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法術装甲隊ダグフェロン 永遠に続く世紀末の国で 人造人間の誕生日又は恋人の居ない星のクリスマス  作者: 橋本 直
第十七章 せっかくのパーティーを断られた人

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第68話 紹介される仲間達

『実は私もそう思っていたんだ。そうだ、実はこれから豊川の交通機動隊に用事があって近くまで行くんだが……例の貴様の部下達。面白そうだから紹介してくれないだろうか?噂に聞く『特殊な部隊』とやらには私も興味がある』 


 誠とかなめがエルマの一言に顔を見合わせた。


「ああ。それならいい店を知っている。紹介しよう」 


 カウラがそう言った時、かなめが詰め所に帰ってきたところだった。その後ろには恍惚の表情を浮かべてかなめに見入っているかえでの姿があった。


「隊長命令ならば参加します!」 


 かえでを連れて戻ってきたばかりのかなめはがちがちとロボットがするような敬礼をしておどけてみせた。誠も笑顔で頷いた。


「どうやら大丈夫なようだ。それともしかするとおまけがついてくるかも知れないから店は私の指定したところでいいか?」 


 そう言うとエルマに初めて自然な笑顔が浮かんだ。


『そうしてくれ。どうしてもそちらの地理は疎いからな、では後で』 


 敬礼をしたエルマの姿が消えた。かなめは口を押さえて噴出すのを必死でこらえている。ランは困ったような笑みを浮かべてカウラを覗き見ていた。


「カウラの知り合いか。今の時間に私用の電話……アメリアみたいに一般社会に慣れ切ったラスト・バタリオンと違って最終ロットのオメー等がやることじゃないな。何かあったと考えるべきだろうな」 


 そんなランの言葉に誠も少しばかりエルマと言う女性警察官の存在が気になり始めた。


「何かって……?」


 誠のつぶやきにランが大きくため息をつく。


「分かんねーならそれでいいわ。まー何はともあれ昔なじみと会えるんだ。良いことじゃねーか……なーカウラ!」


 笑みを浮かべながらランは弱々しい笑みを浮かべるカウラに言った。


「ええ、まあ」


 カウラはどう反応していいのか困ったかのように硬い笑みを浮かべていた。


「エルマさんて……この前の訓練施設であった警部補さんですか?」


 そう言って誠は戸惑った表情のカウラに目をやった。


「まーアタシ等の普通の人間関係とやらはベルガーにはまだ足りねーところだからな。良―機会だ。楽しんで来いよ」


 ランはかえでが居なくなってすっかりご機嫌でそう言った。


「人間関係か……いろいろと学ぶべきことが多いんですね」


 そう言いながらカウラはモニターに視線を投げた。


「そーだ、人間死ぬまで勉強だぞ……勉強しねーとうちの駄目隊長みたいになっちゃうかんな」


 ランはそう言いながら満足げにランの部下の中では一番成長著しいカウラにまなざしを投げた。



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