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法術装甲隊ダグフェロン 永遠に続く世紀末の国で 人造人間の誕生日又は恋人の居ない星のクリスマス  作者: 橋本 直
第十七章 せっかくのパーティーを断られた人

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第66話 小隊長同士の喧嘩

「ベルガー大尉。最近、君はたるんでいるように僕には見えるのだが、どうだろうか?」 


 かえではそのまま真っ直ぐカウラのところに向かって行った。かえではとりあえず自分を奮い立たせる方法として同じ小隊長であり、今回のかえでの夜会をかなめ達が断る原因を作ったカウラを攻撃することを選んだらしかった。誠とかなめは矛先が自分から逸れたことで安堵のため息を漏らしていた。


「何のことだろうか?パチンコなら控えているぞ。それを私のどこがたるんでいると言うんだろうか?日野少佐。言いがかりも大概にしてくれないだろうか?」 


 カウラはかえでのそのような思惑などまるで無視すると言うように画面を見つめたままでかえでにそう返した。


「そんなはずは無い!リンが調べたところによるとかなりパチンコで最近負けが込んでいると聞いている。それにクバルカ中佐の決めた土曜日二時間と言う制限も無視しているらしいな。もしかしてお姉さまに金を借りているなどと言うことは無いだろうな?」


 かえでの副官リンはかえでの為なら命を捨てる覚悟が出来ている臣下である。今回の件でかえでの夜会をかなめが断る原因がカウラに有ると分かった段階からカウラの近況は調査済みだったらしい。


「金貸しは貴様だろうが!この日野富子!」 


 さすがにかなめも自分への攻撃がカウラに向ったのは気が引けたようでかえでの口を押さえつけて黙らせた。瞬時にかえでの表情が怒りから恍惚とした甘いものへと変化する。それを見て苦笑しながらかなめはかえでを抱えて部屋から出て行った。


『とりあえず何とかなったみたいで……』


「なってねーじゃねーか!」


 誠はすぐにランにコメントを送った。だがランは頭を抱えてじっとしているだけだった。取残された第二小隊の二人、渡辺リン大尉とアン・ナン・パク軍曹はすぐにどんよりとした空気を感じ取ってため息をついた。


「あの二人……これから何をするんでしょうかねえ……」


「私に聞くな」


 誠はようやく自分の責任から解放されて沸いてきた好奇心からカウラにそう尋ねたが、カウラには全く関心が無いようだった。



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