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どろりっち  作者: 菊助
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2

『お前なんか嫌い』


やめて、"嫌い"なんて言わないで。

ボクにはもう君しかいないの。


泣いて縋りそうになる。


だめ、そんなことしたら嫌われちゃう。

あれ?もう嫌われてるんだっけ?


ぐるぐるぐるぐる、目が回る。


「やだぁー、嫌いなんて酷いなぁ。まぁ、それでもボクは君が好きだからねぇー?」


"ホントの気持ち"を押し殺して へらっ、と笑う。

うまく言えてるかな?笑えてるかな?

そう考えるけれど、意味はなかったのかもしれない。冷たい目をしたまま彼女は何処かへ行ってしまった。


__何かがポキリと、折れる音がした。


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