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野良と駄犬のご主人様!?  作者: パンデミック二頭筋
5月だ!青春!体鍛祭!
22/27

18番


「…なんで斬りに行っちゃダメなんですか」


足首を外され水風呂に付けられたので一旦冷静になりましたけども、私は納得いってません。

お風呂はとりあえずでて、志星さんに髪を乾かしてもらいながらソフィアちゃんを睨みます。


「当たり前じゃない、訓練ならともかく私闘は校則で禁止、それも2年生とよ?ダメに決まってるじゃない…」

「…斬ってしまえば話も出来ませんよバレません」

「尚更悪いわこのバカ娘!せめて空間内で殺るって言いなさい!」

「ふんっ……志星さん泣かせたんですから斬られても文句はないはずです。」

「そんなはずないでしょ…」

「ひかりちゃん、私はもういいんですって。確かに悔しかったですけど本当の事ですし……それにこうしてひかりちゃんが心配してくれてるだけで満足ですよ!」

「…でも……」

「……本気で満足してるわね……はぁ…私髪乾かしてくるわ」


むぅ…本人がいいなら……でも……むしゃくしゃするー!


「志星さんマッサージさせてください!憂さ晴らしです!」

「ひぃっ!?なんで!?わ、私はもういいからソフィアさんにやってあげてください!私は満足ですから!本当に!あー!?やめて!?あっあっあっ…あ……ぁ………はふぅ……」

「このっ…くっ……あの坊主頭っ……ふんっ」

「…ぁひっ………ぃっ……ぅ……っ……(ビクンビクン)」

「………ふんふーん…ねえ、志星の髪私が乾かして…あっ!?ひっひかり!やめなさい!その刺激は志星には強すぎるわ!」


むうう!なんで何でもかんでも斬ったら解決してしまえば簡単なのに!このっ!くっ!ぷにぷにです!

太ももとかおしりもぷにっぷにですね!内腿が少し硬いので強めにやってあげます!


「だいたいあの横に居た筋肉も…えいっ」

「……あっ!?…………ぅ……ぁ…ぁへ……げ…限界……(ビクンビクン)」

「むぅっ!くっ…ん?拭き忘れですか?少し濡れて……」

「ストップ、ストップよひかり」

「…?仕方ないですね…」

「…一周まわって気になってきたわ…私にもちょっとやってくれる?」


む…まあ憂さ晴らしのマッサージですから誰でもいいです。

ソフィアちゃんにもやってあげます!


「いいですよ、腰でいいですか?」

「肩もお願い、凝るのよね…」

「おっきいですからね…いきますよ、えいっ」

「………ひぃっ!?何これ!?まっ、まって!だめ!待ちなさいひかり!」

「…む、お母様並に凝ってますね、だったらこの辺を…………そいっ」

「あっ………………っ…………っ!」


もやもやしてるの全部マッサージで吐き出してやります!ええい!



しばらくして何故か完全に腰砕けになった志星さんと何故か口にタオルを噛んで何か堪えているソフィアちゃんをいくらかスッキリしたので部屋に運んであげました。


本当はあの坊主斬りたいですが2人の顔に免じて一旦許してあげます。

でもどうにか……せめて…


布団に入りぐるぐると寝返りを打ちながら考えます。

そう……どうにかして………………


あっいい事思いつきました!




体鍛祭であの坊主ボッコボコにしてやりましょう!




__________




「と、言うわけでおふたりにも協力を願いたいです!」

「はぁ……」

「どういうわけよ……」


朝一でやすみさんとななさんに協力を要請します、今回は私のせいではないですがどうせ一緒に体鍛祭はやるんですから協力してもらいますよ!


「志星さんの事虐めた2年生の坊主頭がいるんです!斬りたいけどソフィアちゃんに止められたので体鍛祭でボコボコにしてやりたいので手伝って下さい!」

「嫌よ」

「私もちょっと…」

「なんでですか!?」


あ、あれ?てっきり手伝ってくれるものかと…


「私その日放送委員会があるのでそれどころじゃないんだ…ごめんね?志星さんのこと、確かに私も思うところがあるけど…まずは自分の事をやらなくちゃね!」

「そもそも、私にメリットないでしょそれ、なんで知らない上級生を殴らなきゃいけないのよ。嫌よ、変に目もつけられたくないし。」

「やすみさん金髪の不良さんなのに意外と普通の生徒ですね。」

「遅刻常習犯のあんたにだけは言われたくないわ…」


むぅ…失敗ですか。どうにかして手伝ってもらいたかったですけど…あ、


「そういえば昨日ニクハライド返すの忘れてました。主人公の筋トレシーンが良かったです!」

「あんたっ!本当に!教室で渡さないで!」

「やすみちゃん別に少女漫画とか恋愛小説が好きなのバレてもいいじゃない、恥ずかしいの?」

「そうですよ、別に誰も気にしませんって昨日だって生暖かい目で皆いたたたたたたたやめて!髪の毛引っ張らないでください!」

「あんたのせいで!バレたんでしょ!」


ぬ、抜けちゃいます!毛根が!


「とにかくいやよ!ななも私もやらないからやるなら自分で………………紫条さんか明さんとやんなさいよ!」

「1人で突っ走ったらダメだからねー」

「むぅ…仕方ありません。ソフィアちゃんに頼みますか…」

「そうしなさい」


あ、噂をすればなんとやらです。来ましたねソフィアちゃん!


「おはようございます!」

「おはよう……珍しく早いわね?何かあったのかしら?」

「はい!あの坊主ボコボコにするの手伝ってください!」

「昨日のことを何も覚えてないのね?」

「?昨日のこと?何でしたか分かりませんけどとにかく手伝ってててててててて!痛いです!皆さん手が出るのが早すぎます!」

「安心なさいただ頭のツボを押してるだけよ、」

「嘘です!すごくいたいです!?頭がー!?」


くっ…皆暴力でなんとかなると思いすぎです!そんなことも……まあ無いとこともないですけども。


「おはようございま……ひかりちゃんこんどは何やったんですかー?」

「あー!志星さん助けて!頭が割れちゃいます!」

「昨日あの後大変だったのよ…!」

「あはは……私も大変だったのでしばらくそのままです」

「そんなー!?」

「それで、何やったんです?」

「また懲りずにあの坊主先輩を殴りに行くって言うから…ついね」

「ああー…ひかりちゃんほんとに気にしてませんって…」

「……?違います、体鍛祭でボコボコにしてやろうと…あれ?言ってませんっけ?」

「…言ってないわね、体鍛祭で、か…なるほどね?だめよ、手伝わないわ。」

「……どうしてもですか?」

「どうしてもよ」


むぅ…まあこうなることは予想出来てましたしね、悔しくないですよ、ええ…


「…じゃあこうしましょう今日の体鍛祭委員会に私もついて行きます。それならどうですか?」

「……ん、ひかりにしてはいい意見ね……いいわよ、ただし私もついて行くわ。」

「ん!?あれ!?私には聞かないんですか!?…まあ正直ありがたいですけど…いいんですか?ひかりちゃんお昼あんまり食べれないですよ?」

「志星さんのためなら…我慢……出来るはず…うん」

「今すぐ抱きついても良いですか?」

「愛情表現が直球すぎます…」

「はいはいご馳走様…じゃあお昼に行くわよ」

「…はい」

「ありがとうございます…!」


よし!今日は志星さんを守ります!そうとなれば午前中は睡眠で体力を回復するべきですね!うん!仕方ないことなのです!



___________




「うぅ…先生容赦ないです……」

「あんな堂々と寝てたら私でもぶっ叩くわ……」

「ひかりちゃんノート後で移させますからね」

「うぅ……」


結局寝てたら西森先生が恐ろしい正確さでチョークを投げてきました…痛い…

なんで先生はチョークの先を尖らせてるんですか…


「ここです、ここが話し合いをしている第4会議室です。」

「ん、入りましょ。志星も安心していいわよ」

「…ふふん、任せてください。護衛なら完璧にこなしてみせます」

「あはは…多分そんな大袈裟なことにはならないですし……ソフィアさん、ちょっと良いですか?」

「?いいわよ?」


む?何か2人がヒソヒソと話してますね……私も入れて…


「あぁ?なんでてめぇらがここにいんだよ?」


会議室につきいざ入ろうとした時後ろからあの声がしてきました。

この坊主は絶対志星さんに近づけさせませんよ!


「…昨日ぶりですね坊主先輩」

「坊主先輩!?てめぇ俺のことなんて呼んでやがる!?」

「早く入りましょう志星さん坊主が移ります。」

「あ!?うつんねぇしうつさねぇよボケ!あってめっ話聞けコラ!」


ふん、入ってしまえばこっちのものです。流石にあの人も周りの目があればいくらか大人しくなるはずですしね。ふん。


「…あなた本当変な所で頭働くわよね…」

「?ありがとうございます?」

「ひかりちゃん褒められてませんよ…ね?ソフィアさん、任せて大丈夫そうでしょう?」

「……そうね…」


中は…おお、想像していた感じの会議室ですね。The会議室って感じです。

筋沢直樹で見た感じですね…本当にあるんですね…


「…私こういう所初めてです…!」

「ま、そうでしょうね…私は家にあるからそうでも無いんだけどね…」

「私もここに来るまではドラマとかのものだと思ってましたね、今となっては見慣れたものですよ。あ、この辺座って大丈夫だと思います。」

「あらありがと」

「……私こっち側に」

「む?君たち、何故体鍛祭委員会員出ないのにここにいるんだ?」


む?誰です?絶妙に私と口調が被った人は…あ、メガネ筋肉って感じの人です。


「あ、委員長。すいません私が…ちょっと色々ありまして…」

「色々?ふむ、何か理由はありそうだが…一般生徒にはまだ伝えてはいけないことなどもあるからいられると困るのだが…」

「ごめんなさい、今日だけでもお願い出来ないかしら。私達は志星の見守りをしに来ただけで話に口出しする気も口外する気もないわ。」

「……わ、私からもお願いします。」


メガネが似合うきっちり七三分け筋肉ですね。最近流行りのコーデです。

オシャレも取り入れつつ真面目な様相も見える……これはやり手の筋肉ですね?委員長と呼びましょう。


「……ふむ、見守りとは?明くんは特に問題もないと思うが…?」

「いえ、少し問題があってねぇ?」

「はい…そうなんです委員長…ひかりちゃん、教えてあげてください」

「え?あ、はい…………え!?私ですか!?あ……その、わかりやすく言うと……えー………ここに志星さんを狙ってる人がいまして。」


な、なんで私に!?えーっ…何言えば……えーっと……


「…………明くんを狙っ……うむ、まあ続けたまえ」

「……えっと……それで…2人がかりで襲おうとしていて…」

「明くんを2人がかりで!?……あ、いや…続けたまえ……」

「……えっと…その……えーっ…媚びろとかいってて……」

「どいつだ!?この体鍛祭委員会員にロリコンがいるんだな!?」

「あの坊主なんですけど……」

「顎!?お前ロリコンだったのか!?」

「あ!?てめぇなんの話してやがる!?」

「こっちに来るんじゃない!お前…この前年上のボンキュッボンが好きだと言っていたのだろうに!?どこで道を間違えた!?」

「まて、本当になんの話ししてんだ!?」


あれ…?なんか騒がしくなってきた…


「顎、確かに明さんは小さくて可愛いのも分かる、年齢的にセーフなのも分かる、だがダメだろう!?色々と!」

「お前本当にどうした!?」


「えっ…顎先輩ってロリコンなの……?」

「あの坊主ロリコンなのかよ……」

「やっぱりな…見てくれからして犯罪者だもんな……」


あ、他クラスの人達にも聞こえてましたか。何だかどんどん話が広まっているような…


「あ!?まててめぇら!?俺はロリコンじゃ……!」

「おい顎お前は年下に近づくんじゃない!」

「お前マジで!!マジで!!!!!!」


おお……大惨事……


「計画どう……可哀想に!」

「志星さん?」

「やー!可哀想な事になってますね!同情しませんけど!」

「まあ…ひかりに説明任せたらこうなるのは何となく分かってたわ…志星の想像どうりね……」


「坊主でロリコンか……すくぇねぇな……」

「うわ…顔も性格も性癖も悪いなんて……」

「誰だ今俺を全否定した奴は!?」


「…ちょっと可哀想になってきたわ…」

「私に喧嘩売るのが悪いんですよ。ま、本当は何もしないつもりだったんですけどひかりちゃんが私の事心配してくれるから仕方ないですねー♡」

「……?あの坊主先輩ロリコンだったんですか?」

「そうよ……?ひかり?何して……」


この前ロリコンについて学びましたよ、ソフィアちゃんに疑いかけられてましたからね…確か……ソフィアちゃんはロリコンを……


「…坊主先輩って胸の小さい人にしか興奮できないんですか…?」

「あなた何してるの!?」

「お前突然こっち来て何言ってんの!?」

「顎!?まさか光威さんでも良いのか!?」

点景(てんけい)お前目腐ってんだろ!?!?」

「…坊主先輩、志星さん最近胸が成長してるので先輩の好みから外れちゃいますよ」

「ひかりちゃん!?何言ってるの!??ちょっ……こっち来なさい!?」

「てめぇら!マジで!!何してくれてんだ!?」

「顎!やめろ!せめて俺で我慢するんだ!」

「お前は本当にどうしちまったんだ!!!?」

「あー!?志星さん!?耳は!耳はやめてください!いたっち、ちぎれちゃいます!?」

「うるさい!こっち来てください!だいたい人の身体状況を勝手にそれも男の先輩にって!しかも大声で!本当に……!」



会議室は坊主先輩の噂でヒソヒソしている女子と会議が始まらずに遊び出す男子。

乱心した委員長。

顔を真っ赤にして叫ぶ坊主先輩。

おしおきされ始めたひかり。している志星。



「……どうすればいいのよ……」


ソフィアはただ呆れて立ち尽くすしかなかったのだった……

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