クリスマスプレゼント
すいません、少々クリスマスを遅刻してしまいました。
申し訳ない。
「先日から続いているバラバラ殺人事件、警察の必死の捜索も虚しく犯人の手掛かりすら見つかりません。このことに関して警察庁は...。」
「クリスマスイブなのになぁ...物騒な世の中になったもんだな。」
彼はそう呟く
「今日も遅くまで仕事でしょう?気をつけてくださいね。」
「あぁ肝に銘じておく、その代わり君は最高のご馳走を作っといてくれよ?」
そう言い彼は私に笑顔を差し向け扉から飛び出して言った。
その時は必ず帰ってくると思っていた。
日が沈み、月が頂点に達する。
いつもならこの時間にはいるはずなのだけど...。と思いつつ彼の帰りをひたすらに待つ。
そんな時に1つの小包が届く、宛名には親愛なる貴方へとかかれていた、
中には綺麗な指輪と共に婚姻届が入っている...こんな形でプロポーズを受けてると思わなかった私は不意に笑みを浮かべてしまう。
早く彼が帰ってこないか、私は待ち遠しくどおしくてたまらなかった。
地平線に青みがかかりはじめ、日が昇り始めた時だった。
彼を待ち侘びた私に一つのトランクケースが送られてきた。
ケースには「彼と一緒に見てください」と書かれていた。
すこし重く生臭い匂いがしたが
気にしないことにした。
太陽が頂点に昇り、もう待ちきれなくなった時だった、小さな小包が届いた。
重さはボーリングの球ぐらいで重さはそれほどない。
小包の上部には「サプライズ」とだけ書いてあった。
私は少し不気味さを覚えながらも好奇心と興味で開封する。
そこには...彼の頭が入っていた。
その時私は一瞬目眩をしながらもなんとか耐える。
だが、その時ふと思った。
あのトランクケースはなんだったのか、何が入ってるのか。
それが更なる悲劇の撃鉄になるともしらず恐る恐る開くと。
そこには「肉片」が雑多に押し込まれていた、吐き気を催しながらも閉じようとした時だった。
彼がもっていた腕時計が転がり落ちてくる。
刹那、私は目の前が真っ暗になった。
気がつくと病院の寝台らしきものに横にされていた、よくわからない状況でありながら先程までの記憶を思い出す。
あの「彼だったもの」はどう処理されたのだろうか、いや警察に押収されたのだろうか。
そう考えていると1人の白衣を着た男がやってくる。
少しの寒気を感じながらその男のいる方に身体を向けると、
男は静かにこう言った。
「クリスマスプレゼントは如何でしたか?」
薄気味悪い笑いであった、私は恐怖と怒りのあまり言葉を発することが出来ず、餌を求めるガチョウの如く口をあけて懸命に声を出そうとしていた。
「そうですか、そうですか。でも、大丈夫ですよ。すぐに彼と一緒にさせてあげますから。」
そう言って男は後ろに隠し持っていたチェーンソーを大きく振り上げ私の身体に打ち付けた。
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