日常
オケラ掃討戦が終わり日常に戻る。
しばらくは休暇を楽しめそうだ。
「食うか?」
軍曹は土を俺に差し出す。
天然の赤土だ。極上の一品である。
遠慮なく口にする。旨い。
今日は勝利を記念してささやかな宴が開かれている。
麗しいミミズたちが際どいドレスを着て踊っている。
雄ミミズたちは大盛り上がりでおったてている。
ああ、ここは楽園か?
いや、我々が勝ち取ったまさしく楽園なのだ。
「こんばんわ。ミミガー」
声がかかる。
部隊員のミミリンである。
一見普通のミミズだが、笑顔が可愛い。
「今日は君な気分だよミミリン。あとで俺の部屋においで」
会話など面倒だ。直球でベッ土に誘う。
ミミリンは顔を真っ赤にして頷く。
ああ、ミミリン、可愛いよ。もう我慢できない。今からいこう。
俺はミミリンをお姫様抱っこで抱え、ベッ土にダイブした。
グシャァアァアッァ
途端、ミミリンがはじけ飛ぶ。
肥大化した勇者の身体をミミリンは受け止められなかった。
「誰がミミリンを!?」
ふつふつと怒りが湧き起こる。
が、勇者は短気ではいけない。
今晩の相手はミミッチにしよう。
彼女なら俺の愛を受け止められる。
「みみっち、おいで。今夜も愛してあげる」
俺はミミッチをお姫様抱っこで抱え、ベッ土にダイブした。
グシャァアァアッァ
途端、ミミッチがはじけ飛ぶ。
無理だった。
「誰がミミッチを!?」
ふつふつと怒りが湧き起こる。
が、勇者は短気ではいけない。
今日はもう寝よう。
きっと明日はいい事があるさ。
透けたネグリジェをまとったミミリンガが寝室に入ってくる
「ああ、素敵だ軍曹」
「な、なぁ、ミミガー。俺、もう我慢できねぇよ」
身体と身体が絡み合う。
人間の性交とは全く違う、形容しがたい快感が全身を襲う。
軍曹の体毛はたくましい。なんて情欲をそそるんだ……
「軍曹、愛してる。もう離さない。今夜は一晩中、愛し合おう」
「チクチクしてもいいか?」
チクチクチクチク。
「あっ、あっ、あっ、あっ」
軍曹のチクチクがチクチクして気持ちいい。
「んっ、んぅ……うまいよ、軍曹」
「俺も、でそうっ!」
「んあ、ああ!いい!そう!いいよ!軍曹!あぁ!ああああ!」
「ミミガー!みみ、がぁ!すき、すきぃ!」
ついに堅物で有名な軍曹がデレた。
一緒に果てる俺と軍曹。
二人は愛し合う。いつまでも。
こうしてミミズ達の夜は更けていく。
ミミリン・死亡
ミミッチ・死亡
ミミリンガ、ミミガー・結婚
残り ― 九名 ―