表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
吾輩、剣である  作者: つぎはぎ
4/9

004 吾輩、再び

 吾輩、艶ある木の剣である。


 呼び方がおかしい? 語呂は悪くないと思うし、誰が呼ぶわけでもなし、吾輩、これでいいのである。


 何はともあれ、吾輩、迷宮ダンジョンに再び戻ってきたのである。



 どれほど時間がたっただろうか、木の剣であった頃より探索者の目を引くようになったように思う。


 目を引くようになっただけでなく、拾われることもしばしばである。

そう、しばしば拾われるということは、また捨てられるということでもある。


 拾われるならともかく、たまに剣先に引っ掛けて持ち上げ、軽く確認してそのまま落とす、などという不作法な者もいる。

吾輩が金属ならば、お互いに傷がつくであろうに。 吾輩、傷ついてなどいない。


 そうこうしているうちに、またも吾輩を持ち上げる者が現れた。

初級、いや、探索者とは呼べない、貧相な装備をした者だ。


 おそらく、たまに現れる見習い探索者とでもいうものだろう。

浅い階層でのみ探索者について歩き、雑務をこなし、より深い階層を目指す探索者には不要なものを拾うことで収入を得るのだ。


そんな見習い探索者に吾輩、拾われたのである。


評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ