第4話 絶対君の世界を元に戻します
ひょうかほしぃ〜。お願いします。
スマホを少し操作し、耳に持ってくる。
今から俺の親父で、一家の当主。【剣堂弦】を通して、頼みの連絡をする。
親父は優しい。だが、この魔術師を国が、世界が認めてくれるかはわからない。
電話をかけ、緊張が走る。
「もしもし。響だ。親父に言いたいことが…ある」
「……。分かりました。少々時間をいただきます」
「電話変わった。響……どうしたんだ」
「親父。5分。誰にも聞かれないところにいれるか?」
「…ふっ!少し席を外すぞ」
「響。来たぞ」
「ありがとう。これから話すことは、この世界が。いや。人類の歴史が変わることかもしれない」
そして俺は、異世界から転移してきたエルフの女性?である大魔術師アルスラール・フェルトガードと出会ってから今のことを全て話した。
ダンジョンのこと、彼女のこと、そして彼女の望みである学校のこと。
「はぁ……。なるほど。大体理解できた」
「それで親父。政府に、ダンジョンに入ることの許可や援助を頼みたい」
「検討しておく。だが、学校は難しいだろう。様々な"国の戦闘の精鋭学校"なんだ。いくら魔術師でも」
「そうだな。でもダメ元で良い。伝えてくれないか?」
「分かった。じゃあ何かあったらまた連絡してくれ。この話の返事は執事達に伝えさせる」
「ありがとう。親父」
俺は電話を切り、対角に座っている彼女と目が合う。
「学校以外はなんとかなるだろう。あと、自分の世界に戻るまではうちで面倒見るって、親父が」
「色々ありがとうございます!……。絶対君の世界を元に戻します」
そのことを言った時の彼女は、とても"綺麗"だった。
後ろの夕陽で元は黒だった髪も、赤く輝き、頬も心なしか、赤くなっていたように見える。




