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【プロット】記憶の贈り物

春の陽光が差し込む小さなカフェで、一組の男女が向かい合って座っていた。

「お誕生日おめでとう」

男は微笑みながら、丁寧に包装された小さな箱を女に差し出した。

「ありがとう」

女は嬉しそうにそれを受け取ると、包装を解いて箱を開けた。

中には、手作りの可愛らしい陶器のブローチが入っていた。

「これ、私が作ったのよ。

気に入ってくれると嬉しいな」

男は少し照れながら言った。

「すごく素敵。

ありがとう、大切にするね」

女はブローチを手に取り、光にかざしてみた。

優しい色合いと温かみのある形が、彼女の心を和ませた。

その日から、女は毎日そのブローチを身に着けて過ごした。ブローチを見るたびに、男との優しい時間が思い出され、心が温かくなった。

ある日、女は街で偶然男を見かけた。

男は以前とは違う女性と一緒に歩いていた。

女は胸が締め付けられるような痛みを感じた。

その夜、女は一人でカフェにいた。

テーブルには、あのブローチが置かれている。

女はブローチを見つめながら、過去の思い出に浸っていた。

ふと、女はブローチの裏側にある小さな文字に気が付いた。

「いつもありがとう」と書かれていた。

女は涙をこぼした。

男の気持ちが、ブローチに込められていたのだ。

女はブローチをそっと手に取った。

もう男と一緒にいることはできないけれど、男の気持ちは、このブローチと共に女の心の中で生き続ける。

女は新しい一歩を踏み出す決意をした。

過去の思い出を大切にしながら、未来に向かって歩いていこう。

ブローチは、女にとって特別な贈り物となった。

それは、男の優しさ、温かさ、そして何よりも大切な「記憶」を届けてくれたから。


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