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【プロット】虚栄心に満ちた歌手が、児童相談所に

 母親は、家にいるよりもテレビに映る時間の方が多い。

 物心ついたときから、一人で洗濯、飯炊き、掃除をして家を守ってきたのは私だ。

 結構売れているから、お小遣いをたくさんくれるのだけれど、喜んでおもちゃを買いまくるほど馬鹿じゃない。

 普通の家庭で、家族がそろって暮らしたい。

 ずっと心の奥底に押し込んでいた思いが、ついに爆発した。

 自分でもどうにもならないほどムシャクシャして家を飛び出したのだ。

 ごやっかいになる友達もいないので、児相へ向かった。

 ドラマで見た、家出少女を児相が保護していたからだ。

「まったく、ビックリしたわよ」

 母は疲れた声を出した。

「マスメディアで仕事してるんだから、みっともないことしないでよね」

 ピシャリと言われると、心の奥のマグマが煮えたぎり始めた。

「私、学校でお母さんのことを自慢してると思う?

 逆よ。

 毎日寂しさを隠して生きてきたのよ。

 たまには家に居てよ」

 声を荒げた私を、母が呆然と見つめていた。


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