【プロット】宇宙の始まり
「ねえ、おばあちゃん。
宇宙ってどうやって始まったの」
孫娘の莉子は、いつものように目を輝かせて尋ねてきた。
私は縁側に座り、庭の紅葉を眺めながら、遠い昔に思いを馳せる。
「それはね、莉子。
想像を絶するほど昔、何もないところに、小さな小さな点があったの。それは、とてつもなく熱くて、重くて、全てのものがぎゅっと詰まった点だったのよ」
莉子は不思議そうに首を傾げる。
「何もないところに、どうして点があったの」
「それはね、誰にもわからないの。
でも、その小さな点が、とてつもない力で爆発した。
それがビッグバンよ」
私は、莉子に分かりやすく説明しようと、紅葉の葉を一枚手に取る。
「この葉っぱが宇宙だとするわね。
最初は、この葉っぱよりもずっとずっと小さかった宇宙が、ビッグバンで一瞬にして、わあーっと広がったのよ」
莉子は目を丸くして、紅葉の葉を見つめる。
「広がって、広がって、今の宇宙になったの」
「そうよ。
そして、宇宙が広がるにつれて、温度が下がり、星や銀河が生まれたの。
莉子が見ているお星さまも、その時に生まれたのよ」
私は夜空を指差す。
莉子は、満天の星空を見上げて、しばらくの間、言葉を失っていた。
「おばあちゃん、宇宙ってすごいね。
私、もっと知りたい」
莉子の言葉に、私は微笑む。
「そうね。
宇宙には、まだまだたくさんの謎があるわ。
莉子も大きくなったら、宇宙の謎を解き明かしてくれるかもしれないわね」
私は莉子を抱きしめ、夜空を見上げる。
宇宙の始まりを振り返る時、私たちは、自分たちの存在の小ささと、宇宙の壮大さに改めて気づかされる。
そして、未来への希望と、未知への探求心を感じるのだった。