表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
法術装甲隊ダグフェロン 永遠に続く世紀末の国で 人造人間の誕生日又は恋人の居ない星のクリスマス  作者: 橋本 直
第十章 定められた闖入

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

39/200

第39話 男の甲斐性

「こういう時はあれだろ?男が仕切って何とかすると言うのが定番なんじゃないか?なあ、神前!ここまでアメリアの提案を貶してきたんだ。何か良いアイディアの一つや二つポンポン出てきて当然だよな」 


 得意げに語るかなめの視線が隣の狭苦しそうにひざの先だけコタツに入れている誠に向いた。


「へ?僕に何か期待してるんですか?『もんじゃ焼き製造マシン』のおかげで友達のほとんどいない僕にですか?西園寺さん、それは無理があると思いませんか?」


 その『もんじゃ焼き製造マシン』体質から友達のほとんどいない誠にパーティーの企画を頼むこと自体が無茶苦茶だと思いながら誠はそう言った。 


「そうね、たとえ友達が少なくとも真の『漢』を目指している誠ちゃんなら出来るはずよ。それが一番じゃないかしら」 


 同意するアメリアの視線がカウラに向く。カウラの頬が朱に染まり、ゆっくりと視線が下に落ちた。


「もう!カウラちゃんたら!本当にかわいいんだから!」 


 そう言ってアメリアはカウラにコタツの中央のみかんの山から一つを取って彼女に渡した。


「ほら!おごりよ。遠慮しないで!」


「あっ……ああ、ありがとう?」 


 とりあえず好意の表れだと言うことはわかったというように、カウラがおずおずと顔を上げて、アメリアから渡されたみかんを手に取った。そしてかなめとアメリアが薄ら笑いを浮かべながら視線を投げつけてくるのを見て困ったように誠を見つめた。


 誠も隣で身体を摺り寄せてくるかなめを避けながら視線をカウラに向けた。


 二人の視線は出会った。そしてすぐに逸らされ、また出会うのを繰り返した。


 その様子に気付いたのはかなめだったが、自分が仕向けたようなところがあったので手が出せずにただ頭を掻いて眺めているだけだった。アメリアはすでに飽きてひたすら端末をいじっているだけだった。



評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ