9番
2人に引きずられお風呂場に連行されそうになってます!そ、それは非常にまずい……!
「…し紫条さん…明さん……その…私今お風呂入れないんですけど……」
「え?」
「なんでです?」
「…その……私ボイラーの管理をしてるのでお風呂は1番最後じゃないとダメなんです……」
「なっ…そんなわけないでしょ…誰が言ってたのよ、ボイラーの管理なんてそもそも機械が全部やってくでしょ?」
「…ボイラーの管理のバイトって冗談じゃなかったんですね…」
当然です。しかし私もよく分からないまま事務員さんに言われた通りにしか機械を動かせず……
「…私が見てないと壊れちゃうかも……」
「………私はあなたが見てた方が壊れる気がしてきたわ……」
「同感です…」
失敬な。
「…それにその…近くで見てるとぶぉんぶぉんなんか…こう…変な音がして楽しいんですよ……?」
「もう…!私にはどうしようも無いかもしれない!」
「…し、小学生……」
ほんとに失敬ですね!?
「そ、そもそも事務員さんはここのことなんて言ってたのよ!?」
「…確か……『お風呂に入る人はいつ来るか分からないからここのボイラーは基本動きっぱなしだからね。もし止まってしまった時に私を呼んでくれるかな?その代わりにここのボイラー管理室に住んでもいいよ?』……と」
「………管理…?」
「管理というか…ただの監視…というかそれ以前ですね……」
「…む、立派な管理ですよ」
「はぁ…ともかくあなたが最後に入る理由ないじゃないの……」
「ほら行きますよー」
「あー!やめて!今度は顔ですか!?割れちゃいます!あー!」
私連行中!
_______________
「あなたあのシャツ1枚だけでどうやって生活してたのよ……私のシャツ貸してあげるからお風呂出たあと着なさいよ。」
「くっ!貸したいけどサイズが……」
「…ぅぅ…また剥かれた…」
私たちは大浴場の更衣室にいます。…確かに不本意ですがこれは所謂友達とのお風呂イベントでは!?
そうとなれば楽しむのが1番ですね!
「……!行きましょう!」
「なんか急に元気になるわね…」
「あれは友達イベントに気がついた時の顔ですね。」
「なんであなたも分かるのよ……」
すばぱっと服を脱ぎ捨てかけだします。私が1番の___
「あなたに羞恥心って物はないの!?」
「うがっ!?」
あ、頭にチョップが!45°で入れましたね!?私は昔のポンコツ機械じゃ無いですよ!?
「………………すべすべ…」
「ほら!あなたのせいで明さんがまたおかしくなってるわよ!」
「…本当に私のせいですか!?」
「あ、光威ちゃん。ちょっとそこで止まってください。」
「…?」
「明さん?何して……」
「今写真撮りますからね」
「タオルで隠しなさい!今すぐに!」
「ぷへっ」
タオルを投げつけられ体を隠します。
少しうっとおしいですが…部屋の中ならこれでいいかもしれない。
とりあえず移動し大浴場のドアを開けるとムワッと熱気と湿気が伝わってきます。
ううん……如何せんこれが苦手でして……お風呂もあまり好きじゃないんですよね……
「…今度はなんで入口で顔顰めてるの?」
「…あれは苦手な食べ物を口に入れた時の妹と同じ顔ですね。」
「お風呂苦手って…本当に人間よね……?猫……?」
「…私は猫って言われても信用しますよ……」
「…?今なにか失礼なことを言われた気が……」
「「気の所為よ(です)」」
「ほらっ入るわよ」
「…………おっきい……」
「ん!?もう!私ばっか見てないで早く行きなさい!ほら明さんも……」
「…カメラのレンズが……」
「早く行くわよ!!!」
「おっ押さないで……!」
大浴場は相変わらず広々としていてどんなに人が入っても大丈夫でしょう。1番忙しい時間帯でもスペースに余裕があるらしいですからね。
「…早速浸かりま」
「まちなさい。」
「止まってください光威ちゃん。」
な、なんです!?すごい力で引き止められますよ!?
「え…?まさかとは思いますが毎回最初に浸かってるんですか…?」
「せ、せめて洗ってるわよね!?ちゃんと洗ってるわよね!?」
「……洗う……?あ、あのアワアワのことですか?」
「…………」
「…………光威ちゃん……」
「…私が変なことを言ってるのは分かりましたのでその顔はやめてください……」
「で?ちゃん洗ってるの?」
「…土とかが着いている時はアワアワであああああ!?何となく分かってましたけどー!?」
「毎回洗いなさい!ばか!もう!」
「……ちなみに、その…家では?」
「…え?」
家だと……確か……
「…お母様もお風呂が嫌いで最初に浸かって100まで数えたら出ていいって言われてました。」
「もうわたし光威ちゃんの家に行きたくないです!」
「…これは流石に……」
「…あ、でも爺やがたまに髪をアワアワでわしゃわしゃするんですよ。あれが苦手で……」
「爺やさんの胃が心配ですよ……」
「なるほど…その髪質は犠牲の元だったのね……」
「…1年くらい前までは体もアワアワで……」
「前言撤回。」
「その人のお名前伺ってもいいですか?今すぐ消……お説教してきますから」
…!?お風呂場なのに背筋がひんやりしてきましたよ!?
「常識……!常識はどこに行ったのよ……!?」
「ダメですよ…男に体を触らせるなんて……みんなケダモノ何ですから……」
「……?爺やはお母様の事を今でも洗ってますよ?」
「もう私光威ちゃんの家がよく分かりません!?」
「あなたの家に常識人は居ないの!?」
な、なんでこんなにビックリされるんでしょう…?どの家もこうだと爺やもお母様も言ってましたし……
「…2人とも変な家に住んでたんですね……」
「あなたにだけは言われたくないわ!」
「光威ちゃん…まずは常識から教えてあげますからね……」
???変なの?
_____________
私は今2人にアワアワであー!?
「いっ痛いです!頭そんなにゴシゴシしなくてもいいじゃないですか!?」
「ダメよ!あなたトリートメントも知らないなんて一体どうやってこの髪作ったのよ!?罰としてしっかり洗わせなさい!」
「理不尽な!?あ、あと明さんはさっきからなんで胸と太ももばっかり洗うんですか!?」
「趣味です。」
「せめて隠しなさいよ!?」
ああー……されるがままになって身体中アワアワで……水が張り付いてくるのが嫌です……あっでも…なんだか……頭を洗われるのって……あ〜……気持ちいい……?
「……光威さん?光威さん?」
「……ぁわ……」
「……無防備がすぎるわね……」
「……いまな「ダメよ明さん?」……ちっ……」
「…お風呂って…気持ちいいんですね……」
「あら?感性はまともじゃない…いや周りの方がおかしかっただけ…?」
「…もっと気持ちよくして「明さん?」………次止めたら紫条さんごとシます」
「巻き込まないでちょうだい……」
頭が……もまれてます……ああ〜……ああっ!?
「…っ!……っ!」
「?…なによほら暴れないの!泡が取れないでしょ!」
「……なるほど洗う事より水が嫌いなんですね……」
「…!み、水が!あー!目がー!?」
「え?ちょちょっと!?ちゃんと目を閉じなさいよ!?」
「どうやって今までであらってたんですか!?」
「…上向いて……」
「……そう。」
「…………うちの妹も上…あ、最近ちゃんと流せるようになりましたね……」
頭から水かぶれないんです!怖くないですか!?目に入りそうだし……
「ほらっ流し終わったわよ。」
「(プルプルプルプル)」
「やめなさい!水がこっちに飛んでくるでしょ!」
「光威ちゃん本当に人間ですか?」
人間です!
「…もう浸かってもいいですか?」
「いいわよ…先につかってて、私達も洗ったら行くから」
「…………手伝いましょう「「いいです」」…そうですか……」
「やってもらいたいけど流石に髪は痛めたくないかな……」
「この髪にどれだけ苦労してると思ってるのよ……」
「……?よく分かりませんけど大変なんですね……じゃあ先に入ってます。」
「はーい!」
「ん、ゆっくりしてなさい。周りのもの辺に触っちゃダメよ」
子供扱いされてますね……
1人で浴槽に来てあの…アワアワが沢山出てるお風呂に入ります。
お風呂はやっぱり嫌いですけどこのアワアワは楽しいので好きです。
夢中になっちゃえますよ……
「おーいちょっといいかな?」
「……おお……アワアワしてる……」
「ねえ、そこのキミ。」
「…お?ここから出てるんですね……」
「あれ…?おかしいな…?お、おーい?」
「…わっすごい勢い……」
「ちょっと!?ほんとに聞こえてないの!?」
ん?何やら騒がしい声が……
「…お風呂は、騒いだらダメですよ。」
「なんっ……!?無視した挙句注意…!?なんなのこの子…」
「…無視してましたか…?」
「…このっ…いや、まて話が進まなくなる……」
「…?」
「キミ、1年覇組の子だよね?」
「…はぁ……」
「ちょっとお願いがあるんだけどさ」
「…はい…」
「うちの…1年急組とさ代理戦争。受けてくれないかな?」
「……はい?」
ブクマしてくださる方も出てきて下さり私とても喜んでます。ありがとー!みんなー!ありがとー!くそざこ光威ちゃんのこと応援してあげてー!あ、11話はようやっと戦闘回です