☆朝の出会いはいつものことで
今回は短いです。
「ナナラー!!!早く行こうよー♪」
今日は部活の朝練がなかったから、アタシは二階にいる那々來を呼ぶ。
「・・・。冥那、今何時?」
眠そうな重い声が聞こえてくる。
冥那 冥那と連呼される。
「ん?5:30ーン♪」
語尾に♪を浮かべながらルンルンと歌う。
「朝ご飯何がいい?アタシが作るよー」
とか、
「靴出しとくねー」
とか言ってみたけど
「そんな、朝早くに起こすな。」
全て一言で片付けられた。
「ケイーケイー。早く降りろぉ!」
俺は朝練がなくなったので、契を呼ぶ。
「・・・ッるせーな。だまってろ。」
返ってきたのは冷たい棘言葉。
「ッち。おいてく。」
俺も冷たく返してみる。
「・・・スゥー・・・zzz」
返ってきたのはさっきより冷たく静かな寝息だった。
「「Σうわあああ!」」
実によくあるパターンで、男女の衝突。
待ちきれなくなった冥那と家から飛び出した伊宇。
「ちょ、バカじゃないの?イウ!!」
「ッぶねーな、冥那!」
注意して走りなさいよ、と愚痴愚痴言う冥那。
ちょっとラッキーだな。なんて思ってしまった俺だった。
「あ!!おはよう。那々來。」
朝の路上でたまたま会ったもう一組。
「おはよう。契。」
清清しい朝日に会うような、健全で清楚な2人の出会い。
この2人は模範になるような2人だ。
少し大人びているが、高校生。
私達合ってるんじゃないかなんて、似合わずに考える私。
気づかれないようになんて、思ってたり。
短いですね。