幕間 セリア会議・第一回
セリア達がアインザック邸にお世話になり、数日たったある日の午後。
アインザック邸の地下にあるとある一室に二つの人影があった。一つはアルジェント、もう一つはシルクである。
『シルクさん、アルさん、お集まり頂き感謝です。シルクさんとは初めましてですね。私はオモイカネといいます。セリア様のスキルであり、このように自我あります。』
3人?が一部屋に集まる事になったのは、前日に遡る。
『アルさん、今時間ありますか?』
突然の念話、聞き覚えの無い声に困惑する、アルジェント。
『どなたですか?』
『失敬、初めましてでしたね。私は《オモイカネ》。セリア様のスキルの一つです。そしてこのように自我があります。話を戻しますが、セリア様の事でお話ししたいことがあります。シルクさんに人目のつかない部屋を借りてください。そして、そこにシルクさんを連れてきてください。』
《オモイカネ》と名乗る者に不信感を抱いているアルジェントはその言葉に返答を迷っていると。
『私の事が信用できない様子ですね。それも仕方ありません。であればセリア様に尋ねて頂いてもかまいませんよ。それとも今、念話で会話してもよいです。』
《オモイカネ》の提案にアルジェントはすかさずセリアに接触をはかる。
『セリア様、今、《オモイカネ》と名乗る者から念話で接触があったのですが。』
『アルか。《オモイカネ》から? そういえばまだ話をしていなかったな。《オモイカネ》は私のスキルの一つだ。自我を持っているので今回見たいな接触も増えてくる。仲良く頼む。それで、《オモイカネ》、アルに何か用が?』
『少々、スキルで伸ばしたい方向性のヒアリングを。』
《オモイカネ》の発言に若干訝しげに思いながらもアルジェントはその件については何も言わず口を噤んでいた。
『セリア様、時間を取って頂きありがとうございました。これで失礼します。』
『全然かまわない。アルも仕事頑張ってくれ。』
『これで納得して頂けましたね。アルさん、依頼の件お願いしますね。』
そして、今に至る事になる。
『私は念話で話しますが、お二方はそのまま会話して頂いて問題ありません。では、さっそく本題に入ります。今後、セリア様が冒険をするにあたり何が必要になってくると思いますか? シルクさん。』
「何でしょうか・・・やはり、お金でしょうか。」
『確かに、お金はとても重要ですね。他に何かありますか? アルさん。』
「そうですね・・・力ですか。冒険するための仲間も含めて。」
『力も重要ですね。他には?・・・無いようですね。あと、情報が必要だと考えています。』
「「情報・・・ですか?」」
『そうです。これから訪れる地がどんな場所なのか。どんな人が治めているのか。予め知っておけばいざという時に対策が取りやすくなります。』
《オモイカネ》の説明に頷き、納得する両者にさらに質問を投げかける。
『では、お金、力、情報を満たすためには何が必要だと思いますか?』
「商会ですね!」
考えるが何も思いつかぬ二人に《オモイカネ》が答えを明かそうとしたその時、シルクが声を上げた。
『シルクさん、正解です。そこでシルクさんには、商会設立にあたり何が必要かを調べて頂きたいです。』
「《オモイカネ》さん、質問があるのですが、よろしいですか?」
『シルクさん、何でしょうか?』
「商会を設立するにしても、どういった商いをするのか? それと元手となるお金はどうするのですか?」
『それは案があるので、次回までにこちらで用意します。それでは解散しましょう。』
セリアに関する会議はこれからも度々開かれるようになる。セリアのあずかり知らないところで。そしてその度に参加人数が増えていくことになる。
これは後に大陸で知らぬ者がいない程の大商会が出来上がるきっかけの話である。そしてセリアが商会について知ることになるのはもう暫くあとの事である。
次回から本編を再開しようと思っています。
まだまだ、続く予定でいます。お付き合い頂ければ幸いです。
誤字・脱字等ありましたら、よろしくお願い致します。




