神様からの贈り物
そしてもうひとつ。
謝らなくてはならない事。
君に嘘をついたんだ。
何となく君という訳ではなくて。
君しかいないんだ。
この僕を受け入れる器は。
君の祖先にあたる人は僕の昔の相棒さ。
あの、悲惨な戦争の時の相棒。
君には潜在的な能力があるんだよ。華。
そして、鬼界の王である僕を生かせるのは
君だけなんだよ。
これは、いつかまた話そうか。
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「どっちにしろ、私は死ぬ予定だったから
今更感あるわ。
むしろ、最後に正義のヒーロー的なの?
やれて嬉しいわ 」
ずっと苦しんできた。
でも、それ以上に苦しめてきた。
多大な治療費のために働く母。
私の看病のためにたくさんの犠牲を払った姉。
本当に家族を苦しめてきた。
正直なんどもこのまま死にたいって思った。
でも、死ねなかった。
愛しいと思うものがあったから。
たとえ苦しめていたとしても。
私は家族が好きだし、友達も好きだった。
だから、死にたくないと
心のどこかで思っていた。
余命宣告された時、
自分はどうやって、この1年を過ごそうか迷った。
ちょうどいいタイミングだったんだと思う。
これは、地獄じゃなくて、
神様がくれた私の生きる意味。
誰かのためになるなら
それは幸せなのかもしれない。
「我が命。ささげるよ。」