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怒らせる

その翌日、

不機嫌極まりない顔で、澤野くんが教室に入るとそのまま私の席に歩いてきた。


両手で私の机をバンッと叩く。


周りも静まり返り、私も…驚いて固まってしまった。




「お前…茗子に何言ったんだ…」

睨みながら、低い声で問いただす。

――――え?


「お前だろ、余計なこと言ったやつ」


「澤野くん…」

――――もしかして、私が昨日相田先輩に頭を下げた話…?

相田先輩、もう澤野くんに言ってくれたの?



目の前の澤野くんは、メチャクチャ怒ってて、

きっと今私が何を言っても…ダメだと思う。



「ねぇ咲!どうしたのよ?」

粟野さんが間に入ろうとすると、


「うるせぇ…っ」

澤野くんが粟野さんをドンッと突き飛ばす。

「きゃ…っ」

粟野さんがよろめく。


「お前には関係ない。」

澤野くんが粟野さんを睨み付けて言う。


「粟野…もうつきまとうな、迷惑。」

「ひど…っ」

粟野さんが口に両手を当てて泣きそうになる。


「“恋愛ごっこ”なら、他でやってくれ」

それだけ言うと、澤野くんは教室から出ていった。



「うわ…澤野、いくらなんでも酷すぎるわ…」

「モテる奴は言うことが違うよな…」


「私…今ので澤野くんのファンやめるわ…」

「うん、なんか性格悪すぎるよね…イケメンだからって調子乗りすぎー?」


クラスの男子も女子も、澤野くんの悪口を言う。



―――澤野くんのこと、知ってますか?

酷いのは…澤野くんだけ?



私は、気付いたら教室を飛び出して…澤野くんを探していた。






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