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私の

 

 三百年前、グランドという男がいた。

 僅か十八という若さで勇者の地位を得た彼は、魔王を討ち倒し、長期に渡る人間と魔族との戦争に終止符を打った。

 その活躍を観た人々は彼をこう称えた──英雄と。


 世界で最も有名な英雄譚だ。グランドの勇姿に誰もが一度は憧れ、英雄を夢見たが、ナルヤにはピンと来なかった。


 英雄とは何なのか、物語を読んだだけでは分からなかったからだ。

 そんな彼の転機になったのが五歳の時。たまたま強大なモンスターが村を襲撃した時である。


 その時駆けつけた一人の青年が、光輝く剣でそのモンスターを倒したのだ。


 その時、ナルヤは初めて英雄を理解した。圧倒的な力を持つ者でもない、皆から讃えられる存在でもない。皆を守る為に全力を尽くす事が出来る者、それが英雄なのだと。


 そして、ナルヤも気づかぬ内に、その言葉を溢していた。


「僕、英雄になりたい」


◆◆◆◆◆


 十二年の月日が経ち、神からの恩恵、スキルを授からなかったナルヤは、小さな町の冒険者ギルドで、最低ランクのFランク冒険者として活動していた。

カウントダウン

       12year

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