表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
法術装甲隊ダグフェロン 永遠に続く世紀末の国で 人造人間の誕生日又は恋人の居ない星のクリスマス  作者: 橋本 直
第十九章 漏洩していた秘密と世間話

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

76/200

第76話 正体不明の少女

「……っておい。他にも乗っている人物がいるじゃねえか」 


 エルマに話せない事実を回想していた誠達にランが声をかけた。すぐに手元の端末の画像を拡大した。


 ランの言葉通り後部座席に後頭部が見えた。そのまま拡大するとそれが長髪の女性のものであることがわかった。


「同行した研究員か何かか?」 


 かなめはエルマに尋ねた。


「それは断定できないな。この状況の報告をしてきた警備の者の話ではこの少年よりも少し年上の少女だったと聞いている。それ以上の事は現場では聴取できなかったらしい」 


 エルマの言葉をさえぎったランがまじまじと画面を見つめていた。


「そうとも言えねーよな。うちの茜だって14歳で司法試験に通った例もあるわけだしな。思ったより天才と言うのは多くいるもんだぜ。この餓鬼の世話係の線も捨てきれねー」 


 ランはそう言うと自分の中で納得したというようにもとの上座に戻ってしまった。


「つまりオメエ等は腹に一物ある餓鬼に遊んでもらってたわけだ……同レベルで」 


 かなめのタレ目が誠達を哀れむように視線を送ってくるのがわかる。誠はただ頭を掻くだけだった。


「でも……私達には何も出来ないわよね。この子の人権がどうだとか言うのは筋違いだし、うちの周りをこの子が歩いていたってかなめちゃんみたいに銃を突き付けて無理にしょっ引くわけにも行かないんだから」 


 アメリアもそう言うと置き去りにされていたレバーの山に手を伸ばした。


「確かにそうだが、先日の同盟厚生局と東和軍部の法術研究のが発覚した直後だ。あらゆる可能性は常に考慮に入れておくべきだろう」 


 エルマの言葉にアメリアはあいまいに頷いた。カウラもようやく納得したように皿に乗せてあった砂肝串に手を付けた。



評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ