表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
優しいパン  作者: Yama


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

4/8

第4話:あなたがママだったら

少しずつ、美咲との時間が日常に溶け込んでいくレイナ。

公園、放課後、そして夕食――彼女にとって「美咲さん」は、誰よりも近く、安心できる存在になっていった。

そんなある日、ふとレイナが口にした願いが、美咲の心に優しく、そして深く響く。

春風がやさしく吹く放課後、公園のブランコに座るレイナと美咲。


レイナ:「今日、学校で“家族の絵”を描いたの」


美咲:「どんな絵を描いたの?」


レイナ:「パパと……あと、美咲さんも描いちゃった」


美咲は驚き、そして目を細める。


美咲:「そっか、私も描いてくれたんだ。ありがとう」


レイナ:「だって、美咲さんがママだったら……きっと、いっぱい笑ってくれる気がしたの」


美咲の表情が一瞬止まる。

レイナはうつむいたまま、少しだけ声を震わせて続ける。


レイナ:「ほんとのママは、もう笑ってくれないの。だから……」


沈黙。

美咲はそっとレイナの手を握る。


美咲:「私も……レイナと家族だったらいいな、って思うよ」


その夜。

陽介は残業を終え、家に戻ると、レイナが何かを描いていた。


陽介:「何描いてるんだ?」


レイナ:「家族の絵、描き直してるの。今度は、3人で写ってるやつ」


陽介:「3人……?」


レイナ:「パパと、私と……美咲さん。ふふ」


陽介はその笑顔を見て、胸が温かくなるのを感じた。


陽介:(心の声)

「こんな笑顔、いつぶりだろう……」


数日後。

レイナの提案で、美咲が夕食を一緒に食べに来ることになった。


食卓には、陽介が初めて作った煮込みハンバーグ。

不格好だが、美咲は嬉しそうに手を合わせる。


美咲:「いただきます!」


レイナ:「パパ、今日のはすごいね! ちゃんとハンバーグの形してる!」


陽介:「失礼な(笑)」


三人の笑い声が響く食卓――

そこに、かつて失われていた“家族の時間”が確かに戻り始めていた。

次回予告


「次回、『父になる覚悟』

 守るべき存在のために、父は人生を変える――」

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ