20連目
場所は洞窟ダンジョン8階層、そこには1組みのパーティーが分かれ道の端で休んでいた。
「はぁ、はぁ、ここまで来れば取り敢えず大丈夫だろう」
パーティー1人長剣を持った少年が息を切らして話し始める。
「うん、そうだね」
それに答えるように、マントとハットを身に付けた魔法使いの少女が答える。
「はぁ、はぁ、それにしても、はぁ、何で夢ヲ刈る者が出るんだよ」
長剣を握って回りを気にしていた少年は、剣を鞘に戻しながら不満を語り始める。
「はぁ、はぁ、いっ!?」
「ミラ!、大丈夫か!、怪我をしたのか!」
ミラと呼ばれた少女は、右腕を押さえながら、その場に座り込む。右腕には何かに切り裂かれた様な切り傷が出来ておりそこから血が流れていた。
「大丈夫よ、これくらい、いっ!」
「今治します!」
魔法使いの少女は、杖を構え回復魔法を唱える。
「光よかの者に癒しよ、ヒール」
魔法使いが魔法を唱えると杖が光だしミラと呼ばれた少女の傷を癒す。先程まではあった傷は、徐々に消え、杖の光がなくなる頃には、傷が完全に消えていた。
「ありがとうリーナ、助かったわ」
ミラはリーナにお礼を言うと、ダンジョンの壁にもたれ掛かるように座る。
「いえ、大丈夫です。でも私の魔力もなくなってしまいました。皆さん、次怪我をしても、回復ができません、すみません。」
リーナが申し訳なさそうに頭を下げる。
「いや、リーナは頑張ったよ。謝らなければいけないのは僕の方さ、皆を巻き込んでしまった」
パーティー最後の1人、身なりがとても良く、何処かの貴族と言うことが直ぐにわかる格好をした少年ハイドがリーナに労いの言葉をかける。そして、それと共にパーティーの皆に謝罪をする。
「何いってんだよ!ハイドのせいじゃねーよ」
「そーよ!皆で決めた事なんだから!」
「ハイドさん、余り自分を攻めないで下さい」
パーティーのメンバーが、三者三様にハイドを庇う。
「皆ありがとう、でも…」
そもそもなぜこの様な事になっているかと言うと、それは、2時間程前の事だった、彼らパーティー名、黄昏の獅子団は、ハイドの頼みでこの洞窟ダンジョンに来て攻略をしていた。
黄昏の獅子団は、幼馴染みの3人レント、ミラ、リーナの3人でパーティーを組んでいたが、ギルドの紹介で貴族の少年を、ギルドで年齢が1番近いこのパーティーにいれて欲しいと頼まれた。初めの内は貴族と言うことで、3人共戸惑い緊張していたが、ハイドの、その貴族っぽさを感じさせない対応に、徐々に慣れていき、今ではパーティーの皆が敬語も使わずに仲良くなっていた。
そして今日ギルドに集まったパーティーは今後の予定ついて話しあった。4人で1つのテーブルを使い、パーティーの連携や技術力のアップなど色々な事を話した。そしてハイドは、洞窟ダンジョンの攻略を皆でしようと言う話になった。レント達3人は洞窟ダンジョンの5階層までは入った事があった為、その提案に皆が賛成した。
方針が決まった黄昏の獅子団は、早速ダンジョン攻略をすることになった。ダンジョン攻略は1最後の0階層まで順調に進んでいた。このまま10階層まで攻略しようとした時、それは起きた、目標の10階層にたどり着いた黄昏の獅子団は、もう少しでダンジョン最後のボス部屋と言うところで、夢ヲ刈る者が現れたのだ。
初めて見るC級以上の魔物に怯んでしまった黄昏の獅子団は、逃げることも出来ずに恐怖の顔を浮かべその場にたたずんでしまった。皆このまま夢ヲ刈る者に殺されるだろうと思っていた時、ハイドが皆に逃げる様に指示を出す。そしてミラが怪我を負ったものの何とか9階層まで逃げて来た黄昏の獅子団が今に至る。
「これからどうする?」
回りを警戒しながレントはパーティーの皆に問いかける。
「取り敢えず地上に出てこの事をギルドに伝えないと」
「そうですね、まずは地上を目指しましょう」
ミラとリーナはダンジョンの壁にも垂れながらそう答える。
「僕も賛成だよ」
ハイドもミラの意見に賛成する。
「なら、今のうちに行った方がいいかもな今はドリームリーパーの姿見えないしな」
レントの言葉に皆頷き、地上に戻る為に9階層の転移部屋に急ぐの出会った。
「さて、これからどうしようか?」
パーティーの捜索を依頼されたカイトは、現在ダンジョンの5階層にいた。
「クロン話だと5階層から上の階層には居ないって話だったけ」
カイトはクロンの話を思い出しながら下の階層に急ぐ。途中ボスの部屋が気になったが、今はそれどころではない為、カイトはそのまま素通りし6階層に向かう。




