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願う未来

 晴れ渡る空は、無限大の希望を語るかのようにどこまでも青かった。

 その平行線の希望こそが、ときには誰かを傷つけてしまうとも知らずに。


 さも当たり前のように広がる青だけが正しいとは限らない。


 たまたま、そこに青が残っただけなのだ。


---


「え……その話、ホンマに乗るん?」


 白いオーバーブラウスに、チェックのスカートの少女は尋ねる。


「おう、コイツは悩んどるみたいやけどな」


 白いカッターシャツに、黒いズボン。高校生の少年が答えた。

 その隣で、同じ制服を着た小柄な少年は、困った表情で話し始める。


「誰かの力になりたいとは思うけど……人を傷つけるのは嫌だなって」


 うつむいて話す少年。

 それに対して、隣の少年は調子よく話す。


「お前の力で、国が救われるかも分からんのやで?」


「それは……そうだけど」


 小柄の少年は、ますます俯きがちになる。

 真っ青な空の下で、少年は影を落とした。


「ボクはその考え方、好きだよ」


「え……?」


 顔を上げて、少年は目を丸くした。


「人を傷つけたくない。君のその優しい考え方、いいと思う」


 少年の前には、少年よりも小柄な少女が立っていた。


「君は君らしく、生きていけばいいんだよ」


 幼くも、見守るような笑顔を向ける少女。


 彼女のような人を、きっと人は"天使"と言うのだろう。


 少なくとも、その笑顔に救われた人がそこにいたのだ。

 あながち間違った喩えではないと思う。


 あるはずのない、一つ上の世界を仰いでみる。

 真っ青な空の先に、どこまでも、幸せな時間が広がっているのならば――。


 ――この力で、切り拓きたい。


 そう、思ってしまった。


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