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私は今日もいつもと変わらない日常を過ごしていた
自分の好きな音楽のアラームに起こされ、離れがたいお布団とおさらばして身支度をし会社に行く
いつも通り仕事をこなし同僚の上司への愚痴を聞き、定時で家に帰る
家に帰ると双子のマルチーズがお出迎えし母が作った暖かいご飯を兄達と奪い合いながら食べてお風呂に入り就寝する。
本当にここまではいつもの日常だったのだ
、、、、、ここまでは。
次の日のアラームをセットして寝た、、そこまでは記憶にある
なんだ、これは
いや どこだここは?
目の前に広がるのはだだっ広い大草原
夢か?
周りを見渡すと私の家族がグースカ気持ち良さげに寝ている
「おい、皆起きろ!」
手始めにヨダレを垂らしながらニヤケ顔で爆睡している長男 健翔を叩き起こす
「んあ?飯か?」
「違う。周り見てみ」
「あー?、、、見事な大草原」
「よく出来ました。じゃねぇ!もっとねぇのかこの語彙力皆無!!」
未だに眠りの世界から帰ってこれない健翔を放っておき父さん母さんを起こす
「父さん!母さん!起きて!」
「んー後5時間、、」
「紗來、、まだ夜中でしょー。母さん眠い」
「いや、起きろや!!」
「皆、静かにしろ。何かに囲まれてる」
いつの間にか起きていた次男 雄哉が辺りを見渡し警戒を強める