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法術装甲隊ダグフェロン 永遠に続く世紀末の国で 人造人間の誕生日又は恋人の居ない星のクリスマス  作者: 橋本 直
第二十二章 誠の実家

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第94話 かなめの悪い癖

「ほう、じゃあちょっと見せてもらえませんかね。アタシはこう見えても剣は多少かじってる方でして」 


 挑発的にかなめはそう言った。


 誠は遼流剣術の達人であり、薙刀を使ってはあの嵯峨を子ども扱いしてみせるかなめの母、康子の存在を知っていた。当然、かなめも徹底して鍛えられており、とても剣術をかじっているというのは謙遜以外の何ものでもない。


 前回の夏の来訪の時は一戦交えたことも無かったが、今回はそんな用事も無い。腕に自信のあるかなめならではの挑戦だった。


「それよりカウラさんの誕生日プレゼントはまだお買いになっていないんじゃないですか?とりあえずそちらの方を先にされては」 


 まるでかなめの言葉を聞かなかったとでも言うように薫は立ち上がった。それを見てアメリアも立ち上がった。


「そうですね。かなめちゃん、行くわよ」 


「行くってどこに?」 


 薫に試合を断られて不愉快そうなかなめにあきれ果てたようにアメリアはため息をついた。


「決まってるでしょ?買い物よ」 


 そう言うアメリアに目をつけられてしぶしぶ誠も立ち上がった。


「こいつへのプレゼントか?いいじゃん、そこらの駄菓子屋でメロンソーダでも買ってやれば喜ぶだろ?」 


 カウラと言えばメロン味と決めてかかっているかなめは投げやりにそう言った。


「それがお前のおごりだったら私は自分で金を払う。そんなプレゼントならこちらから願い下げだ」 


 カウラは立ち上がり見下すような視線をかなめに向けた。


「そんな子供じゃないんだから。そうだ!カウラさんは私と一緒にお買い物しましょうよ。その間に三人でカウラさんへのプレゼントを買っておくって言うのはどうかしら」 


 自分の提案に自信があるというように薫は胸を張って見せた。


「じゃあそれで。行くわよかなめちゃん」 


 アメリアに腕を引っ張られてかなめはようやく重い腰を上げた。



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