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ローリープォップ  作者: 3guys
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『ローリープォップ』

「あー、疲れたー」


妹の風水天乃は修学旅行から帰ってきて、疲れているようだが、双子の兄の俺は言うほど疲れていない。


「ま、日頃の運動量の違いかな?w」


そう煽ると、

「あんたが私よりもめっっっっちゃ疲れてるってことね?なるほど〜?」

と、煽り返してくる。


そう言いつつ、天乃はお土産に買っていたペロペロキャンディを開けて食べようとしていた。



羨ましくなんてないんだからなっ!!



「きゃっ!」


天乃が急に騒ぎ出した。こっちは荷物の整理をしてんだよ。なんなんだあいつは


「うるせえよ!」


「いやいや、でも、ちょっと、待って、、、来てよ、、、見てみ?」


「あ?なんだよ」


「やあ、君たち。私はローリープォップ。一緒に魔王を倒しに行かないかい?」



「「は???」」



いきなりペロペロキャンディが喋りだした。

どうせこいつのことだし、ペロペロキャンディと間違えて変なロボットでも買ったんだろ。


「おいおい、こいつは本当にペロペロキャンディなのかよ、天乃?」


「う、、、うん。レシートにもちゃんと『ペロペロキャンディ』って書いてるし!」



じゃあ、これって、、ガチモン!?



いや、厨二病かよ、、、と、自分にツッコミをしても尚信じたくなってしまう。


「さあ、君たち、どうするかね?魔王を倒しに行く?それとも倒しに行く?」


「いや、選択肢それだけかよ、、、」


「そんなもん、行くに決まってるでしょ!」


「え!?」


「いいだろう。それじゃあ、君たち、名前を教えたまえ。」


「え、いやいやいやいや、何行く流れになってんの!?」


「え、原都行かないの?ならいーよ?」


「え、、、行くしかないの?、、、」


「当たり前じゃん。」


「さあ、名前を」


「私は風水天乃かざみずあまのよ!」


「お、俺は、、、これって言わなきゃいけないの!?」


「わかりました。レディは「風水天乃」さん、ジェントルじゃないジェントルマンくんは「これって言わなきゃいけないの!?」くんですね?」


「え!ツッコミ所多すぎて言葉も出ねえよ、、、名前は「風水原都」(かざみずげんと)だし、俺はジェントルだし!あと、そもそもなんでお菓子がしゃべってんだよ!!」


「え、何言ってんの?原都はジェントルじゃないよ?」


「なるほど、そこのジェントルじゃない男は風水原都と言うのですな?」


「ああ、そうだが、、俺はジェントルだよ!!あと、なんでジェントルじゃないジェントルマンからジェントルじゃない男に格下げになってんだよ!」


「格下げかなぁ?まあ、それはともかくぅ、魔王なんてどうやって倒すの?ペロペロキャンディのローリープォップ君?」


「ふっふっふ、よくぞ聞いてくれた。私はペロペロキャンディだし、正真正銘本物だ。だが、君たちも知っている通り、この世界には能力者がいる。言っても、些細なものが多いが。

例えば、植物の蔓を自由に伸ばせるとか、顔の後ろに目を増やせるとか、、、。その能力がついたのは人間の遺伝子組み替えが大規模に行われたからだが、、、。」


「ああ、そうだな。もちろん俺たちにも能力はあるぜ。俺は原子を自由に操り、自由に物を作ったり消したりできる。」


「私は、天気を自由に変えられるわ。超局地的に雷を落としたり、大雨を降らせたりもできるわ。」


「で、早く質問に答えろ!なんでお前は喋れるんだ?」


「それはな、原都君。私が能力者だからだよ。」



「は!?」



「なるほど〜謎が解けたわ!」


「詳しく説明してくれ。どう言うことだ?」


「簡単に言うとだね、能力を持てるのは人間だけじゃないんだよ。私の能力は『2つの能力を持つ』だ。そして、その二つのうち一つ目が人間の50%よりも高いIQを持ち、人間が操る全ての言語を理解して同じように操ることができると云う能力だ。そして二つ目の能力は能力が強い生物、物を見極めることができると言う能力だ。」


「つ、つえー」


「なるほど!その能力で、能力の強いわたしたちを見つけたってわけね!」


「だけど、能力が強いだの弱いだのの基準はなんなんだよ」


「それはだね、その生物や物に含まれている能力DNAの濃度が濃いか薄いかで決まるんだ。能力DNAは多くの人が約15%だが、君たちは約40%ぐらいある。濃い。能力だけで言うと、相当強いと言えるんだ。全人類の上位およそ5%ぐらいだ。」



え、、、俺らつっっっよ!



「本当に!?凄いじゃん私たち!じゃあ私たちがさっさと魔王倒さなくちゃね!」


「ところで魔王ってなんか悪いことしたのか?」


「この世の厄災や疫病、例えば大地震なんかは全て魔王が引き起こしているんだ。そして、魔王の能力DNAは90%を超えている。通常の人間なら死ぬような濃度だ。さあ、冒険者デビューして、学校なんて辞めちまえ!ちなみに、このような冒険者はこの国だけでも約20万人いる。これは不登校者数と一致している。つまり、この国の不登校者は全員冒険者なんだ。」


「不登校は、、、やだな、、、」


「そうだな、、、地震とかは無くなって欲しいが、、、」


「討伐成功すれば社会的地位と名誉、10億円が送られるが?それでもやりたくないかい?君たち」



「「やる!!」」



「でも、誰からの金だよ?」


「そんなん国や世界に決まってるだろ?」


「まじか、、、やらない選択肢なんてないな!!」


「うん!行こう!」


「じゃあ君たちと私の冒険者を申請してくるぞ」


「お前も?」


「君たちの相棒になってやると言うのだ。ありがたいと思え。」


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