北北西に進路を取れ
1959年のアメリカ映画です。
初めて取り上げるヒッチコック作品である。
実はこのレビューを始めて間もなく、ヒッチコック作品は何を取り上げるか。どう取り上げるか。
私の内にはぼんやりとそんな問題が湧き上がってきていた。
そもそも、傑作だらけのヒッチコック作品を、一作だけ取り上げてそれですむのだろうか?
実はこのハラハラドキドキの傑作たちは私みたいな未熟な頭脳しか持ち合わせない人間にとって、実に書き手泣かせなのである。そこのところは分かっていただけるだろうか?
だって、この面白さを、ハラハラドキドキを、あるいは入り組んだストーリーの複雑なサスペンスを、どうやって読者さまに伝えればいいのか?!
この「北北西に進路を取れ」にしたって、物語をどんなに巧みに書いたところで、その面白さ、ワクワク感、ハラハラ感、ドキドキ感は伝わらないだろう、少なくとも私の技術では。
とにかく面白い。それしか言えないのです。
本当に申し訳ないけど。
主演はケーリー・グラント。
彼は幾多のヒッチコック作品に主演し、スタンリー・ドーネン監督、オードリー・ヘップバーン主演の「シャレード」でも活躍した名優である。
彼が活躍するこの映画、たぶんここにあらすじを書いても、何が面白いのか、何のことやら、読者さまはしらけてしまうでしょう。
余程じょうずに書かない限りは。
やっぱりヒッチコック作品は観ていただくに限る。観ていただかない事には、どうしてもその面白さは伝わらないだろう。
今回は、仕方なくウィキペディアから、ストーリーを引用する失礼をお許しください。
とりあえず、面白くなくても、筋書きだけは知りたいという方のために。
今回は本当に申し訳ありませんでした。物語を、私の言葉で語れませんでした。
能力不足を痛感しております。
では、形だけ。物語です。
広告会社の重役ロジャー・ソーンヒルは、ホテルのロビーでの会合の最中、偶然別の人物に間違えられ、広壮な邸宅に連れていかれてしまう。そこで待っていたタウンゼントという男は、彼をスパイのキャプランと決めつけ、どこまで情報を嗅ぎつけたのかを教えろと迫る。人違いだと訴えても、キャプランの行動はすべて把握していると言って受け付けない。ソーンヒルがあくまで否定すると、男の手下たちが強引に酒を飲ませて車に乗せ、崖から転落させて殺そうとする。彼は辛くも逃れるが、パトロール中の警官に逮捕されてしまう。
罰金を払って釈放されたソーンヒルは、拉致された現場のホテルに戻ってキャプランの正体を確かめようとする。しかしホテルの客室にキャプランが宿泊している形跡はあっても、キャプラン当人を見た者は誰もいない。そのうち男の手下たちが迫ってきたのを知ってホテルから逃走し、タウンゼントが国連で演説する予定と聞いたのを思い出すと、今度はタウンゼントを追って国連本部へ向かう。ところが国連のロビーで会ったタウンゼントは、邸宅にいた男とは別の人物だった。2人が噛み合わない会話をしていると、そのタウンゼントの背中に手下の一人が投げた刃物が突き刺さる。ソーンヒルは殺人容疑者として写真入りで大きく報道されてしまう。
政府のスパイ機関の会議室では、教授と呼ばれるボスを中心に、予想外の事態への対応を協議している。タウンゼントに成りすました男は、実はヴァンダムという敵のスパイ一味の親玉で、教授たちは彼らヴァンダム一味の中に自分たちの側のスパイを送り込んでいた。キャプランは教授たちが創造した架空のスパイで、ヴァンダムの注意をキャプランに向けさせることで、味方のスパイを守ろうという作戦だった。教授たちはスパイ合戦に巻き込まれたソーンヒルに同情しつつも、味方のスパイの安全のため、あえて何もしないことに決める。
架空の人物とも知らず、なおもキャプランを追い求めるソーンヒルは、彼がシカゴに向かったと知ると駅から特急寝台列車「20世紀特急」に乗る。その車内でイヴ・ケンドールという女性と親しくなる。彼女はソーンヒルがお尋ね者であることを承知していて、彼を自室に招き入れてかくまう。ところが同じ列車にヴァンダム一味も乗っていて、実はケンドールは彼らと通じていた。シカゴに着くと、彼女はキャプランと連絡をとったと言って、ソーンヒルを郊外の広大な平原に向かわせる。しかし彼がその平原で待っていても、いつまでもキャプランは現れず、そのかわり農薬を散布していたはずの軽飛行機が襲いかかってきた。平原を縦横に逃げるソーンヒルを追い回すうち、軽飛行機は通りかかったタンクローリーに衝突して炎上してしまう。
町に戻ったソーンヒルは、キャプランが宿泊しているはずのホテルでケンドールを見つける。すでに彼女の素性を怪しんでいたソーンヒルは、客室をこっそりと出て行った彼女の後を追う。向かった先は骨董品のオークション会場だった。彼が会場に乗り込むと、はたして彼女がヴァンダムと手下に囲まれて客席に座っていた。ヴァンダムは彼の出現に驚くが、出展品の人形を落札すると、ケンドールを連れて会場を出ていく。ソーンヒルは手下たちに見張られて動けなくなるが、とっさにオークションの客に扮して、出展品にでたらめな値を付けて会場を混乱させ、警官に連れ出される形で脱出に成功する。
彼を乗せたパトカーが向かった先は空港だった。その場で教授が初めてソーンヒルに接触して、すべての事情を説明する。ケンドールこそは教授たちがヴァンダム側に送り込んだスパイだった。ヴァンダムは、彼女が敵側のスパイのキャプラン(実はソーンヒル)と懇意であることを知り、彼女を疑い始めていた。教授はソーンヒルに彼女を助けるために協力するよう要請する。教授とソーンヒルは飛行機でヴァンダムのアジトがあるラシュモア山まで飛び、ヴァンダム一味を待ち構える。そこのカフェテラスに彼らを呼び寄せ、彼らの目前でケンドールが拳銃でキャプラン(実はソーンヒル)を撃ったように見せかけることで、彼女に対するヴァンダムの疑念を晴らすという作戦だった。
作戦は首尾よくいったが、その後でソーンヒルは、ケンドールがヴァンダムに連れられて出国することを知らされた。憤激したソーンヒルは、彼女をヴァンダムから奪う行動に出る。彼らのアジトに潜入して様子をうかがうと、すでにケンドールの正体は見破られていて彼女を殺害する予定になっていること、そして彼らが盗み出したものは人形の中にあることを知った。それらの情報をひそかにケンドールに伝えるが、近くで待機している飛行機の離陸は間近に迫っていた。ケンドールは、機内に乗せられる寸前にヴァンダムの手から人形を奪って逃げ出す。ソーンヒルと合流して2人で逃走するが、ヴァンダムの手下たちに歴代大統領の顔が岩に刻まれたモニュメントまで追い詰められる。2人が崖下に転落させられそうになった所で、教授が要請した保安官の銃に助けられる。画面が切り替わって、寝台車のベッドの上でソーンヒルとケンドールが抱き合うシーンで幕となる。
以上ウィキペディアからでした。




