留守番していた人に渡して来てくれ4人で割ると9枚だよ。」


 俺の取り分の1/10を渡す事にした。

 理由の1つは、好き勝手に従業員を抜いてシフトに穴を開けるので、不満が高まるのを防ぐためだ。

 もう2つは、冒険に行きたいと言う従業員が増えるのを狙ってだ。


「もう好きにして。」


 出来ればベットで聞きたい台詞だな、話を続ける気が無くなったようで下に降りていった。


 さて、ランスでも売って現金にするかな。

 暗くなる前に帰りたいので、早足で歩いているとラントが走ってくる。


「ラントの家はこっちだったな。」

「はい、『ゼーゼー』足速いですね。」


 魔法の靴の効果だと種明かしをした。


「金貨9枚も良いのですか。」

「引越しなど準備金が必要な人もいるだろうから気にするな。」

「色々試したい事があるので、ちょこちょこ誰かを連れて行っても良いかな。」

「実際は2人いれば十分です。」

「それだと労働時間が長くないか。」

「暇な時間があるので大丈夫です。」


 仕事は朝の掃除洗濯と夕食ごろの混雑を除けば忙しくないようだ。

 別れてから、ランスを売却して宿に帰った。


 ビッキーも一緒に行かないかと相談してみる。


「明後日なら休みだから良いわ。」


 それまでに準備をしておこう。


異世界冒険24日目

取得経験点


経験値:1500を得た。

   :600を得た。


総計経験値:15655


Lv5→6

HP:27→32

命中:+3→+4


筋力13(+1)

敏捷14(+2)

耐久力12(+1)

知力13(+1)

判断力6(-2)

魅力11(0)



取得スキル

錬金術

神秘学

建築術

地理

歴史

自然学

宗教

異次元

交渉術


特技

長弓習熟

接近射撃

精密射撃

習得特技回避



呪文数

Lv0 4回

Lv1 4回

Lv2 3回

Lv3 3回


マリーヌ:Lv1→Lv2

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