表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

105/317

【プロット】コスプレ会場にいるお人好しな除霊師

 袈裟に身を固めた除霊師は、コスプレ会場では風景のように馴染んでいた。

 真言密教のマントラを唱えて見せると、何を勘違いしたのかスマホを向けて撮影会が始まった。

 (ふところ)から独鈷杵(どっこしょ)を取り出し、錫杖を持ち上げる。

 シャン、と金属の輪が音を立て、振り下ろした錫杖の先に視線を合わせる。

 膝を折り地面に独鈷杵を突き立て、

「オーン」

 と目を閉じて難しい顔をして見せた。

 人がどんどん集まってくる。

 何かパフォーマンスをしている、と思っているのだろうか。

 俺は本物の除霊師だ。

 悪霊を祓うためにやってきた。

 だが、依頼人に言われたターゲットが見つからない。

 人間は、大なり小なり霊感を持っている。

 プロが見れば、守護霊を見抜くのは簡単である。

 遊び半分で人寄せのパフォーマンスをしていると、背筋をゾクリとさせる巨大な霊気が駆け抜けた。

「まずい、鬼門が開いている」

 この状況では、まともに聞いてもらえそうもなかった。

 仕方なく、渾身の霊力を独鈷杵に込める。

 常人にも分かるほどの光を全身に帯びて、同心の円形に気が満ちてい


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ