聖地巡礼
ふぁいえろなんとかが、だいたい倒した。
もうボロボロだ。
自分でもわかる。もう長くないことが。
俺はここで死ぬだろう。
しかし
最後にやらなければいけない事がある。
「ミミズ神ちゃーん、ご指名よー」
「はーい、さいきん触手好きが増えて身体がもたないわっ」
「あら、いいじゃない風俗なんて抱かれてナンボよ?」
「そうかなー?ま、行ってきますねー」
部屋に入るとミミズ汁の匂いがする。
あれ?私濡れてたかしら。ミミズ神は思案する。
「入りますねー。」
中には血(汁)まみれのミミガーが横たわっていた。
「ゆ、勇者!?こんなに酷い傷を負って……」
ミミズ神はミミガーを抱きかかえると声をかける。
「その声は女神様?やっと、辿り着けました……
あの時……行けなかった風俗に」
「勇者、よく頑張りましたね。貴方は世界を救ったのです。
風俗嬢の代わりに私が迎えに来ました。
お嫌ですか?」
「最後に看取ってくれるのが女神様……光栄です」
「立派でしたよ。ファイエロファントは悪しき魂を喰らいます。
これでミミズに小便をかける悪行は無くなるでしょう。
世界は救われたのです。
勇者よ……ゆっくりお休みなさい」
「こ、これを……俺の生きた証です」
最後の気力を振り絞り、ミミガーは給料袋を差し出す。
「生まれて初めて稼いだ金です。
自分の力でここにこれて……」
よかった
言い終える前にミミガーは事切れた。
俺は37歳無職、絶賛ニート中の自称ナイスガイ。
それだけだった男が。
ここまで成長したミミズとして散っていった。
「十三万か、少ないわね。
まぁこれで今月は楽できるわっ」
ミミズ神は諭吉を数えながら呟く。
その背後にはファイエロファントが忍び寄っていた。
― 残ミミズ0 ―




