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法術装甲隊ダグフェロン 永遠に続く世紀末の国で 人造人間の誕生日又は恋人の居ない星のクリスマス  作者: 橋本 直
第十三章 出前を取ってのいざこざ

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第50話 ありふれた食事風景

「じゃあ、海老チャーハン……」


 店員がそう言うとアメリアがさっと手を挙げた。オカモチから出された海老チャーハンが湯気を挙げているのを見てアメリアは満足げに店員が差し出したレンゲと箸を受け取った。


「アタシとこいつは排骨麺で……」


「私は回鍋肉定食で。当然ご飯は大盛だな」


 かなめとカウラの言葉に店員は頷きながら料理を畳の上に並べていくのを眺めていた。


「じゃあいただきます!」


 アメリアはかなめが店員の並べた料理を炬燵に載せていくのを待たずに海老チャーハンについてきたスープを飲み始めた。


「卑しいねえ……アメリアの奴は待つってことを知らないんだな……叔父貴、飯食うから切るぞ」


『ああ、飯食って充電してくれや。仕事の野暮な話より飯を食う方が優先だ』


 嵯峨はそう言って通信を切った。挑発するようなかなめの一言にアメリアはかなめを一瞥したあと、無視してチャーハンにレンゲを突き立てた。


「別に貴様の得意のテーブルマナーなどはないんだろ?」


 回鍋肉にかけられたラップを外しながらカウラがつぶやいた。かなめは面白くないというように箸を口にくわえてカウラをにらみつけた。


「凄んだって駄目よ、かなめちゃん」


 一言アメリアはそう言って再びチャーハンに向った。


「飯はいいとしてだ。話を元に戻してだ……神前の実家か。車で行くのか?都内は渋滞で混むぞ。いっそ電車で行くか?」


 排骨麺のスープをすすりながらかなめが誠に目をやった。誠はそのまま視線をカウラに移した。


「神前は電車でも気分が悪くなるからな……神前の家は駐車スペースはあるのか?」


 カウラのまっとうな問いに誠は静かに頷いた。


「なら車で行こう。神前は長い距離を電車に乗ると酔うからな。仕方がない」


 こういう時にいつも損をするのはこの中ではカウラだった。



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