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51 ヘルイスを去る日
「どうしたのナルヤ? 顔色悪いよ」
「あっうん。……ちょっと寝不足なだけ」
「大丈夫? 試合終わりなんだししっかり休めないと行けないよ」
あははと苦笑いを浮かべるナルヤ。全くもって彼女の言う通りである。と言うより、これだけ疲れているのに寝付けなかったのがおかしい。
「まあ、馬車の中で存分に寝りゃいいだろ。時間はあるんだしよ」
「ああ、そうさせてもらうよ」
ナルヤ達は馬車に乗り、席に座り目を閉じる。すると、彼の意識は一瞬で闇の中へと消えていった。
カウントダウン
16day




