目次 次へ 1/12 プロローグ 「標路《しめじ》 準《じゅん》さん、私たち五つ子を花嫁にしてください」 背中に天使の翼を生やした5人の美少女が、俺を取り囲むように目の前に並んでいる。その真ん中にいるリーダーらしき女性が両手を差し出しながらお淑やかに語り、残りの4人も同じように両手を差し出してきた。 「これ、まんまじゃん! よっしゃー! やったぜ! 俺は、俺は異世界転生したんだぁぁぁぁぁ!」 両手で拳を握り、ガッツポーズ。 ついさっき、ドシャ降りの中で本屋まで全力疾走したのが嘘みたいだ。