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【プロット】完璧主義者の棋士が、火災現場にいる。

「▲8六歩 △2四歩……」

 斜め上方に目を向けて、顔を横に向ける。

 野間は時々行き先を見失ったように、あらぬ方向を見る。

 昼時の商店街はにぎわっている。

 色とりどりのショッピングバッグを下げた買い物客が行き交い、飲食店でははカチャカチャと食器が音を立て、話し声が絶えない。

 ブツブツと棋譜を唱えながら歩く野間は、明らかに浮いていた。

 周りの喧騒を他人事のようにフラフラ歩いていると、

「火事だ!」

 少し先のイタリアンレストランから人が出てくる。

「誰か消防に電話しろ!!」

 突然のできごとに頭が冴える。

 野間は黒い煙を上げるレストランの窓を見上げた。

「誰かいるか!」

 頭の中には無数の筋が描かれている。

 取り残された人は何人いるか。

 火の中に飛び込むリスク。

 煙を吸うと死ぬ。

 消防車が来るまで10分弱はかかる。

 ガスボンベなど可燃物があるか。

 走りながら完璧な筋を探した。

 結論は、建物の中に突撃する筋だった!


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