『記録4』桐木宮は、見た目通りいい娘でした
~前回のあらすじ~
姫坂咲[ヒロイン]
昨日来た男、まぁ純也を更正するのはかなり時間がかかるだろうね
みごとに、心が腐っているようだし大変な仕事になるだろう
・・・・まぁ、案外使えそうだし
こき使わせてもらおうじゃないか
ん?誰か来たようだね
次の日の朝
俺は、ぐっすり寝れたはずなのに
目の下にはクマが出来てた
よほど、昨日の事が疲れになったらしい
どんだけメンタル弱いんだ俺・・・
どうしたら、このクマを消せるかなぁと
試行錯誤をしていると後ろから声が聞こえた
「純也。早く退けてくれないと私会社に遅れちゃうんだけど」
「ごめん姉さん。もう少し待ってくれ」
この人は、俺の姉さんの伊勢原鈴音。22歳
俺の家はよくあるんだが、母親と父親との仲はかなりよく、ついこの前父親が仕事でアメリカに出張に行っていて、母親は、ついていっている状態だ。生活費は送られてくる
要するに、生活には困ってないと言うわけだ
俺は、姉さんの邪魔にならないよう
クマの処理を済ましたらぱっぱとどいた
ちなみに、朝の食事担当は姉さんだ
パスタ系が得意な俺だが、和食はやったこと無いので、任している状態だ
いや、朝はご飯だからね
日本人だし、パンはもさもさしてるし
ご飯が一番!!
そんなことを考えていると、姉さんはご飯を食べてさっさと家を出てしまっていた
「なんか、最近冷たいな・・・」
そう一人で呟いた
昔なら、ぱっぱと食べなさいくらいのツッコミが来るはずなのにな
これも、時の流れなのかなと思う
しかし、俺も少し急がないとヤバイ時間だったので、ぱっぱと食べてぱっぱと学校に向かった
そして放課後。え?早い?
どうでもいい内容だったから飛ばしただけさ
俺は、一瞬図書準備室に行こうとするのを躊躇った
正直めんどくさい
が、どうせ行かないと先生には怒られ
あいつには、「純也は、言われたこともできないのかい。人として・・・いや、人じゃないのかもしれないね。アウストラルピクスだったけ?まぁ、それかもしれないね。ぼくは、委員会仲間じゃなくて、ペットができたようだ」と、ねちねち言われるだろう。言いたいことわかるんだよなぁ。性格が似てるからかな?
というわけで、俺は向かうことにする
が、何か嫌な予感する
あいつ怒ってんのかな?
一応機嫌取りに飲み物を二つ用意しておこう
こういうときというのは、相手のことを考えて買わなければいけない
これは昔の話だが、飲み物買ってきてと言われて、まぁ適当もの買いに行ったときがあって、その飲み物を渡したところ、「俺が飲みたいのは、コーラフロートじゃいこらぁ!!」って言われたときがある。そうか、自動販売機だけじゃないんだなと思ったよ
コーラフロートを買うためのコンビニは結構遠くて大変だったけど、買ってきたさ
何かとても驚いてた記憶がある
どうしてだろう?
でもまぁ、あいつはお茶で大丈夫な気がする。
そして、選ばれたのはあや鷹でした
美味しいよね。
まぁ、どうでもいいから向かうことにしよう
俺は、遅くなったが図書準備室に足を運んだ。
入り口の目の前に立つと、なぜか妙な緊張感があった。
「俺は、何であいつに会うのに緊張するんだよ!」
独り言で自分の予想する以上に声が出てしまった
恥ずかしい
でも、このまんま地団駄しているほうが恥ずかしいだろう
入るか
ということで扉を開けた
そうすると、中には咲と知らない女性がいた
ん?
誰?
ここに来るとは、変わった趣向を持ってるな~
このときの俺は、自分も変わった趣向を持っているという事実にきずけなかった
見た目は、大人しそうな巨乳だな
うん。落ち着いてそうだ
まぁ、俺の趣味には合わないが
そんなことを1秒以内で考えていると
咲から声をかけられた
「やぁ、純也か。遅かったね。いけないよ、これからの高校生活で中心になる可能性のある委員会に遅れては。もしかして、人としての品格を僕は疑わなければいけないのかい?」
・・・・・
相変わらずの、通常営業である
まぁ、いつもの事になるだろうこの会話は
取り敢えずなれといてそんはないだろうな。
ということで、頑張って返してみる
「悪いな。色々合ったもんで遅れちまった。この彩鷹で許してくれないか?あぁ、もちろん彼女の分もあるぞ」
まぁ、無難な会話だよな
正直俺は、全く知らない女子と
話すと言う行為は、経験の無いことなので
スゲードキドキした
咲は、何か話せた。
たぶん、性格が似てるから
「ふっ、物で釣ろうとするとは、君もひとを甘く見すぎだね。・・・とは言え、丁度喉が乾いていたんだ。今回はこれで許してやるよ」
いや、何様なんだよ
お前あれだぞ
かっこつけてても腕を全力で伸ばして、それでも届かないから、手をわたわたさせてるから、意味ないぞ
周りから見たらかわいい感じになってるぞ
まさか、足もピーンって張ってないよな・・・
確認しようかなって考えたけど止めといた
なんか、殺されそうだし
とりあえず俺は、咲と相談をしに来たであろう女の子に綾鷹を渡した
女の子は、最初は大丈夫です的な風に手を、振っていたが、変わらず渡そうとすると受け取ってくれた。
まぁ、元々は俺の分用に買ってきたんだけど相談者がいるなら別だろう
好意は無駄にしないのも大切だ
そして、俺は状況を確認した
話によると、ついさっき来たばかりらしく、 まだなにも話していないのだそうだ
話そうとしたところ俺が来たようだ
まったく、タイミングか良いのやら悪いのやら・・・
というわけで、俺は咲の隣に座って
お話を聞きます
「まずは、お名前とクラスを教えてくれないかい?」
ん?なんか優しくね?
俺の時は、ぼろくそ言われたんだけど
「は、はい!」
とてもいい返事だ・・・
と、思ったが
よく見ると彼女震えていた
(あぁ、なるほどな・・・)
俺は、そこで理解した
彼女は元気がいいのではなく
咲の面接官みたいはオーラに緊張しているのだ
まぁ、咲にも仕事の時のオーラと言うものがあるのだろう
ここは、抑えてもらわなきゃいかんな
そう思い、俺は咲に話しかけた
「なぁ、咲。お前、もう少しそのオーラを抑え・・・」
小さな声で話しかけた俺は、咲を見た瞬間言葉を失った
なんと
咲が緊張していた
そりゃ、プルプルして、ドキドキと聞こえそうで
まるで、これを成功しなければ後がないみたいな、顔をしている
にわかに信じられないこの事実
この娘、高校の面接大丈夫だったのかな?と心配するレベルの緊張である
でも、でも、これは俺の気のせいかもしれない
一応聞いておこう
「なぁ、咲。お前まさか緊「は、はぁ!?ぼ、僕が緊張!?そんなわけないじゃん、純也。君の目と言うのはどこか足りないと思っていたけれどこの件で完璧に理解したよ!いやぁ、まったくあんたも、あたしと同じ委員会の仲間ならばそう言うところを直していかないと話に・・・・」
あぁ、これは確定だ
途中から動揺しすぎて一人称変わってるし
口調も変わってるし
俺はまず、こっちの緊張を解かなきゃいけないのか
忙しそうだな
ちなみに俺は、あまり緊張しないタイプだ
面接の時も、質問されたことに思ったことをズラーッと言ったら面接官に「純也くんは、まるで録音されたロボットみたいだね」とほめらたことがある
誉められたんだよな?
まぁ、そういう例を挙げれば幾らでも出てくるから置いといて
とりあえず俺は、お茶を薦めることにした
綾鷹である
「まぁ、咲。落ち着いて。綾鷹でも飲んで落ち着けって」
「君にとっての・・・え?綾鷹?あ、あぁ、ありがとう」
俺が差し出した綾鷹を受け取りすばやく口に運ぶ
つーか、ずっと喋ってたんだな
あ、でもそんな急いで飲むと・・・
「グフッ!?」
あぁ~あ
やっぱり気管に入ったか
俺は、そう思いながら咲の背中をポンポンと叩いてやった
「おーい。大丈夫か~?」
「ケホッ!!ケホッ!!うぅ~・・・つらい・・・」
分かる。咳き込みすぎて辛いのはとてもよく分かるなぁ
そんな感じでやっていると、彼女から声をかけられた
「あの~」
「ん?」
彼女の顔を見ると緊張の色が見えない
もう大丈夫のようだ
「どうした?」
俺がそう返すと、彼女は質問したいと言ってきた
ん?質問?
まぁ、ある意味質問しないとよく分からない部分なんていっぱいあるけど
たとえば「咲さんは大丈夫ですか?」とか
「なぜあなたは、そこまで・・・」とか
いや、異論は認めないからな!!
そんなこと考えていた俺だが
聞かれたことは予想外なことだった
「お二人は付き合っているんですか?」
「違うぞ!!」
「違うよ!!」
な、な、なんだこの娘!?
俺の予想を遥かに越えやがって!!
純粋な目をしているくせに!
思わず、二人の声があっちゃったじゃん
俺と咲に一括された彼女は「ひぃっ!?」とビックリしていた
やばい!フォローしなくちゃ!
「いや、あのね!実際俺たちも会ったのは、昨日のことだしね。思わず大きな声出しちゃったけど本当にそういう関係じゃないから、なぁ?咲」
「つ、つ、つきあって・・・」
「咲?」
ん?もとからおかしいのにさらにおかしいぞ?
「ん!?いや、何でもない!!・・・こほん、そうだ。僕たちが会ったのはつい昨日の事だからあり得ない。すべては君の勘違いだよ」
すべてって・・・
まぁ、彼女は納得したみたいだしこれで終わるだろう
さて本題
今までが、少しグダグダしすぎたので
少し急ごう
「私の名前は、桐木 宮って言います。学年は2年で、クラスは3組です」
ふーん
3組の人か
ちなみにだが、俺たち二人も二年である
証拠はこの青い腕章である
この学校は、学年をきちんと分けるためその学年の色の腕章を着けることが義務つけられている
1年は赤、2年は青、3年は緑だ
あとクラスだが、俺は2組、咲は5組だ
見事にバラバラだな
「ありがとう。それじゃ、早速依頼内容を聞かせてくれないかい?」
咲がそういうと、桐木さんは身を乗り出して聞いた
「ここは、お手伝いをしてくれるんですよね?」
「そうだよ。背中を押すくらいの手助け。それが、僕たちに出来ること」
「まぁ、出来るならちゃんとやりたいし、手伝えることなら、手伝う的なやつだな」
桐木さんは、その言葉を聞くと大きく深呼吸をしてこう言った
「私。告白がしたいんですっ!!!」
とんでもない依頼が来てしまったと思ったのは、俺だけじゃないよな?
俺は、少しラブコメを恨んだ
やっと依頼が入ったね
依頼内容がベタベタだね
更新遅れたね
また、時間かかるのが目に見えてるね
待っててください
次回は、依頼攻略『前編』をお送りします