表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
2/29

始まるわけもなく

「ほら…澤野くん!」

「わぁ…かっこよすぎて、近付けないよね…」


私と仲良くなった、

笹木(ささき) 由美(ゆみ)角川(かどかわ) 真由(まゆ)は、

澤野くんがバスケをしているのをこっそり見ながら言う。


――――私たちのクラスは入学以来、

化粧(メイク)が派手な女子が一番強い雰囲気で、

クラスを牛耳っていた。


私や由美や真由は、どちらかというと地味でおとなしいタイプ。


入学してから数日が経って、

そんなクラスの“立ち位置(スクールかースト)”みたいなものが決まりつつあった。



クラスを牛耳っている女子たちは、

毎日澤野くんのいるところに群がり、さらに呼び方も“咲くん”と、かなり馴れ馴れしくなっていた。



私は、いまだに何の接点もなく、話したことすらない。

ただ同じ教室で授業を受けるクラスメイト。

―――澤野くんは、私の存在(こと)すら、知らないだろう。


だからこんな風に、自分の部活終わりにこっそり、

バスケ部の練習を覗くのが日課だった。



私は、入学式で…新入生代表の挨拶をする彼を見て…

一目で虜になった。


だって…誰が見ても、かっこいいでしょ―――。


あのルックスで、首席、そしてスポーツ万能…。

あんな完璧すぎる人に、恋しない人がいるのだろうか?



―――――でも、見つめているうちに、気づいてしまった。


澤野くんには、好きな人がいること。

それはきっと、…マネージャーの先輩。




――――すごく女の子らしくて、天使みたいに可愛らしい容姿で、どこか掴めなくて…男を惹き付ける、天然の小悪魔。


私が相田先輩に抱いた、第一印象。


澤野くんは、相田先輩と話すとき、いつもと違う。

キラキラ度が違う。

笑顔が…違う。


――――あんな表情で笑うなんて、私は知らなかった。







評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ