狩り
ええ、亀ですがナニか?
まずは野営地選びとゆーことで、一本の大きな木の下に決めた。
なんでも大きな木ほど、精霊が多く集うのでエルフには都合がええらしい。
んで、荷物を降ろしたナタルマは、小型の弓矢を取り出してこういった。
「狩りにいってくるから、まってて。」
「オレもいこか?」
「いいえ、私だけなら魔法があるから早くすむわ。」
「へいへい、まっとりまっさ。」
すぐ、ナタルマは精霊魔法を唱えはじめた。
あ、多分そうだろーと思うだけなんで、あしからず。
だって、ナニいってんのかわからへんから、な。
魔法はどうやら、音を消すものらしい。ナタルマは音をたてず、小走りに森の奥に進んでいった。
ものの100mもいかないうちに、足が止まり、弓を構えた。方向は木の上、どうやら鳥を狙っ・・・お、打った、当たった。
当たったのを確認して、ナタルマは獲物を回収に行き、すぐに戻ってきた。
「どぉ?」
「お見事、これなんの鳥?」
「山鳩よ、このあたりには良くいるの。」
みると、見事に羽を射られていた。しかし、まだ生きており暴れとる。
「んで、どうすんの?」
「殺して血抜きして、羽をむしるのよ。」
言うやいなや、ダガーで首を切り、血抜きを始めた。
別に血におびえることはないねんけど、淡々とこなしていくナタルマに
生きることの厳しさを、改めて認識させられた。
スーパーで鶏肉こうてくるのとは、訳がちがうもんな。
そして、あっとゆうまに山鳩は鶏肉へクラス変更した。
「さぁ、火を起こすから手伝って。」
「あ、ちとまって。オレも狩りにいくわ。」
「え?エージが狩り?できんの?」
「まぁ、ちとまてて。ええ考えがあんねん。」
こういって、オレも荷物をごそごそ始めた。