23連目
カイトが夢ヲ刈る者を倒し終えると、ハイドとリーナ、その後ろからニュアが近付いて来た。
「あの、助けていただいてありがとうございます。私はリーナと言います。」
最初にお礼を言ったのはリーナだった彼女は足を怪我していたがポーションのおかげですっかり元通りに成っていた。
「大丈夫ですよ、僕はカイトです。先程も言いましたが其方のハイド様のご両親の依頼を受け、あなた方を捜索、救出に来た冒険者です」
カイトが改めてここに来た理由を話すと、今度はハイドからお礼を言われた。
「本当にありがとうございます。今回の事でもっと慎重にダンジョンに挑むべきだと、身に染みました。それと僕の事はハイドと呼んでください。様を付けられるのはあまり好きではないので」
「分かった、そう言う事なら遠慮なくハイドと呼ばせてもらうよ」
ハイドがお礼を言った所で、今後の話しになった。
「取り敢えずここを出ませんか、ハイドさんのご両親も心配してると思うので」
「そうですね、では倒した夢ヲ刈る者の素材を回収してきます」
「では僕達はレントの様子を見てきます」
ハイドはそう言って、いまだに倒れているレントの様子を見に行く。カイトも夢ヲ刈る者の素材を拾いに行く。因みにニュアはカイトのもとに戻りいつもの様に頭の上で手足をだらけさせた。そんなニュアにカイトはお礼を言とニュアはどういたしましてと言う様な鳴き声をあげる。
「ニュア、ありがとう、助かったよ」
「きゅう~」
10分程して素材の回収を終えたカイトが戻るとそこにはカイトの道案内をしていたミラが戻ってきていた。
「あ、戻ってきた!ちょっと!あんなに早いなんて聞いてないんだけど!」
「すみません、間に合わないと思ったので、でも間に合ったので良かったですよ」
「まあそうなんだけどね、私からもお礼を言わせてちょうだい、皆を助けてくれてありがとう」
ミラそう言うと頭を下げてお礼を言う。
「そんな!お礼なんていいですよ!困った時はお互い様ですから!」
「それでも言わせてちょうだい、カイトさんが居なかったら、皆死んでたんだから」
「そこまで言うなら、わかりました」
「ありがとう」
カイトがミラのお礼を受け取ると、今度はハイドがカイトに声を掛ける。
「では、戻りましょうか、まだレントの意識が戻らないので僕が背負って行きますよ」
ハイドの背中には意識のないレントが背負わされていた。
「わかりました。では行きましょうか」
こうしてカイトと黄昏の獅子団のメンバーは、9階層にある転移門から地上に戻ることにした。
地上に戻ると既に辺りが暗く成っており外へ出るなり見張り役の人に驚かれた。
「うお!びっくりした!君たちは、そうか!無事だったんだな!良かった!」
見張り役の人は昨日にカイトに色々教えてくれた人だった。
「はい、無事皆を救出することができました。これからギルドに行くつもりです」
「そうか!分かった、暗いから足元気を付けてな!」
カイトが見張り役の男にそう伝えると、見張り役の男に気を付けて行く様に言われる。
「はい、ありがとうございます」
そうしてカイトは見張り役の男と別れると、ギルドに向かう。
ギルドに着くと、中には人があまり居なく、閑散としていた。カイト達が入って来た事でギルドの中にいた人達が一斉にカイト達を見てきた。カイトは気にせず、そのままレオーネがいるカウンターに向かうと、状況を説明する。
状況を理解したレオーネは、直ぐにクロンを呼びに行った。数分してレオーネ戻って来ると、カイトと黄昏の獅子団のメンバーをギルド長室に案内する。
ギルド長室に入ると、そこにはクロンと1組の男女が立っていた。
「ハイド!」
クロンと一緒に立っていた女の人が、ハイドを見るなり抱きついて来た。
「か、母さん」
女の人はハイドの母親らしく、ハイドが無事に帰って嬉しさのあまり抱きついたのだろう。他のパーティーメンバーもそんな親子を暖かく見つめていた。
「君がカイト君だね?」
カイトに話しかけたのは、女の人の隣にいた男だった。
「はい、そうです」
「私の名前はザイン・オーグナーです。この度は息子を救って頂いてありがとうございます」
ザイン・オーグナーと名乗った男はカイトにお礼を言う。話からこの人がハイドの父親なのだと分かった。
「いえ、助けられて良かっです」
カイトがそう言った所で今度はクロンが喋り出す。
「一先ず、皆さん座りましょうか、ダンジョンで何が合ったか聞きたいですし、宜しいですかオーグナー卿?」
クロンの言葉にザイン・オーグナーは頷き、椅子に座ると他の人も座り始めダンジョンの事をハイドから順番に話始める。




