21連目
「はあ、はあ、はあ」
地上に戻る為に転移部屋に急いでいた黄昏の獅子団は転移部屋に急いでいた。
「皆頑張れ、もう少しで転移部屋だ!」
先頭を走るハイドは、顔に疲れの色が出てるパーティーメンバーに声をかける。そして気付いてしまった、後ろから夢ヲ刈る者が迫ってきていることに。
「!皆走れ!ドリームリーパーが来てるぞ!」
「「「!!!」」」
黄昏の獅子団の皆が後ろを振り向くとそこには大鎌を構えた黒いマントで顔を隠した、不気味なオーラを纏った死神がそこにいた。
「な、何で後ろに入るんだよ!さっきまで居なかっただろ!」
後ろを振り向いたレントは迫ってくる夢ヲ刈る者に恐怖し声をあげる。
「とにかく皆全力で逃げよう!転移部屋までもう少しだ!」
「!」
ハイドの言葉に皆が頷いた時、後ろを走っていたリーナなが躓き転ぶ。
「リーナ!」
前を走っていたハイドがリーナが転んだ事に気が付く素早く駆け寄り声をかける。
「足が…」
リーナは足を挫いたらしくその場から立てないでいた。
「くそ!、ミラ先行って助けを呼んで来てくれ、この中で盗賊お前が一番早い!」
「分かったわ、でも、皆無理しないでね」
ミラはそう言い残すとダンジョンを走りさって行った。そしてレントは腰に差してあった長剣を抜き、リーナとハイドの前に出た。
「レント!?」
「ハイド!リーナを連れて先に行け!」
レントの言葉にハイドは慌てて声をあげる。
「なに言ってるんだ!そんな事出きるわけないじゃないか!」
「このままだったら逃げきれねーだろ、誰かがここに残って足止めをしなきゃだろ」
「……だが!」
ハイドもこの状況を理解してか、一緒悩むが、やはりレントをここに置いていくことが出来ずにいた。
「!レントさん!危ない!」
「!!」
夢ヲ刈る者とまだ距離があった為、後ろを振り向きながらハイドと話していたがリーナの声で、レントが正面を向くと、夢ヲ刈る者が目の前にいて大鎌を降りと下ろす所だった。
ガキン!!
レントは咄嗟に持っていた長剣で夢ヲ刈る者の大鎌を受け止めるも、相手方が力が強く、吹き飛ばされてしまい、ダンジョンの壁に激突する。
「かはっ!」
ダンジョンの壁に打ち付けられたレントは怪我はないものの、壁にぶつかった衝撃で意識が朦朧としていた。
「レント!」
「レントさん!」
ハイドとリーナがレントの名前を叫ぶが意識が朦朧としていて返事がなかった。
「リーナはここにいてくれ!」
「ハイドさん!」
リーナに肩を貸していたハイドは、その場にリーナを優しく座らせると、腰にあった剣を抜き、夢ヲ刈る者に向かっていく。
「ドリームリーパー!僕が相手だ!」
ハイドは夢ヲ刈る者に剣を振り下ろす。夢ヲ刈る者は、大鎌をハイドの剣の刃にぶつけ対向する。
「レント!起きてくれレント!」
「うぅん、ここは?」
「レント!しっかりしろ!」
昏倒して意識が朦朧としていたレントの意識がはっきりしだした。
「は!そうだ、俺ドリームリーパーと戦って、ハイド!?」
「気が付いたかレント、ドリームリーパーを挟み撃ちにするぞ!」
起き上がったレントに指示を飛ばしつつハイドは夢ヲ刈る者から素早く離れ、距離を取る。
「!分かった!」
レントも素早く起き上がると、夢ヲ刈る者から距離を取り長剣を構える。
夢ヲ刈る者は左右に別れたハイドとレントを、気に止めず正面の壁を見ていた。
「くそ、舐めやがって!俺ら何か見なくても止められるってか」
「落ち着けレント、見てないふりして俺らの出方を、探ってるんだ、同時に行くぞ!」
夢ヲ刈る者の行動に怒りを覚えたレントだが、ハイドの一言で落ち着きを取り戻す。
「行くぞ!」
ハイドとレントは同時に飛び出し夢ヲ刈る者に剣を振り下ろす。
ガキン!
「な、なに!」
「クッ!」
同時に振り下ろされた剣は夢ヲ刈る者の大鎌の刃と抦の部分で防がれてしまった。
夢ヲ刈る者はそのまま大鎌を横に流し2人をよろけさせると、今度は大鎌を振り上げハイドに迫る。
「ハイド!」
ハイドは剣を弾かれた衝撃で倒れたままだった。
「やらせるか!」
レントは剣を構え夢ヲ刈る者に斬りかかるが夢ヲ刈る者はそれを体をずらし避けると振り上げた大鎌をレントに向かって振り下ろす。
「ぐはっ!!」
振り下ろされた大鎌は、レントの肩から腹部へと切り裂き鮮血が飛び散る。
「レントさん!」
足を怪我してその場に座り込んでいたリーナが、斬られたレントの名を呼ぶ。
「うぅ、レ、レント、今助けるからな」
先ほどまで倒れていたハイドがリーナの叫びで気が付き起き上がると、ふらついた状態でレントに駆け寄ろうする。だが、夢ヲ刈る者の方が早く動きレントに止めを刺そうと大鎌を再び振り上げる。
「レントさん!逃げて!」
リーナが懸命に叫ぶも倒れたレントは起きない。そして夢ヲ刈る者が、そんな叫びに気にすることなく、大鎌を振り下ろす。リーナとハイドはもうダメかと思い、目を瞑ったその時
ガキン!
「ふう~何とか間に合った~」
リーナとハイドは何処か気の抜けるような声と、刃がぶつかる音が聞こえ目を開けるとそこには可愛らしい魔物を頭に乗せた少年が立っていた。




